一口に腹痛といっても、暴飲暴食や便秘などが原因の軽いものから緊急手術が必要な危険なものまで、いろいろなケースがあります。腹痛だけの場合はとりあえず安静にして様子をみますが、嘔吐、下痢、発熱などの症状を伴う場合は早めに専門医の診察を受けるほうが安心です。
腹痛の原因はさまざま
急におなかが痛くなるというのは誰にも経験のあることで、その多くは食べ過ぎ、食あたり、便秘、疲労、冷え、あるいはストレスなどの精神的なものが原因です。こうしたケースでは一両日安静にしていれば自然に症状はおさまります。しかし、中には命にかかわる危険なケースもあるので、特に思い当たる原因がない場合には注意が必要です。
腹痛というとまず消化器系の病気を連想しますが、必ずしも痛む場所が患部とは限りません。心筋梗塞などでも腹痛を訴えることがあります。これは腹膜や腸間膜(腸を包んでいる膜)を通して痛みが伝わったり、神経を介して皮膚に痛みを感じたりするためで、さまざまな病気が原因となって腹痛という症状が現われるのです。
腹痛を引き起こす病気としては次のようなものがあります。痛む場所によってある程度原因を推測することができます。
■胸部の病気
急性心筋梗塞や解離性大動脈瘤(心臓につながる大動脈に瘤ができ、血管の壁が破れたもの)では上腹部が痛みます。
■消化管の病気
胃・十二指腸潰瘍(かいよう)やその穿孔(せんこう)、胆嚢や膵臓に結石ができる胆石症や膵結石、急性膵炎や急性虫垂炎では上腹部に痛みがでます。腹痛の中では最も一般的な急性胃腸炎は上腹部または腹部全体、腸重積(じゅうせき)(腸管の一部がそれに連なる腸管の中に入り込んでしまうもの)では中腹部または腹部全体が痛みます。
■血管系の病気
腹部大動脈瘤の破裂や腸間膜動脈血栓症は腹部全体が痛みます。
■尿路系の病気
腎臓、尿管、膀胱といった尿路系の結石では下腹部が痛みます。疝痛(せんつう)発作といって激烈な痛みで、尿がたまる明け方に痛みが出ることが多いようです。膀胱炎も下腹部が痛みます。
■婦人科系の病気
要注意のケースとしては子宮外妊娠破裂と卵巣嚢腫頸捻転(ていねんてん)(卵巣嚢腫が大きくなってねじれたもの)の2つが代表的なもので、激しい下腹部痛があります。
痛みを適切に表現できない子供や辛抱強い高齢者の場合は周囲の人が症状をよく観察し、早めに病院に連れていくことが大切です。
子供の急な腹痛に多いのは腸重積、腸管軸捻症で、中腹部が痛みます。どちらも危険な病気です。へその周囲が繰り返し痛む反復性腹痛(臍疝痛)(さいせんつう)もよく見られるもので、これは精神的なものが原因と考えられています。
高齢者の場合は便秘、尿路結石、膀胱結石などが原因のことが多いようです。
随伴症状に注意を
随伴症状というのは腹痛に伴って起きる他の症状のことで、吐き・嘔吐、下痢、発熱・悪寒戦慄、呼吸苦、黄疸、血尿、失神・ショック状態などがあります。痛む場所とともにこうした随伴症状が原因を特定する重要な手がかりになります。
吐き気や嘔吐、下痢を伴う場合は胃腸炎など消化管の病気が考えられますし、発熱や悪寒、ふるえがあるケースでは重篤な感染症が疑われます。血尿が出る場合は尿路系の結石の可能性が高いといえます。
腹痛に伴う呼吸苦は心筋梗塞の代表的な症状ですし、黄疸に加えて発熱や悪寒を伴うようなら胆石ができていて総胆管(胆汁を十二指腸に送る管)が詰まっている恐れがあり、これも危険です。また、激しい腹痛と下痢が続くと失神したり、ショック状態(顔色が青ざめて冷や汗をかき、脈が弱くなる)になることもあります。
症状の軽重を判断する目安
急な腹痛に襲われたとき、とりあえず様子をみるべきか病院に行くべきか、あるいは救急車を呼ぶべきか迷うことがあります。
耐えられる程度の軽い痛みの場合は、しばらく安静にして様子をみるといいでしょう。
つい背中をかがめてしまうような中等度の痛み、または間隔をおいて発作的に襲ってくる痛みがあり、嘔吐や下痢を2度3度と繰り返すようなら専門医の診察を受けてください。
海老のようにからだを曲げるほど激しい痛みが持続する、あるいは心臓が脈打つたびに痛む場合は要注意。さらに38度以上の熱がある、黄疸が出る、冷や汗が出る、生あくびが出る、失神やショック症状になっているといった場合は迷わず救急車を呼ぶことです。
診断がつくまでは、温めたり冷やしたりといった手当てはしないようにします。急性虫垂炎や胆嚢炎など炎症が起きている場合は温めると悪化しますし、尿路系の結石の場合は冷やすと痛みが増します。痛みが激しいときは背中を丸めて寝ると少し楽になります。吐き気がある場合は吐いたものがのどに詰まらないように横向きに寝ます。
痛み止めなどの薬は、がまんできる限りはのまない方がいいでしょう。薬をのむことによって当然出るべき症状をおさえてしまうので、診断が遅れることにもなりかねません。
受診する際は「いつから」「どんなふうに」痛むのか、また思い当たる原因がある場合はそれを医師に正しく伝えることが大切です。不必要な検査をせずにすみ、迅速に診断が下せます。
