糖尿病の治療には、運動療法、食事療法、薬物療法の3本柱があります。運動療法により血糖コントロール、インスリン抵抗性、脂質代謝の改善が得られ、糖尿病を改善します。運動療法の目標として、運動の頻度はできれば毎日、少なくとも週に3〜5回、運動量は20〜60分、運動強度は中等度(ややきつい)の全身を使った有酸素運動が一般的に勧められています。
糖尿病実態調査の結果によると、糖尿病の有病者か予備群は国内で1600万人以上にのぼると報告されていますが、現在、過剰な食事摂取、運動不足、ストレスなどの生活習慣を主因として急増している糖尿病はII型糖尿病であり、全糖尿病患者の約9割を占めています(*1)。
糖尿病の治療には、運動療法、食事療法、薬物療法(経口血糖降下薬、インスリン治療)の3本柱がありますが、日本糖尿病学会の科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドラインによると、糖尿病治療の基本として、1)食事療法と運動療法を中心として、血糖値をコントロールすること、また、肥満を解消すること、2)必要があれば、経口血糖降下薬やインスリン療法を行う、3)血圧や脂質代謝の管理を行う、4)治療の目標は、急性・慢性の合併症の予防、合併症の治療とその進展抑制であるとされています(*2)。
運動療法は、血糖コントロール、インスリン抵抗性、脂質代謝の改善が得られ、糖尿病を改善します。さらに運動により、内臓の脂肪細胞が小さくなることで、肥満を軽減し、脂肪組織から産生されるアディポサイトカインなどのインスリンの働きを妨害する物質の分泌も少なくなります。このため、筋肉や肝臓の糖の処理能力が改善し、血糖値が安定します。運動療法には以下のような運動種目、時間、強度、頻度が一般的に推奨されています(*2)。
運動種目:運動により使われた筋が糖や遊離脂肪酸の利用を促進させるため、できるだけ全身の大きな筋を使用するウォーキング(速歩)、ジョギング、水泳、自転車などの有酸素運動。
運動時間:運動の開始初期には、エネルギー源として主に筋グリコーゲンが利用されますが、運動開始10分後以降では血中の糖、15分後以降では遊離脂肪酸も利用するため、1回の運動継続時間は20分以上が必要。
運動強度:エネルギー源として糖と遊離脂肪酸の両方が利用される中等度「ややきつい」と感じる程度の運動強度(心拍数が100〜120拍/分、最大酸素摂取量の40〜60%)あるいはそれ以下の強度。
運動頻度:糖の処理能力を高め、運動後、約12−72時間持続させることにより、血糖値を低下改善させるため、運動はできれば毎日、少なくとも1週間のうち3日以上行うこと。
運動を実施するタイミングは、生活の中で実施可能な時間であればいつ行っても構いませんが、特に食後1時間後に行うと食後の高血糖状態が抑制されると考えられています。
運動療法の進め方として、まずメディカルチェックを受け、運動療法の可否を確認した後に、個人の基礎体力、年齢、体重、健康状態などを踏まえて運動量を設定しましょう。最近の研究では、1週間に合計150分以上の運動を行うと効果的だといわれています。最初は歩行時間を増やすなど身体活動量を増加させることから始め、個人の好みにあった運動を取り入れるなど、段階的に運動を加え、安全かつ運動の楽しさを実感できるように工夫していくことが運動を継続するために重要なポイントとなります。
運動を実施する上での注意点としては、準備・整理運動を十分に行うこと、血糖がコントロールされていないI型糖尿病患者、空腹時血糖250mg/dl以上または尿ケトン体陽性者では、運動中に高血糖になることがありますので注意しましょう。また、逆に、インスリンや経口血糖降下薬(特にスルホニル尿素薬)で治療を行っている方の場合は低血糖になりやすいことに注意する必要があります。
FFAえふえふえー
遊離脂肪酸
脂肪細胞内にたくわえられた中性脂肪が分解され、血液中に放出されたもの。
脂肪細胞は中性脂肪(トリグリセリド)をたくわえていますが、FFA: free fatty acid (遊離脂肪酸)はこの中性脂肪がホルモン感受性リパーゼという酵素の働きで分解され、グリセロールとともに血液中に放出されたものです。
FFAは、血液中を運ばれて体内の各組織でエネルギーとして利用されますが、余剰分は肝臓にとりこまれ、中性脂肪に再合成されます。血液中のFFA濃度は通常、これらのバランスによって一定に保たれています。
FFAは水と脂肪をなじませる両親媒性という性質をもち、多量に存在すると界面活性作用によって細胞膜を溶かし、細胞を破壊します。FFAは心臓の筋肉を動かすエネルギー源でもありますが、心臓の状態が良くない時に血液中のFFAが増えすぎると心不全を引き起こすことがあります。
肥満改善のためにすすめられることが多い有酸素運動ですが、激しい運動を長時間続けると、血液中のFFAが増加します。また、アルコールの摂取は脂肪細胞からのFFAの放出を促す作用があります。
他方、血液中のFFAを減らす働きをするものとしてインスリンやニコチン酸などが知られています。
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糖尿病実態調査の結果によると、糖尿病の有病者か予備群は国内で1600万人以上にのぼると報告されていますが、現在、過剰な食事摂取、運動不足、ストレスなどの生活習慣を主因として急増している糖尿病はII型糖尿病であり、全糖尿病患者の約9割を占めています(*1)。
糖尿病の治療には、運動療法、食事療法、薬物療法(経口血糖降下薬、インスリン治療)の3本柱がありますが、日本糖尿病学会の科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドラインによると、糖尿病治療の基本として、1)食事療法と運動療法を中心として、血糖値をコントロールすること、また、肥満を解消すること、2)必要があれば、経口血糖降下薬やインスリン療法を行う、3)血圧や脂質代謝の管理を行う、4)治療の目標は、急性・慢性の合併症の予防、合併症の治療とその進展抑制であるとされています(*2)。
