はじめに
この健康情報シリーズでは、すでに『痩身法をかんがえる』を出しています。そして、なぜ太るのか、太りやすい食習慣など肥満についての正しい理解と、健康にやせるための正しい方法についての基本的な考え方を述べました。
今回はその実践篇です。ここでは、減量のための正しい食事――量と質と食べ方、および運動の取り入れ方について述べることにします。
その前に、あなたはほんとうに太っているのかどうかをチェックしてください。だれの目にも明らかに肥満の人は、病院の肥満外来などで専門家の指導をうけることが必要です。ちょっと太め、あるいは自分は太っていると思い込んでいる人は、厚生省が作成した「日本人の肥満とやせの判定表」(男女別、年代別に分けて身長からみた体重がくわしく示されています。保健所に置いてあります)で、いちど調べてみましょう。
減食のための3つの柱
減量するには、食事について考えることが最も大切です。減食には3つの基本的な柱があります。それは(1)量(摂取エネルギー)、(2)質(各栄養素のバランス)、(3)食べ方(食行動)です。
1 減食中も質と量のバランスよい食事をとる
・男性1600kcal、女性1400kcalを目安に
日常生活をしながらする減量は、男性で1600kcal、女性で1400kcalの食事をして、月に1〜2kgずつ徐々にやせていくのがよいでしょう。
・必要な栄養素をきちんととる
また、減量中といえども、糖質、たんぱく質や脂肪、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよくとらなければいけません。
・基本的な食事の例
表に示したのは、質と量のバランスのとれた基本的な食事の例です。この食事は約1200kcalですが、この基本的な食事をしたうえで主食のごはんをもう1杯ふやしたり、おかずに魚をもう1切れ多く食べたりすればよいのです。
お菓子やお酒は意外に高エネルギーですから、とりすぎないよう注意しましょう。どら焼き1個で240kcal、ポテトチップ軽くひとつかみ(15g)で80kcal、日本酒はおちょうし1本で240kcalあります。
食品中に含まれるエネルギー量や各栄養素の含有量は「食品成分表」で調ベ、それを利用するとよいでしょう。
質と量のバランスのとれた基本的な食事
2 正しい食べ方
何をどれくらい食べたらよいかがわかったら、もう一つ重要なことがあります。それは、これらのものをどのように食べるかということです。
・1日3食の規則正しい食事をとる
朝食ぬきで、夜食にまとめ食いをしたりする人は、いくらバランスよい食事をしても、減量の効果はあらわれません。
1日3食、規則正しい食習慣を身につけ、エネルギーは昼間に3分の2以上をとるようにし、夜は8時過ぎはなるべく食べないようにします。
・早寝、早起きの習慣が減量効果を高める
朝食ぬきになる人の多くは、夜遅くまで飲み食いしているために朝は食欲がわかず、遅くまで起きているために、朝の寝起きがわるく、時間がない、という悪循環をおこしているのです。
やせたいと考えるなら、その最もよい生活態度は、古くからいわれている「早寝、早起き」の習慣をしっかり身につけることです。
・ゆっくりよくかんで食べる
食事はゆったりと20〜30分くらいかけて、そして、よくかんで食べることが大切です。太るのは、よくかまない人に多いのです。
・食事日誌をつける
誤った食習慣や食べ方をなおすには、食事日誌をつけるのも一つの方法です。これについては、次項で述べることにします。
自分の食行動を修正する
自分が毎日、どのような食べ物を、どの程度、どんなふうに食べているかを知ることも大切です。
1 日常の自分の食行動を詳しく記録する
・いつ、どこで、だれと、なんのために、どんなものを、どのくらいの量を、どのくらいかんで食べたか
自分が食事をしたり間食するたびに、それをいつ、どこで、どのくらい、何時間かけて、だれと一緒に食べたか、を詳しく記録します。食べる直前は何をしていたか、どうして食べたくなったのか、などもメモしておきます。たとえば下表のように記入します。
また毎日、早朝、排尿後の体重を測り、できればグラフに書き入れていきます。
・意識してメモをとるだけでも成果があがる
こうしてメモをとっていくと、こんなに間食していたのか、ずいぶん早食いなんだなと、自分がいままで意識できなかった自分の食べ方(食行動)のなかの「太る原因」が鮮明になってきます。
記録をつけているだけで、よぶんに食べていた量が減り、食べ方も改まって、減量効果のあることが報告されています。最低でも1か月は記録をとることが必要です。
このようにして自分の食行動を詳細に記録し、分析をし、不適切な食行動を修正していく方法を、行動療法といいます。
2 食行動を修正するための実践的プログラム
・決まった場所以外でものを食べない
水以外の飲食物は、食事も間食も含めて、食卓の自分の席以外ではとらないようにします。
