打撲したらどうする?

ここでは、 打撲したらどうする? に関する情報を紹介しています。
打撲は、最も身近なけがの1つでしょう。階段で転んだり、何かにぶつかったりして紫色のあざを作った経験は誰にもあるはずです。ひとくちに打撲といっても重症から軽いものまでかなり幅がありますが、日常生活の中で起こる軽い打撲なら家庭での手当で間に合います。

手当の基本は安静と冷湿布 

打撲した場合は、まず冷湿布して痛みや発熱を抑え、なるべく患部を動かさないようにします。冷やす期間は痛みがとれるまで。通常の打撲なら2〜3日というところでしょう。この間は入浴を控えます。痛みがおさまったら血液循環を促すために温湿布に切り替えます。いつまでも冷やし続けると、かえって回復が遅くなります。 

打撲で問題なのは、骨、内臓、脳などに損傷がないかどうかという点です。単なる打撲なら心配ありませんが、その背後に隠されている重要なサインを見逃すと命にかかわる場合もあります。特に注意が必要なのは、頭部、胸部、腹部を強く打った場合で、それについては別に説明します。 

手足の打撲でも要注意のケースがいくつかあります。最も多いのは、打撲だと思い込んでいたら実は骨折だったというケース。明らかな変形があれば骨折とわかりますが、痛みや腫れだけでは判断が難しいものです。そういう場合は患部とつながっている少し離れた部分、たとえば太腿を打撲したときは膝、すねならかかとを軽く叩いてみます。その刺激が患部に響いて痛むようであれば骨折の疑いが強いといえます。 

特殊な例ではコンパートメント症候群と呼ばれるものがあります。足の筋肉などは一本一本ではなく、ある筋肉ごとに束になっています。強い打撲を受け、束の中で筋肉が一定以上に腫れてくると血液循環が悪くなり、知覚障害が出てきます。特別な治療を受けないと、後で大きな機能障害が起こります。

頭部を打ったとき  

からだのバランスの悪い幼児や足元のおぼつかない高齢者は、転んで頭を打つことが多いものです。おでこにタンコブができたような場合は、例外もありますが、一般的には心配ないとされています。また、打撲と同時に頭皮が傷ついて出血することがあります。頭皮は血管が集まっている部分なので、傷の程度の割には出血量が多くなります。血の量が多いと動転しがちですが、傷口にガーゼなどを当てて圧迫すれば止まりますから、落ちついて処置することが大切です。 

危険度が高いのは後頭部や側頭部の打撲です。意識障害がみられる、からだの動きがぎこちない、吐き気がするといった症状がある場合はすぐ専門医の診察を受けます。目の周りにパンダのようなサインが出たり、耳の後ろに皮下出血が出たとき、あるいは薄い鼻血や耳出血があるときは髄液が漏れており、頭蓋底骨折の疑いがあります。 

こうした特別な症状がなく、意識、脈拍、血圧、呼吸数に異常がない場合は安静にして患部を冷やしながら様子をみます。打った直後に異常がないからといって必ずしも安心はできません。一定の時間を経てから症状が現れるケースもあるので、一日くらいは注意深く観察してください。高齢者に起きやすい慢性硬膜下血腫は一カ月以上もたってから症状が出てきます。高齢者は体調が変化しやすいので判断が難しいですが、頭痛が続いたり、何かいつもと違う症状が出たときには診察を受けたほうがよいでしょう。

胸部を打ったとき  

やはり安静にして冷湿布します。呼吸をするときに胸部が痛むようなら肋骨が折れている可能性があります。肋骨は折れやすい反面、包帯などで固定しておけば自然にくっつくので、一本折れた程度ならそれほど心配することはありません。 胸部を強く打って肺が破れると気胸という状態になります。呼吸が困難になり、顔色が青くなるようなときは要注意です。また、血痰が出たときは肺や気管支に損傷があると考えてください。

腹部を打ったとき  

腹部には筋肉があるのでかなりの衝撃に対応できますが、吐き気がしたり、腹部に緊張が感じられる場合は注意が必要です。内臓に損傷があると筋肉が硬くなり、押すとキュッとさらに硬くなります。これは筋性防御と呼ばれる反射で、一種の危険信号です。 

胃や腸などが破れたときはすぐ痛みが出ますが、十二指腸や膵臓は後腹膜臓器といって背側にあるため、損傷があってもすぐには症状が出にくいので、腹部を強く打った場合は最低5〜6時間、できれば一日くらい安静にして様子をみたほうが安全です。この間は飲食を避けます。子供が自転車に乗っていて転びハンドルでお腹を打ったような場合、十二指腸や膵臓のけがを伴うことがまれではありませんし、けんかなどでみぞおちを蹴られたような場合も同様です。 

頭部、胸部、腹部、いずれの打撲の場合も意識、脈搏、血圧、呼吸数のどれか1つにでも異常があるときは救急車を呼びましょう。単なる打撲ではなく、どこかに重大な損傷があることを示すサインです。

救急箱
どこの家庭にもある救急箱。ところが、いざ開けてみると必要なものが入っていなかったということがよくあります。定期的に点検し、薬の有効期限なども確認しておくことが大切です。最低限そろえておきたいものを次に挙げてみます。

体温計、はさみ、ピンセット、毛抜き、ガーゼ、包帯、脱脂綿、綿棒、ばんそうこう、救急ばんそうこう、消毒液、鎮痛剤、誤読材、軟膏など。このほか、家族の健康状態に応じて胃腸薬、風邪薬、かゆみ止めなど使用頻度の高いものを用意しておくとよいでしょう。

食塩、重曹、酢、牛乳、ブランデーなども救急用品として代用できるので、きらさないようにしたいものです。

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