運動療法は、血糖コントロール、インスリン抵抗性、脂質代謝の改善が得られ、糖尿病を改善します。さらに運動により、内臓の脂肪細胞が小さくなることで、肥満を軽減し、脂肪組織から産生されるアディポサイトカインなどのインスリンの働きを妨害する物質の分泌も少なくなります。このため、筋肉や肝臓の糖の処理能力が改善し、血糖値が安定します。運動療法には以下のような運動種目、時間、強度、頻度が一般的に推奨されています(*2)。
運動種目:運動により使われた筋が糖や遊離脂肪酸の利用を促進させるため、できるだけ全身の大きな筋を使用するウォーキング(速歩)、ジョギング、水泳、自転車などの有酸素運動。
運動時間:運動の開始初期には、エネルギー源として主に筋グリコーゲンが利用されますが、運動開始10分後以降では血中の糖、15分後以降では遊離脂肪酸も利用するため、1回の運動継続時間は20分以上が必要。
運動強度:エネルギー源として糖と遊離脂肪酸の両方が利用される中等度「ややきつい」と感じる程度の運動強度(心拍数が100〜120拍/分、最大酸素摂取量の40〜60%)あるいはそれ以下の強度。
運動頻度:糖の処理能力を高め、運動後、約12−72時間持続させることにより、血糖値を低下改善させるため、運動はできれば毎日、少なくとも1週間のうち3日以上行うこと。
運動を実施するタイミングは、生活の中で実施可能な時間であればいつ行っても構いませんが、特に食後1時間後に行うと食後の高血糖状態が抑制されると考えられています。
運動療法の進め方として、まずメディカルチェックを受け、運動療法の可否を確認した後に、個人の基礎体力、年齢、体重、健康状態などを踏まえて運動量を設定しましょう。最近の研究では、1週間に合計150分以上の運動を行うと効果的だといわれています。最初は歩行時間を増やすなど身体活動量を増加させることから始め、個人の好みにあった運動を取り入れるなど、段階的に運動を加え、安全かつ運動の楽しさを実感できるように工夫していくことが運動を継続するために重要なポイントとなります。
運動を実施する上での注意点としては、準備・整理運動を十分に行うこと、血糖がコントロールされていないI型糖尿病患者、空腹時血糖250mg/dl以上または尿ケトン体陽性者では、運動中に高血糖になることがありますので注意しましょう。また、逆に、インスリンや経口血糖降下薬(特にスルホニル尿素薬)で治療を行っている方の場合は低血糖になりやすいことに注意する必要があります。
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遊離脂肪酸
脂肪細胞内にたくわえられた中性脂肪が分解され、血液中に放出されたもの。
脂肪細胞は中性脂肪(トリグリセリド)をたくわえていますが、FFA: free fatty acid (遊離脂肪酸)はこの中性脂肪がホルモン感受性リパーゼという酵素の働きで分解され、グリセロールとともに血液中に放出されたものです。
FFAは、血液中を運ばれて体内の各組織でエネルギーとして利用されますが、余剰分は肝臓にとりこまれ、中性脂肪に再合成されます。血液中のFFA濃度は通常、これらのバランスによって一定に保たれています。
FFAは水と脂肪をなじませる両親媒性という性質をもち、多量に存在すると界面活性作用によって細胞膜を溶かし、細胞を破壊します。FFAは心臓の筋肉を動かすエネルギー源でもありますが、心臓の状態が良くない時に血液中のFFAが増えすぎると心不全を引き起こすことがあります。
肥満改善のためにすすめられることが多い有酸素運動ですが、激しい運動を長時間続けると、血液中のFFAが増加します。また、アルコールの摂取は脂肪細胞からのFFAの放出を促す作用があります。
他方、血液中のFFAを減らす働きをするものとしてインスリンやニコチン酸などが知られています。
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高血圧治療の基本は生活習慣の修正(運動療法・食事療法)と薬物治療があります。運動療法として、運動の頻度はできれば毎日定期的に実施し、運動量は30分以上、強度は中等度(ややきつい)の有酸素運動が一般的に勧められています。運動療法により降圧効果が得られ、高血圧症が改善されます。
平成17年国民健康・栄養調査の結果によると、高血圧症(収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上または降圧剤を服用している者)の有病者の割合は40歳以上男女で54.9%と報告され、国内では3千万人以上の高血圧患者が存在します(*1)。この高血圧症の要因としては、好ましくない食生活、身体活動量の不足、喫煙、ストレスといった生活習慣が密接に関連しています。高血圧治療の基本は生活習慣の修正と薬物治療ですが、高血圧症の発症や予防には習慣的な運動や身体活動の増加が有用であることは多くの研究により証明されています。その成果を基にして、近年、治療や予防に必要な運動量・身体活動量などに関するガイドラインも確立されてきました。日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインによると、降圧治療の第一段階として生活習慣の修正、第二段階として降圧薬治療があげられています。生活習慣の修正は、1)食塩摂取量の制限(6g/日未満)、2)野菜・果物の積極的摂取、3)コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える、4)適正体重の維持(BMIで25を超えないこと)、5)運動療法(運動・身体活動量の増加)、6)アルコール摂取の制限、7)禁煙とされています(*2)。
運動療法は血管内皮機能を改善し、降圧効果が得られ、高血圧症を改善するといわれています。また、有酸素運動が血圧に及ぼす影響を検討した複数の研究の結果、長期的な身体活動により高血圧患者では収縮期血圧を7.4mmHg、拡張期血圧を5.8mmHg低下させる効果があると報告されています。運動療法には以下のような運動種目、時間、強度、頻度が一般的に推奨されています(*2)。
