人工呼吸法

ここでは、 人工呼吸法 に関する情報を紹介しています。
◆妥当性
 われわれの呼気中には16〜18%の酸素が含まれています。わずかに二酸化炭素も含んでいますが、救助者が通常の2倍の1回換気量で呼気を吹き込むと、過換気となるので二酸化炭素の生体に及ぼす影響はほとんど無視できます。正常肺の患者ではこの条件で、短時間では脳機能を維持することができます。

◆適 応
 気道を確保しても呼吸がないか、著しく少ない場合に適応となります。無呼吸は見て、聞いて、感じて判断します。1回換気量が少なければチアノーゼ、冷汗がみられ、胸郭の上下の動きが少なくなります。

◆方 法
1.口対口人工呼吸法
 気道確保のためうなじ(または頤部)を挙上していた手はそのままで、前額部に置いた手掌での頭部後屈もつづけつつ、わずかにずらして母指と示指で鼻をつまみます。口から吹き込んだ呼気が鼻から漏れないようにするためです。救助者は大きく口を開けて患者の口を完全に覆い、800〜1200mlの呼気を1.5〜2秒かけて吹き込みます。

 気道確保が正しく行われていたら楽にこの量の呼気を吹き込むことができますし、また吹き込みに際し雑音を発しません。小児(およそ10歳位まで)は吹き込み量に個人差が大きいですが、抵抗なく呼気を吹き込め、胸が軽くふくらみ、胃膨満のみられない量を1.5〜2秒でふきこむとよいでしょう。吹き込みが終わったら口を離します。胸郭のもつ弾力性により胸腹部は自然に沈んで行き、患者にとっての呼気が終了します。以上の要領で成人では5秒に1回、小児では4秒に1回の割合で呼気を吹き込んでいきます。

2.口対鼻人工呼吸法
 口と口をつけることに抵抗のある場合には、鼻から呼気を吹き込むとよいでしょう。一方の手を前額部において頭部後屈をおこない、他方の手で頤部を押し上げるようにして固く口を閉じます。鼻から吹き込んだ呼気が口から漏れないためです。救助者は深呼吸して、患者の鼻を取り囲むように口をかぶせて呼気を吹き込みます。吹き込みの要領は口対口法と同様で、吹き込みが終われば頭部後屈あご先挙上法で気道を確保します。

3.口対口・鼻人工呼吸法
 乳幼児(おおよそ1歳未満)では、口と鼻両方に救助者の口をかぶせて1.5〜2秒かけて呼気を吹き込みます。気道径が狭いので吹き込みに際しての以外と強く、また個人差が大きいので、胸が軽くふくらみ、胃膨満のみられない吹き込み量を早く見つけることが大切です。

4.口対気管切開孔人工呼吸法
 気道確保は不必要です。どのような体位でも、そのままの位置で切開孔から呼気を吹き込みます。吹き込みの要領は同様です。もし、呼気が患者の口から漏れるようであれば、口を固く閉じて行います。

◆ 注意  血液が口のまわりに付着していたり、口のなかに傷があるときは、しないほうがよいでしょう。

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