・「ながら族」で食べない
テレビをみながらのながら食いやつまみ食いなど、よぶんな食べ物をとる食習慣を改めます。
・食事には時間をかけ、よくかんで食べる
ひと口食べたら最低10回、できれば20回を目安に、よくかんでからのみ込むようにします。
また、箸やフォークで1回につまむごはんやおかずの量を少なめにし、ひと口ごとに箸やフォークをおろして、のみ込んでしまうまで次のひと口をつままないようにします。
心地よい音楽をかけたり、会話を交わすなどして、よく味わって食事を楽しむことも大切です。
・盛りつけは少量ずつ、皿数をふやす
料理を大皿に盛るのをやめ、懐石料理風に一人ずつ分量を決めて盛るようにし、ごはん茶碗は小さめのものを使用します。
おかずの盛りつけは添え野菜などでボリューム感をだし、少量でも見た目には多く見えるような工夫をこらします。
好きなものから先に食ベ、少しでも満腹感を覚えたら、惜しがらずに残すようにして、残りものは思いきって処分してしまいます。
食事が終わったらすみやかに食卓を片づけてしまうよう心がけます。
・欠食をしない
3食を決まった時間にとります。
食事の回数が減るとそれだけ効率的に体内に脂肪を蓄えるようになります。また、空腹感からよぶんな間食をとりがちになります。
・不必要な間食をすすめられても断る
会社の休憩時間に配られたり、お茶受けにすすめられたりする甘いものなどを、上手に断るように心がけます。
・食品の衝動買いをやめる
買い物の前に献立を決め、家であらかじめ必要な食料品はメモしておき、店頭ではそれ以外は購入しないようにします。
その際、食後の満腹時に、よぶんなお金を持たずに買い出しにでかけるのがコツです。
空腹時に買い物にでると、ついよぶんなものまで買ってしまいます。
・食欲を刺激するものを遠ざける
食べ物はすべて台所や戸棚のなかなど、目に見えない場所に収納し、冷蔵庫に保存するときは、好物をできるだけ奥のほうにしまいましょう。
また、外出の際には、好きな洋菓子店などの“誘惑の場”をなるべく通らないようにします。
運動する生活習慣を身につけることが大切
1 減食と運動の相乗効果
栄養のバランスを保ち、食べすぎないなど、正しい食べ方(食行動)をすることは大切です。そして、それに合わせて、よく運動する生活習慣を身につけることが必要です。
・運動は肥満になりにくい代謝状態をつくり、減食効果を高めてくれる
運動による消費エネルギーは意外に少なく、通常の生活をしている人が運動のみによって減量しようとすることは実際には困難です。
運動が必要なのは、体重減少の即効的効果をねらうのではなく、からだの代謝機能を高め、肥満になりにくい状態をつくるためです。
・適応現象を克服する効果がある
減食を始めて摂取エネルギーを減らすと、私たちのからだは体内に入ってくる少ないエネルギー量で体重を維持しようとします。これを適応現象といいます。そしてこの時期には必ず、減量がいったんとまります。
このとき、1日200〜300kcalのエネルギーを消費する運動をしていると、この適応現象をのり越えて再び減量が進んでいくのです。
・こまめにからだを動かす
家庭でも職場でも、機械化や省力化がすすみ、現代人は気をつけていないと運動不足になります。日常生活のなかでも、こまめにからだを動かす努力が必要です。
外出時には、電車やバスは一駅手前で降りてあとは歩くようにしたり、車で行く距離は自転車で、自転車で行く距離は歩くように心がけます。
外出時には、デパートなどのエレベーターやエスカレーターの利用をやめて、階段を利用するようにします。
家のなかでは、ふとんの上げ下ろしや家の掃除、洗車などを、すすんで行うのはもちろんですが、テレビのチャンネル切り替えは手動で行い、リモコンなどは用いないようにします。
おわりに
減量作戦は長期戦です。思い込んで急いで減量すると、疲れやすい、仕事に集中力がなくなる、いつも空腹でイライラするなどの症状も現れ、途中で断念することもおこりがちです。
いきりたってやるより、少しずつでもよいから気ながに、目標を決めて、ときには道草をくいながらも、最後まであきらめないのが成功のコツです。
重要なのは、減量は、今後、体重コントロールを末長く行うためのひとつのきっかけなのだということです。
長い間かけて得られた、よい食習慣や食行動を、一生にわたって続けていくことが大切です。
下記ビデオダウンロードに約7分程度の時間が必要です。
http://www.net-dream.jp/tonyo2.lzh
http://www.net-dream.jp/nyugan07804.lzh
http://www.net-dream.jp/yomei304654.lzh
http://www.net-dream.jp
この健康情報シリーズでは、すでに『痩身法をかんがえる』を出しています。そして、なぜ太るのか、太りやすい食習慣など肥満についての正しい理解と、健康にやせるための正しい方法についての基本的な考え方を述べました。