運動種目:ウォーキング(速歩)、ジョギング、水泳、自転車、その他レクリエーションスポーツなどの有酸素運動。
運動時間・頻度:1週間に4-5回、少なくとも1回に30-60分間、あるいは、1週間にほぼ毎日、1回に30分間の運動。
運動強度:低・中強度の運動は収縮期血圧の上昇はわずかであるのに対して、高強度の運動は血圧上昇が著明であるため、中等度「ややきつい」と感じる程度の運動強度(心拍数が100-120拍/分、最大酸素摂取量の50%程度)。
最近の研究報告では、 1回30分でわずか週2回程度の有酸素運動の実施でも降圧効果があるという結果や、1日8000歩程度の身体活動を3ヶ月実施した場合でも軽症高血圧患者に対して降圧効果が得られたという報告もあります。さらに運動療法は、1週間あたりの総運動時間あるいは総消費カロリーで設定することが適当であるといわれています。例えば、1回の運動時間を長く設定し、1週間の運動回数を減らすか、運動強度を低く設定し、1週間の運動回数を増やすなどの設定を個人に合わせて考えることができます。
運動を実施する上での注意点としては、準備・整理運動は十分に行うこと、メディカルチェックを受け、虚血性心疾患・心不全などの心血管合併症がないことを確認し、運動療法の可否を確認した後に、個人の基礎体力、年齢、体重、健康状態などを踏まえて運動量を設定する必要があります。また、高血圧症の改善には運動療法だけでなく、食塩摂取量やアルコール摂取量の制限、禁煙などとの併用療法がより効果的といえます。
身体活動しんたいかつどう
Physical Activity
人が安静時よりも相応に多くエネルギーを使う営みを総じて身体活動という。
運動指針2006(エクササイズガイド2006)において、身体活動、運動、生活活動は以下のとおりに定義されました。
(1)「身体活動」:安静にしている状態より多くのエネルギーを消費する全ての営みのこと。
(2)「運動」:身体活動のうち、体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施するもの。例:ジムやフィットネスクラブで行うトレーニングやエアロビクスなど、テニス、サッカー、バスケなどのスポーツ、余暇時間の散歩や化発な趣味など。
(3)「生活活動」 身体活動のうち、運動以外のものをいい、職業や家事活動上のものも含む。例:買い物、洗濯物を干す、子供と屋外で遊ぶなどの家事、通勤、営業の外回り、階段昇降、荷物運搬、農作業、漁業活動などの仕事上の活動など。
これらの関係は、身体活動=運動+生活活動とまとめることができます。身体活動の簡便かつ客観的な方法として、歩数の測定があります。歩数は活動強度の評価がされていませんが、国民健康・栄養調査でも採用されている、簡便かつ再現性の高い身体活動の評価法です。過去10年間では、男性・女性とも約700歩ほど1日あたりの歩数が減っている、すなわち身体活動量が減少しています。
BMIびーえむあい
body mass index
ボディ・マス指数
体格指数
[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出される値で、肥満や低体重(やせ)の判定に用います。
肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数で、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で求められます(身長はcmではなくmで計算します)。
計算方法は世界共通ですが、肥満の判定基準は国によって異なり、WHO(世界保健機構)の基準では30以上を"Obese"(肥満)としています。
日本肥満学会の定めた基準では18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」で、肥満はその度合いによってさらに「肥満1」から「肥満4」に分類されます。
BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされています。25を超えると脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍以上になり、30を超えると高度な肥満としてより積極的な減量治療を要するものとされています。
尚、内臓脂肪の蓄積は必ずしもBMIと相関しないため、メタボリックシンドロームの診断基準には盛りこまれていませんが、メタボリックシンドローム予備軍を拾い上げる意味で特定健診・特定保健指導の基準にはBMIが採用されています。
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平成17年国民健康・栄養調査の結果によると、高血圧症(収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上または降圧剤を服用している者)の有病者の割合は40歳以上男女で54.9%と報告され、国内では3千万人以上の高血圧患者が存在します(*1)。この高血圧症の要因としては、好ましくない食生活、身体活動量の不足、喫煙、ストレスといった生活習慣が密接に関連しています。高血圧治療の基本は生活習慣の修正と薬物治療ですが、高血圧症の発症や予防には習慣的な運動や身体活動の増加が有用であることは多くの研究により証明されています。その成果を基にして、近年、治療や予防に必要な運動量・身体活動量などに関するガイドラインも確立されてきました。日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインによると、降圧治療の第一段階として生活習慣の修正、第二段階として降圧薬治療があげられています。生活習慣の修正は、1)食塩摂取量の制限(6g/日未満)、2)野菜・果物の積極的摂取、3)コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える、4)適正体重の維持(BMIで25を超えないこと)、5)運動療法(運動・身体活動量の増加)、6)アルコール摂取の制限、7)禁煙とされています(*2)。