糖尿病改善ビデオ
腹痛の原因はさまざま
急におなかが痛くなるというのは誰にも経験のあることで、その多くは食べ過ぎ、食あたり、便秘、疲労、冷え、あるいはストレスなどの精神的なものが原因です。こうしたケースでは一両日安静にしていれば自然に症状はおさまります。しかし、中には命にかかわる危険なケースもあるので、特に思い当たる原因がない場合には注意が必要です。
腹痛というとまず消化器系の病気を連想しますが、必ずしも痛む場所が患部とは限りません。心筋梗塞などでも腹痛を訴えることがあります。これは腹膜や腸間膜(腸を包んでいる膜)を通して痛みが伝わったり、神経を介して皮膚に痛みを感じたりするためで、さまざまな病気が原因となって腹痛という症状が現われるのです。
腹痛を引き起こす病気としては次のようなものがあります。痛む場所によってある程度原因を推測することができます。
■胸部の病気
急性心筋梗塞や解離性大動脈瘤(心臓につながる大動脈に瘤ができ、血管の壁が破れたもの)では上腹部が痛みます。
■消化管の病気
胃・十二指腸潰瘍(かいよう)やその穿孔(せんこう)、胆嚢や膵臓に結石ができる胆石症や膵結石、急性膵炎や急性虫垂炎では上腹部に痛みがでます。腹痛の中では最も一般的な急性胃腸炎は上腹部または腹部全体、腸重積(じゅうせき)(腸管の一部がそれに連なる腸管の中に入り込んでしまうもの)では中腹部または腹部全体が痛みます。
■血管系の病気
腹部大動脈瘤の破裂や腸間膜動脈血栓症は腹部全体が痛みます。
■尿路系の病気
腎臓、尿管、膀胱といった尿路系の結石では下腹部が痛みます。疝痛(せんつう)発作といって激烈な痛みで、尿がたまる明け方に痛みが出ることが多いようです。膀胱炎も下腹部が痛みます。
■婦人科系の病気
要注意のケースとしては子宮外妊娠破裂と卵巣嚢腫頸捻転(ていねんてん)(卵巣嚢腫が大きくなってねじれたもの)の2つが代表的なもので、激しい下腹部痛があります。
痛みを適切に表現できない子供や辛抱強い高齢者の場合は周囲の人が症状をよく観察し、早めに病院に連れていくことが大切です。
子供の急な腹痛に多いのは腸重積、腸管軸捻症で、中腹部が痛みます。どちらも危険な病気です。へその周囲が繰り返し痛む反復性腹痛(臍疝痛)(さいせんつう)もよく見られるもので、これは精神的なものが原因と考えられています。
高齢者の場合は便秘、尿路結石、膀胱結石などが原因のことが多いようです。
随伴症状に注意を
随伴症状というのは腹痛に伴って起きる他の症状のことで、吐き・嘔吐、下痢、発熱・悪寒戦慄、呼吸苦、黄疸、血尿、失神・ショック状態などがあります。痛む場所とともにこうした随伴症状が原因を特定する重要な手がかりになります。
吐き気や嘔吐、下痢を伴う場合は胃腸炎など消化管の病気が考えられますし、発熱や悪寒、ふるえがあるケースでは重篤な感染症が疑われます。血尿が出る場合は尿路系の結石の可能性が高いといえます。
腹痛に伴う呼吸苦は心筋梗塞の代表的な症状ですし、黄疸に加えて発熱や悪寒を伴うようなら胆石ができていて総胆管(胆汁を十二指腸に送る管)が詰まっている恐れがあり、これも危険です。また、激しい腹痛と下痢が続くと失神したり、ショック状態(顔色が青ざめて冷や汗をかき、脈が弱くなる)になることもあります。
症状の軽重を判断する目安
急な腹痛に襲われたとき、とりあえず様子をみるべきか病院に行くべきか、あるいは救急車を呼ぶべきか迷うことがあります。
耐えられる程度の軽い痛みの場合は、しばらく安静にして様子をみるといいでしょう。
つい背中をかがめてしまうような中等度の痛み、または間隔をおいて発作的に襲ってくる痛みがあり、嘔吐や下痢を2度3度と繰り返すようなら専門医の診察を受けてください。
海老のようにからだを曲げるほど激しい痛みが持続する、あるいは心臓が脈打つたびに痛む場合は要注意。さらに38度以上の熱がある、黄疸が出る、冷や汗が出る、生あくびが出る、失神やショック症状になっているといった場合は迷わず救急車を呼ぶことです。
診断がつくまでは、温めたり冷やしたりといった手当てはしないようにします。急性虫垂炎や胆嚢炎など炎症が起きている場合は温めると悪化しますし、尿路系の結石の場合は冷やすと痛みが増します。痛みが激しいときは背中を丸めて寝ると少し楽になります。吐き気がある場合は吐いたものがのどに詰まらないように横向きに寝ます。
痛み止めなどの薬は、がまんできる限りはのまない方がいいでしょう。薬をのむことによって当然出るべき症状をおさえてしまうので、診断が遅れることにもなりかねません。
受診する際は「いつから」「どんなふうに」痛むのか、また思い当たる原因がある場合はそれを医師に正しく伝えることが大切です。不必要な検査をせずにすみ、迅速に診断が下せます。
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