一回の検査結果だけではなしに
病気になったらお医者さんに診てもらう−だれでも知っていることです。でも、病気にならないうちに、からだの状態をチェックして、事前に病気を予防したり、重くならないように対策を講じたりすることは、もっと大切です。
いったん、かかってしまった病気を治すことももちろん大切ですが、かからずにすめば最高です。それには、年に1回か2回、地域や職場などで受けている定期健診、あるいは人間ドックなどの健診結果を、十二分に活用することです。このシリーズでは、健診データの数値について毎号解説していきます。
まず、あなたが健診結果としてもらった検査数値の一覧表をご覧になってください。特別の異常値がなければ、総合判定として「今までどおりの生活でよい」というような生活指導が記入されているはずです。
もちろん、現時点で異常がないのですから、喜ぶべきことですが、手放しで楽観してしまうのも禁物です。今現在では確かに異常値ではないかもしれませんが、半年か1年前の検査値と比べて同じ数値なのか、少しずつ悪くなっているのかによって、あなたの健康状態に対する判定が微妙に違ってくるものがあるからです。
逆に、健診で1回だけ異常値が出たとしても、成人病の場合は、それが必ずしも病気の兆候とはいえないことが少なくありません。大事なのは検査値の動きなのです。
そこで、検査結果をそのままファイルしておくよりも、検査項目によって、検査ごとの数値を記入して一覧表をつくっておくことをお勧めします。一覧表にすると、動きがよく分かります。医師にかかる場合も、そうした長年にわたる検査値の動きというものは、診断の目安として非常に大切なものなのです。
記録をとるだけで健康管理になる
定期健診というような改まった検査でなくても、例えば体重を定期的に測定して、一覧表をつくっておくだけで、きわめて有効な健康管理の手段になります。ほとんどの成人病は肥満から起きるからです。ことに糖尿病、肝硬変症、胆石症、慢性腎炎、痛風、冠動脈疾患などは、明らかに肥満の人がなりやすいという傾向がみられます。統計によると、肥満の人は正常体重の人に比べて、高血圧は3〜4倍、心臓病は2倍、糖尿病は5倍という高頻度で起こります。また、肥満の人の死亡率は、10%肥満の人では13%、20%肥満では25%、30%肥満では40%以上も高くなります。体重測定は他の検査と違って、体重計1つあればだれでもどこでも量れるし、量り方による誤差などもほとんどありませんから、自分で量ったものを記録しておくとよいでしょう。
肥満というのは、単に体重が増えたというだけではなく、脂肪の量が問題なのです。医学的には、体内に占める脂肪の割合が男性で20%以上、女性で30%以上の場合を肥満としていますから、おなかの皮を自分でつまんでみると、太り過ぎかどうか、だいたいの見当がつきます。おへその横で、縦に指でつまんで厚さが3センチ以上あれば肥満です。
血圧変動の記録だけでも成人病管理は半分達成
体重の測定・記録とならんで、健康管理のための検査データとして最もよく使われるのは、おなじみの血圧です。血圧の変動を記録するだけで、成人病管理の半分は達成できるといわれています。
心臓は全身に血液を循環させるポンプの役割をしていますが、血液を送り出すために心臓が収縮したときの血圧を最大血圧(収縮期血圧)、逆に心臓が血液をためるためにふくらんだ状態のときの血圧を最小血圧(拡張期血圧)といいます。
WHOによる血圧の判定基準を別表にしましたが、この表で「境界型高血圧」というのは、検査値は一応、正常範囲にありますが、かなり異常値に近いもので、いわば「高血圧予備軍」ともいえる状態ですから、医師の指導のもとに血圧をコントロールする必要があります。
高血圧を放置しておくと、動脈硬化を促進し、脳卒中、脳梗塞、心筋梗塞、腎不全などを招く恐れがあります。いずれも重大な病気ですから、血圧の測定結果を記録しておいて、治療開始の時期を医師に決めてもらう必要があります。
ただ、血圧は一日のうちでも、日によっても、絶えず変動しているものですから、日を変えて少なくとも3回は測る必要があります。また、神経質な人は医師の前に行くだけで最大血圧が20〜30ミリも上がってしまうことがありますから、緊張しているなと思ったら測定前に深呼吸を4〜5回やった上で測ってもらうことです。
測るときの条件をいろいろ変えてみて、次は同じ条件下で測るということを繰り返し、その結果を記録して、血圧の変動を医師に判断してもらうことが大切です。
なお、最近は家庭用血圧計が普及しています。医師の中には、自分で測ってまでして神経質になる必要はないと批判的な人もいますが、自宅でくつろいだ状態のとき、自分の血圧がどんな数字になるか知っておくことも大切でしょう。
http://www.net-dream.jp