運動療法は血管内皮機能を改善し、降圧効果が得られ、高血圧症を改善するといわれています。また、有酸素運動が血圧に及ぼす影響を検討した複数の研究の結果、長期的な身体活動により高血圧患者では収縮期血圧を7.4mmHg、拡張期血圧を5.8mmHg低下させる効果があると報告されています。運動療法には以下のような運動種目、時間、強度、頻度が一般的に推奨されています(*2)。
運動種目:ウォーキング(速歩)、ジョギング、水泳、自転車、その他レクリエーションスポーツなどの有酸素運動。
運動時間・頻度:1週間に4-5回、少なくとも1回に30-60分間、あるいは、1週間にほぼ毎日、1回に30分間の運動。
運動強度:低・中強度の運動は収縮期血圧の上昇はわずかであるのに対して、高強度の運動は血圧上昇が著明であるため、中等度「ややきつい」と感じる程度の運動強度(心拍数が100-120拍/分、最大酸素摂取量の50%程度)。
最近の研究報告では、 1回30分でわずか週2回程度の有酸素運動の実施でも降圧効果があるという結果や、1日8000歩程度の身体活動を3ヶ月実施した場合でも軽症高血圧患者に対して降圧効果が得られたという報告もあります。さらに運動療法は、1週間あたりの総運動時間あるいは総消費カロリーで設定することが適当であるといわれています。例えば、1回の運動時間を長く設定し、1週間の運動回数を減らすか、運動強度を低く設定し、1週間の運動回数を増やすなどの設定を個人に合わせて考えることができます。
運動を実施する上での注意点としては、準備・整理運動は十分に行うこと、メディカルチェックを受け、虚血性心疾患・心不全などの心血管合併症がないことを確認し、運動療法の可否を確認した後に、個人の基礎体力、年齢、体重、健康状態などを踏まえて運動量を設定する必要があります。また、高血圧症の改善には運動療法だけでなく、食塩摂取量やアルコール摂取量の制限、禁煙などとの併用療法がより効果的といえます。
身体活動しんたいかつどう
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人が安静時よりも相応に多くエネルギーを使う営みを総じて身体活動という。
運動指針2006(エクササイズガイド2006)において、身体活動、運動、生活活動は以下のとおりに定義されました。
(1)「身体活動」:安静にしている状態より多くのエネルギーを消費する全ての営みのこと。
(2)「運動」:身体活動のうち、体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施するもの。例:ジムやフィットネスクラブで行うトレーニングやエアロビクスなど、テニス、サッカー、バスケなどのスポーツ、余暇時間の散歩や化発な趣味など。
(3)「生活活動」 身体活動のうち、運動以外のものをいい、職業や家事活動上のものも含む。例:買い物、洗濯物を干す、子供と屋外で遊ぶなどの家事、通勤、営業の外回り、階段昇降、荷物運搬、農作業、漁業活動などの仕事上の活動など。
これらの関係は、身体活動=運動+生活活動とまとめることができます。身体活動の簡便かつ客観的な方法として、歩数の測定があります。歩数は活動強度の評価がされていませんが、国民健康・栄養調査でも採用されている、簡便かつ再現性の高い身体活動の評価法です。過去10年間では、男性・女性とも約700歩ほど1日あたりの歩数が減っている、すなわち身体活動量が減少しています。
BMIびーえむあい
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体格指数
[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出される値で、肥満や低体重(やせ)の判定に用います。
肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数で、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で求められます(身長はcmではなくmで計算します)。
計算方法は世界共通ですが、肥満の判定基準は国によって異なり、WHO(世界保健機構)の基準では30以上を"Obese"(肥満)としています。
日本肥満学会の定めた基準では18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」で、肥満はその度合いによってさらに「肥満1」から「肥満4」に分類されます。
BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされています。25を超えると脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍以上になり、30を超えると高度な肥満としてより積極的な減量治療を要するものとされています。
尚、内臓脂肪の蓄積は必ずしもBMIと相関しないため、メタボリックシンドロームの診断基準には盛りこまれていませんが、メタボリックシンドローム予備軍を拾い上げる意味で特定健診・特定保健指導の基準にはBMIが採用されています。
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脂質異常症治療の基本は運動療法と食事療法の生活習慣の改善と薬物治療があります。運動療法として、運動の頻度はできれば毎日、少なくとも週3日以上、運動量は30分以上、強度は最大酸素摂取量の約50%の有酸素運動が一般的に勧められています。運動療法により血中脂質の改善効果が得られ、脂質異常症を改善します。
国内の脂質異常症(血中のLDLコレステロール値が140mg/dL以上、HDLコレステロール値が40mg/dL未満、トリグリセライド(中性脂肪)値が150mg/dL以上)の有病者の割合は、成人で20%以上にも及ぶといわれております。脂質異常症治療の基本は、生活習慣の改善と薬物治療がありますが、冠動脈疾患を合併しない場合、食事療法と運動療法に重点を置いた生活習慣改善を最初に行い、次のステップとして、薬物療法との併用療法を行うとされています。日本動脈硬化学会の動脈硬化性疾患診療ガイドラインによると、脂質異常症のための生活習慣の改善項目は、1)減量:適正体重の維持(BMI18.5-24.9kg/m2の範囲)、2)減塩:食塩摂取の制限(7g/日以下)、3)アルコール摂取の制限、4)コレステロールや飽和脂肪酸の摂取制限、5)運動療法(運動・身体活動量の増加)、6)禁煙とされています(*1)。
運動療法は、脂質異常症患者だけでなく、健常者においても、血中トリグリセライドレベルを低下、HDLコレステロールレベルを増大させ、血中脂質値に好影響を及ぼします。動脈硬化性疾患診療ガイドラインでは、以下のような運動種目、時間、強度、頻度の運動療法を推奨しています(*1)。
運動種目:ウォーキング(速歩)、ジョギング、水泳、自転車、社交ダンスなどの有酸素運動。
運動時間・頻度:運動はできれば毎日、1日30-60分間、あるいは、1週間で合計180分以上の運動。
運動強度:最大酸素摂取量の50%程度、中等度「ややきつい」と感じる程度であり、心拍数が安静時の1.5倍程度(100-120拍/分)の運動強度。
血中脂質レベルは、一回の運動では影響を受けません。そのため、血中脂質レベルに好影響を与えるには数ヶ月以上の長期的な療法が必要となります。
有酸素運動が血中脂質レベルを改善させる機序として、筋のリポプロテインリパーゼ活性が増大し、トリアシルグリセロール(血中カイロミクロン、VLDL、LDL)の分解を促進させることにより、HDLを増やすことが関与していると考えられています。 HDLは、「善玉コレステロール」として知られていますが、末梢組織や細胞から余剰なコレステロールを回収し、肝臓に運搬する役割を有しています。つまり、HDLコレステロールは脂質異常症の進展を抑制する働きがあります。2005年までの国内外の運動に対するHDLコレステロールの効果を検討した研究結果から、HDLコレステロールを増加させることができる運動・身体活動の最低条件として、1週間に合計120分間の運動を行うか、1週間に合計900kcalのエネルギーを消費する身体活動を行なわなければならないことも明らかとなりました。
運動を実施する上での注意点としては、準備・整理運動を十分に行うこと、メディカルチェックを受け、狭心症や心筋梗塞などの心血管合併症の有無を確認し、運動療法の可否を確認した後に、個人の基礎体力、年齢、体重、健康状態などを踏まえて運動量を設定する必要があります。脂質異常症の改善には運動療法だけでなく、食塩摂取量やアルコール摂取量の制限、禁煙などとの併用療法がより効果的といえます。
脂質異常症ししついじょうしょう
脂質代謝異常症
高脂血症
中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたした状態。「高脂血症」から2007年に名称が改められました。
中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたし、血液中の値が正常域をはずれた状態をいいます。動脈硬化の主要な危険因子であり、放置すれば脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患をまねく原因となります。
従来は高脂血症と呼ばれ、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪のいずれかが高いか、HDLコレステロールが低いことがその診断基準とされていましたが、総コレステロールが高い人のなかには、悪玉LDL コレステロールが正常で、善玉のHDLコレステロールのみが高い場合も少なからず含まれていること、そのHDLコレステロールが低い場合を「高脂血症」と呼ぶのは適当でないことなどから、2007年4月に日本動脈硬化学会がガイドラインの改訂を行い、診断名を「高脂血症」から「脂質異常症」に変更しました。
脂質異常症は、LDLコレステロールが140mg/dl以上の「高LDLコレステロール血症」、HDLコレステロールが40mg/dl未満の「低HDLコレステロール血症」、中性脂肪が150mg/dl以上の「高トリグリセライド血症 (高中性脂肪血症)」のいずれかで、総コレステロールはあくまでも参考値としての記載にとどめ、診断基準から外されました。
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国内の脂質異常症(血中のLDLコレステロール値が140mg/dL以上、HDLコレステロール値が40mg/dL未満、トリグリセライド(中性脂肪)値が150mg/dL以上)の有病者の割合は、成人で20%以上にも及ぶといわれております。脂質異常症治療の基本は、生活習慣の改善と薬物治療がありますが、冠動脈疾患を合併しない場合、食事療法と運動療法に重点を置いた生活習慣改善を最初に行い、次のステップとして、薬物療法との併用療法を行うとされています。日本動脈硬化学会の動脈硬化性疾患診療ガイドラインによると、脂質異常症のための生活習慣の改善項目は、1)減量:適正体重の維持(BMI18.5-24.9kg/m2の範囲)、2)減塩:食塩摂取の制限(7g/日以下)、3)アルコール摂取の制限、4)コレステロールや飽和脂肪酸の摂取制限、5)運動療法(運動・身体活動量の増加)、6)禁煙とされています(*1)。
運動療法は、脂質異常症患者だけでなく、健常者においても、血中トリグリセライドレベルを低下、HDLコレステロールレベルを増大させ、血中脂質値に好影響を及ぼします。動脈硬化性疾患診療ガイドラインでは、以下のような運動種目、時間、強度、頻度の運動療法を推奨しています(*1)。
運動種目:ウォーキング(速歩)、ジョギング、水泳、自転車、社交ダンスなどの有酸素運動。
運動時間・頻度:運動はできれば毎日、1日30-60分間、あるいは、1週間で合計180分以上の運動。
運動強度:最大酸素摂取量の50%程度、中等度「ややきつい」と感じる程度であり、心拍数が安静時の1.5倍程度(100-120拍/分)の運動強度。
血中脂質レベルは、一回の運動では影響を受けません。そのため、血中脂質レベルに好影響を与えるには数ヶ月以上の長期的な療法が必要となります。