病気になったらお医者さんに診てもらう−だれでも知っていることです。でも、病気にならないうちに、からだの状態をチェックして、事前に病気を予防したり、重くならないように対策を講じたりすることは、もっと大切です。
いったん、かかってしまった病気を治すことももちろん大切ですが、かからずにすめば最高です。それには、年に1回か2回、地域や職場などで受けている定期健診、あるいは人間ドックなどの健診結果を、十二分に活用することです。このシリーズでは、健診データの数値について毎号解説していきます。
まず、あなたが健診結果としてもらった検査数値の一覧表をご覧になってください。特別の異常値がなければ、総合判定として「今までどおりの生活でよい」というような生活指導が記入されているはずです。
もちろん、現時点で異常がないのですから、喜ぶべきことですが、手放しで楽観してしまうのも禁物です。今現在では確かに異常値ではないかもしれませんが、半年か1年前の検査値と比べて同じ数値なのか、少しずつ悪くなっているのかによって、あなたの健康状態に対する判定が微妙に違ってくるものがあるからです。
逆に、健診で1回だけ異常値が出たとしても、成人病の場合は、それが必ずしも病気の兆候とはいえないことが少なくありません。大事なのは検査値の動きなのです。
そこで、検査結果をそのままファイルしておくよりも、検査項目によって、検査ごとの数値を記入して一覧表をつくっておくことをお勧めします。一覧表にすると、動きがよく分かります。医師にかかる場合も、そうした長年にわたる検査値の動きというものは、診断の目安として非常に大切なものなのです。
記録をとるだけで健康管理になる
定期健診というような改まった検査でなくても、例えば体重を定期的に測定して、一覧表をつくっておくだけで、きわめて有効な健康管理の手段になります。ほとんどの成人病は肥満から起きるからです。ことに糖尿病、肝硬変症、胆石症、慢性腎炎、痛風、冠動脈疾患などは、明らかに肥満の人がなりやすいという傾向がみられます。統計によると、肥満の人は正常体重の人に比べて、高血圧は3〜4倍、心臓病は2倍、糖尿病は5倍という高頻度で起こります。また、肥満の人の死亡率は、10%肥満の人では13%、20%肥満では25%、30%肥満では40%以上も高くなります。体重測定は他の検査と違って、体重計1つあればだれでもどこでも量れるし、量り方による誤差などもほとんどありませんから、自分で量ったものを記録しておくとよいでしょう。
肥満というのは、単に体重が増えたというだけではなく、脂肪の量が問題なのです。医学的には、体内に占める脂肪の割合が男性で20%以上、女性で30%以上の場合を肥満としていますから、おなかの皮を自分でつまんでみると、太り過ぎかどうか、だいたいの見当がつきます。おへその横で、縦に指でつまんで厚さが3センチ以上あれば肥満です。
血圧変動の記録だけでも成人病管理は半分達成
体重の測定・記録とならんで、健康管理のための検査データとして最もよく使われるのは、おなじみの血圧です。血圧の変動を記録するだけで、成人病管理の半分は達成できるといわれています。
心臓は全身に血液を循環させるポンプの役割をしていますが、血液を送り出すために心臓が収縮したときの血圧を最大血圧(収縮期血圧)、逆に心臓が血液をためるためにふくらんだ状態のときの血圧を最小血圧(拡張期血圧)といいます。
WHOによる血圧の判定基準を別表にしましたが、この表で「境界型高血圧」というのは、検査値は一応、正常範囲にありますが、かなり異常値に近いもので、いわば「高血圧予備軍」ともいえる状態ですから、医師の指導のもとに血圧をコントロールする必要があります。
高血圧を放置しておくと、動脈硬化を促進し、脳卒中、脳梗塞、心筋梗塞、腎不全などを招く恐れがあります。いずれも重大な病気ですから、血圧の測定結果を記録しておいて、治療開始の時期を医師に決めてもらう必要があります。
ただ、血圧は一日のうちでも、日によっても、絶えず変動しているものですから、日を変えて少なくとも3回は測る必要があります。また、神経質な人は医師の前に行くだけで最大血圧が20〜30ミリも上がってしまうことがありますから、緊張しているなと思ったら測定前に深呼吸を4〜5回やった上で測ってもらうことです。
測るときの条件をいろいろ変えてみて、次は同じ条件下で測るということを繰り返し、その結果を記録して、血圧の変動を医師に判断してもらうことが大切です。
なお、最近は家庭用血圧計が普及しています。医師の中には、自分で測ってまでして神経質になる必要はないと批判的な人もいますが、自宅でくつろいだ状態のとき、自分の血圧がどんな数字になるか知っておくことも大切でしょう。
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