有酸素運動が血中脂質レベルを改善させる機序として、筋のリポプロテインリパーゼ活性が増大し、トリアシルグリセロール(血中カイロミクロン、VLDL、LDL)の分解を促進させることにより、HDLを増やすことが関与していると考えられています。 HDLは、「善玉コレステロール」として知られていますが、末梢組織や細胞から余剰なコレステロールを回収し、肝臓に運搬する役割を有しています。つまり、HDLコレステロールは脂質異常症の進展を抑制する働きがあります。2005年までの国内外の運動に対するHDLコレステロールの効果を検討した研究結果から、HDLコレステロールを増加させることができる運動・身体活動の最低条件として、1週間に合計120分間の運動を行うか、1週間に合計900kcalのエネルギーを消費する身体活動を行なわなければならないことも明らかとなりました。
運動を実施する上での注意点としては、準備・整理運動を十分に行うこと、メディカルチェックを受け、狭心症や心筋梗塞などの心血管合併症の有無を確認し、運動療法の可否を確認した後に、個人の基礎体力、年齢、体重、健康状態などを踏まえて運動量を設定する必要があります。脂質異常症の改善には運動療法だけでなく、食塩摂取量やアルコール摂取量の制限、禁煙などとの併用療法がより効果的といえます。
脂質異常症ししついじょうしょう
脂質代謝異常症
高脂血症
中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたした状態。「高脂血症」から2007年に名称が改められました。
中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたし、血液中の値が正常域をはずれた状態をいいます。動脈硬化の主要な危険因子であり、放置すれば脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患をまねく原因となります。
従来は高脂血症と呼ばれ、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪のいずれかが高いか、HDLコレステロールが低いことがその診断基準とされていましたが、総コレステロールが高い人のなかには、悪玉LDL コレステロールが正常で、善玉のHDLコレステロールのみが高い場合も少なからず含まれていること、そのHDLコレステロールが低い場合を「高脂血症」と呼ぶのは適当でないことなどから、2007年4月に日本動脈硬化学会がガイドラインの改訂を行い、診断名を「高脂血症」から「脂質異常症」に変更しました。
脂質異常症は、LDLコレステロールが140mg/dl以上の「高LDLコレステロール血症」、HDLコレステロールが40mg/dl未満の「低HDLコレステロール血症」、中性脂肪が150mg/dl以上の「高トリグリセライド血症 (高中性脂肪血症)」のいずれかで、総コレステロールはあくまでも参考値としての記載にとどめ、診断基準から外されました。
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運動単独でメタボリックシンドロームを改善させるためには、少なくとも週当たり10メッツ・時以上の有酸素性運動を加える必要のあることが、系統的レビューにより報告されています。有酸素性運動であれば、種目・強度の違いによる効果の差は認められておらず、ウォーキング、自転車エルゴメータ、ジョギング等、いずれの種目を用いる場合でも、エネルギー消費量をより高めるよう実践することが重要です。
別名、内臓脂肪症候群とも呼ばれているように、メタボリックシンドロームを改善させるためには、内臓脂肪を減少させることが重要であるといわれています。運動もその有効な手段の一つとして広く用いられていますが、最も効果のある種目、強度、1回あたりの時間、どのくらいの運動量が必要なのかといったことが知りたいところです。
近年、減量(体重や脂肪の減少)の効果に対する運動種目、強度、時間の影響について、多くの研究成果が得られています。結論からいいますと、個人にとってより多くのエネルギー消費量を確保できる運動であれば、どのような方法でも良いと考えられます。その点、レジスタンス運動よりも有酸素性運動を中心に行なった方がエネルギー消費量を確保するには良いでしょう。ただし、有酸素性運動に該当するものであれば、ウォーキング、自転車エルゴメータ、ジョギング、水泳など、いずれの種目でも効果に大きな差はありません。また、高強度よりも低強度での運動の方が、運動中の脂肪燃焼率が高いため、低強度での運動を薦めているケースがありますが、高強度運動の場合は運動終了後の脂肪燃焼率が高くなることで総脂肪燃焼量への補填が起こります。つまり、減量を目的とした場合には、強度に関わらず、どのくらいエネルギーを消費したかが重要となります。逆に言えば、強度の高い運動をしなくてもよいともいえるでしょう。ただし、低強度ではエネルギー消費量を増大するために非常に長い運動時間が必要となり、高強度だと長い時間続けることが難しいため、運動時間を確保しにくいといったことがあるので、効率の面から考えると中強度運動を比較的長めに行なう方法が理想的です。とはいえ、安全性への配慮が前提ですので、運動の種目・強度を決める際には、個人の体力や環境に合わせて、継続可能なものを選択することが肝要です。
また、減量するためには、1回にどのくらいの運動時間が理想的かということも気になります。20分以上運動しないと脂肪が燃焼してこないというようなことを耳にする方がいると思いますが、近年の研究成果から、1日に30分の運動を1回行なっても、10分の運動を3回行なっても、両者の減量効果に差のないことが認められています。つまり、同じ運動であれば、その効果は総運動時間に対応するといえます。
それでは、内臓脂肪減少のためにはどのくらいの運動量が必要でしょうか。厚生労働省から発表された健康づくりのための運動指針2006において、メタボリックシンドローム解消には週10エクササイズ(メッツ・時)の運動を増やしましょうと勧告されています。これは、有酸素性運動と内臓脂肪の減少に関する介入試験を対象に、系統的レビューを行なうことで検討されました。対象となった16件の介入試験(計21群)の報告をみると、約10メッツ・時で実施された複数の群より有意な内臓脂肪の減少が認められていました。つまり、少なくとも週当たり10メッツ・時以上の運動が必要であると考えられました。さらに、糖尿病や高脂血症を有していた群を除くと、内臓脂肪の減少と有酸素性運動は量-反応関係にあり、週当りの運動量に応じて内臓脂肪が減少していくことも認められました。
脂質異常症ししついじょうしょう
脂質代謝異常症
高脂血症
中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたした状態。「高脂血症」から2007年に名称が改められました。
中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたし、血液中の値が正常域をはずれた状態をいいます。動脈硬化の主要な危険因子であり、放置すれば脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患をまねく原因となります。
従来は高脂血症と呼ばれ、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪のいずれかが高いか、HDLコレステロールが低いことがその診断基準とされていましたが、総コレステロールが高い人のなかには、悪玉LDL コレステロールが正常で、善玉のHDLコレステロールのみが高い場合も少なからず含まれていること、そのHDLコレステロールが低い場合を「高脂血症」と呼ぶのは適当でないことなどから、2007年4月に日本動脈硬化学会がガイドラインの改訂を行い、診断名を「高脂血症」から「脂質異常症」に変更しました。
脂質異常症は、LDLコレステロールが140mg/dl以上の「高LDLコレステロール血症」、HDLコレステロールが40mg/dl未満の「低HDLコレステロール血症」、中性脂肪が150mg/dl以上の「高トリグリセライド血症 (高中性脂肪血症)」のいずれかで、総コレステロールはあくまでも参考値としての記載にとどめ、診断基準から外されました。
ダイエット・美容・健康の情報
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別名、内臓脂肪症候群とも呼ばれているように、メタボリックシンドロームを改善させるためには、内臓脂肪を減少させることが重要であるといわれています。運動もその有効な手段の一つとして広く用いられていますが、最も効果のある種目、強度、1回あたりの時間、どのくらいの運動量が必要なのかといったことが知りたいところです。
近年、減量(体重や脂肪の減少)の効果に対する運動種目、強度、時間の影響について、多くの研究成果が得られています。結論からいいますと、個人にとってより多くのエネルギー消費量を確保できる運動であれば、どのような方法でも良いと考えられます。その点、レジスタンス運動よりも有酸素性運動を中心に行なった方がエネルギー消費量を確保するには良いでしょう。ただし、有酸素性運動に該当するものであれば、ウォーキング、自転車エルゴメータ、ジョギング、水泳など、いずれの種目でも効果に大きな差はありません。また、高強度よりも低強度での運動の方が、運動中の脂肪燃焼率が高いため、低強度での運動を薦めているケースがありますが、高強度運動の場合は運動終了後の脂肪燃焼率が高くなることで総脂肪燃焼量への補填が起こります。つまり、減量を目的とした場合には、強度に関わらず、どのくらいエネルギーを消費したかが重要となります。逆に言えば、強度の高い運動をしなくてもよいともいえるでしょう。ただし、低強度ではエネルギー消費量を増大するために非常に長い運動時間が必要となり、高強度だと長い時間続けることが難しいため、運動時間を確保しにくいといったことがあるので、効率の面から考えると中強度運動を比較的長めに行なう方法が理想的です。とはいえ、安全性への配慮が前提ですので、運動の種目・強度を決める際には、個人の体力や環境に合わせて、継続可能なものを選択することが肝要です。
また、減量するためには、1回にどのくらいの運動時間が理想的かということも気になります。20分以上運動しないと脂肪が燃焼してこないというようなことを耳にする方がいると思いますが、近年の研究成果から、1日に30分の運動を1回行なっても、10分の運動を3回行なっても、両者の減量効果に差のないことが認められています。つまり、同じ運動であれば、その効果は総運動時間に対応するといえます。
それでは、内臓脂肪減少のためにはどのくらいの運動量が必要でしょうか。厚生労働省から発表された健康づくりのための運動指針2006において、メタボリックシンドローム解消には週10エクササイズ(メッツ・時)の運動を増やしましょうと勧告されています。これは、有酸素性運動と内臓脂肪の減少に関する介入試験を対象に、系統的レビューを行なうことで検討されました。対象となった16件の介入試験(計21群)の報告をみると、約10メッツ・時で実施された複数の群より有意な内臓脂肪の減少が認められていました。つまり、少なくとも週当たり10メッツ・時以上の運動が必要であると考えられました。さらに、糖尿病や高脂血症を有していた群を除くと、内臓脂肪の減少と有酸素性運動は量-反応関係にあり、週当りの運動量に応じて内臓脂肪が減少していくことも認められました。
脂質異常症ししついじょうしょう
脂質代謝異常症
高脂血症
中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたした状態。「高脂血症」から2007年に名称が改められました。
中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたし、血液中の値が正常域をはずれた状態をいいます。動脈硬化の主要な危険因子であり、放置すれば脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患をまねく原因となります。
従来は高脂血症と呼ばれ、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪のいずれかが高いか、HDLコレステロールが低いことがその診断基準とされていましたが、総コレステロールが高い人のなかには、悪玉LDL コレステロールが正常で、善玉のHDLコレステロールのみが高い場合も少なからず含まれていること、そのHDLコレステロールが低い場合を「高脂血症」と呼ぶのは適当でないことなどから、2007年4月に日本動脈硬化学会がガイドラインの改訂を行い、診断名を「高脂血症」から「脂質異常症」に変更しました。
脂質異常症は、LDLコレステロールが140mg/dl以上の「高LDLコレステロール血症」、HDLコレステロールが40mg/dl未満の「低HDLコレステロール血症」、中性脂肪が150mg/dl以上の「高トリグリセライド血症 (高中性脂肪血症)」のいずれかで、総コレステロールはあくまでも参考値としての記載にとどめ、診断基準から外されました。
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ガン末期からの生還他ビデオ特集
骨粗鬆症は、骨が脆くなって骨折しやすい状態をいいます。腰椎や大腿骨の骨折によって、腰痛や寝たきりの原因になることさえあります。骨粗鬆症を予防するためには、カルシウムの摂取と日光浴に加えて、ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨に刺激が加わる運動が推奨されます。骨粗鬆症は、これらの運動を習慣的に行うことによって予防することができます。
骨粗鬆症とは骨自体がもろくなる状態で、老化が原因となるものや、女性では閉経によるものなどがあります。骨粗鬆症で本当に怖いのは、何かにぶつかったり、転んだりした拍子に骨折してしまうことです。骨折しやすい場所は、おもに腰椎と大腿骨骨頭の骨で、腰痛や寝たきりの原因ともなります。骨粗鬆症は、レントゲン撮影や全身の骨密度を測ることによって診断されます。骨粗鬆症を予防するためには、カルシウムの摂取とビタミンDを体内で合成するために必要な日光浴に加えて、ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨に刺激が加わる運動が推奨されます。
骨は、その長軸に対して物理的な刺激が加わると、微量の電流が骨に伝わり強さが増すといわれています。スポーツ選手の骨密度は、一般の人よりも高いことが知られていますが、全てのスポーツ選手が優れた骨密度を示すわけではなく、物理的な過重負荷が大きい者ほど高いと考えられています。たとえば、過重負荷の少ない水泳選手は、陸上でグランドを使用するスポーツ選手よりも骨密度が少ないといわれています。したがって、骨粗鬆症を予防するためには、ウォーキングやジョギングのような重力のかかる運動が効果的だと考えられます。軽いダンベルを持ったウォーキングはパワーウォーキングと呼ばれますが、自身の体重に少し負荷を増やしたウォーキングも効果的でしょう。一方、骨は通常腱を介して筋肉へとつながっているため、筋力トレーニングによって、骨に直接刺激を与える方法も効果的です。ウエイトマシンなどを利用して筋力トレーニングを行うと、重りを持ち上げるたびに筋肉は強く収縮し、骨に刺激が伝わります。さらに、筋力トレーニングは、ウォーキングやジョギングだけでは強化できない上半身の骨も鍛えることができます。自分の弱い部位を選択的にトレーニングすることができ、効果的です。
いずれの運動を行う場合も、定期的な骨密度の評価を行ったうえで行うことが、安全のためには重要です。骨折経験や腰痛などの関節痛がある場合は、整形外科医に相談してから運動するようにしましょう。
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骨粗鬆症とは骨自体がもろくなる状態で、老化が原因となるものや、女性では閉経によるものなどがあります。骨粗鬆症で本当に怖いのは、何かにぶつかったり、転んだりした拍子に骨折してしまうことです。骨折しやすい場所は、おもに腰椎と大腿骨骨頭の骨で、腰痛や寝たきりの原因ともなります。骨粗鬆症は、レントゲン撮影や全身の骨密度を測ることによって診断されます。骨粗鬆症を予防するためには、カルシウムの摂取とビタミンDを体内で合成するために必要な日光浴に加えて、ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨に刺激が加わる運動が推奨されます。
骨は、その長軸に対して物理的な刺激が加わると、微量の電流が骨に伝わり強さが増すといわれています。スポーツ選手の骨密度は、一般の人よりも高いことが知られていますが、全てのスポーツ選手が優れた骨密度を示すわけではなく、物理的な過重負荷が大きい者ほど高いと考えられています。たとえば、過重負荷の少ない水泳選手は、陸上でグランドを使用するスポーツ選手よりも骨密度が少ないといわれています。したがって、骨粗鬆症を予防するためには、ウォーキングやジョギングのような重力のかかる運動が効果的だと考えられます。軽いダンベルを持ったウォーキングはパワーウォーキングと呼ばれますが、自身の体重に少し負荷を増やしたウォーキングも効果的でしょう。一方、骨は通常腱を介して筋肉へとつながっているため、筋力トレーニングによって、骨に直接刺激を与える方法も効果的です。ウエイトマシンなどを利用して筋力トレーニングを行うと、重りを持ち上げるたびに筋肉は強く収縮し、骨に刺激が伝わります。さらに、筋力トレーニングは、ウォーキングやジョギングだけでは強化できない上半身の骨も鍛えることができます。自分の弱い部位を選択的にトレーニングすることができ、効果的です。
いずれの運動を行う場合も、定期的な骨密度の評価を行ったうえで行うことが、安全のためには重要です。骨折経験や腰痛などの関節痛がある場合は、整形外科医に相談してから運動するようにしましょう。
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