今回はその実践篇です。ここでは、減量のための正しい食事――量と質と食べ方、および運動の取り入れ方について述べることにします。
その前に、あなたはほんとうに太っているのかどうかをチェックしてください。だれの目にも明らかに肥満の人は、病院の肥満外来などで専門家の指導をうけることが必要です。ちょっと太め、あるいは自分は太っていると思い込んでいる人は、厚生省が作成した「日本人の肥満とやせの判定表」(男女別、年代別に分けて身長からみた体重がくわしく示されています。保健所に置いてあります)で、いちど調べてみましょう。
減食のための3つの柱
減量するには、食事について考えることが最も大切です。減食には3つの基本的な柱があります。それは(1)量(摂取エネルギー)、(2)質(各栄養素のバランス)、(3)食べ方(食行動)です。
1 減食中も質と量のバランスよい食事をとる
・男性1600kcal、女性1400kcalを目安に
日常生活をしながらする減量は、男性で1600kcal、女性で1400kcalの食事をして、月に1〜2kgずつ徐々にやせていくのがよいでしょう。
・必要な栄養素をきちんととる
また、減量中といえども、糖質、たんぱく質や脂肪、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよくとらなければいけません。
・基本的な食事の例
表に示したのは、質と量のバランスのとれた基本的な食事の例です。この食事は約1200kcalですが、この基本的な食事をしたうえで主食のごはんをもう1杯ふやしたり、おかずに魚をもう1切れ多く食べたりすればよいのです。
お菓子やお酒は意外に高エネルギーですから、とりすぎないよう注意しましょう。どら焼き1個で240kcal、ポテトチップ軽くひとつかみ(15g)で80kcal、日本酒はおちょうし1本で240kcalあります。
食品中に含まれるエネルギー量や各栄養素の含有量は「食品成分表」で調ベ、それを利用するとよいでしょう。
質と量のバランスのとれた基本的な食事
2 正しい食べ方
何をどれくらい食べたらよいかがわかったら、もう一つ重要なことがあります。それは、これらのものをどのように食べるかということです。
・1日3食の規則正しい食事をとる
朝食ぬきで、夜食にまとめ食いをしたりする人は、いくらバランスよい食事をしても、減量の効果はあらわれません。
1日3食、規則正しい食習慣を身につけ、エネルギーは昼間に3分の2以上をとるようにし、夜は8時過ぎはなるべく食べないようにします。
・早寝、早起きの習慣が減量効果を高める
朝食ぬきになる人の多くは、夜遅くまで飲み食いしているために朝は食欲がわかず、遅くまで起きているために、朝の寝起きがわるく、時間がない、という悪循環をおこしているのです。
やせたいと考えるなら、その最もよい生活態度は、古くからいわれている「早寝、早起き」の習慣をしっかり身につけることです。
・ゆっくりよくかんで食べる
食事はゆったりと20〜30分くらいかけて、そして、よくかんで食べることが大切です。太るのは、よくかまない人に多いのです。
・食事日誌をつける
誤った食習慣や食べ方をなおすには、食事日誌をつけるのも一つの方法です。これについては、次項で述べることにします。
自分の食行動を修正する
自分が毎日、どのような食べ物を、どの程度、どんなふうに食べているかを知ることも大切です。
1 日常の自分の食行動を詳しく記録する
・いつ、どこで、だれと、なんのために、どんなものを、どのくらいの量を、どのくらいかんで食べたか
自分が食事をしたり間食するたびに、それをいつ、どこで、どのくらい、何時間かけて、だれと一緒に食べたか、を詳しく記録します。食べる直前は何をしていたか、どうして食べたくなったのか、などもメモしておきます。たとえば下表のように記入します。
また毎日、早朝、排尿後の体重を測り、できればグラフに書き入れていきます。
・意識してメモをとるだけでも成果があがる
こうしてメモをとっていくと、こんなに間食していたのか、ずいぶん早食いなんだなと、自分がいままで意識できなかった自分の食べ方(食行動)のなかの「太る原因」が鮮明になってきます。
記録をつけているだけで、よぶんに食べていた量が減り、食べ方も改まって、減量効果のあることが報告されています。最低でも1か月は記録をとることが必要です。
このようにして自分の食行動を詳細に記録し、分析をし、不適切な食行動を修正していく方法を、行動療法といいます。
2 食行動を修正するための実践的プログラム
・決まった場所以外でものを食べない
水以外の飲食物は、食事も間食も含めて、食卓の自分の席以外ではとらないようにします。
・「ながら族」で食べない
テレビをみながらのながら食いやつまみ食いなど、よぶんな食べ物をとる食習慣を改めます。
・食事には時間をかけ、よくかんで食べる
ひと口食べたら最低10回、できれば20回を目安に、よくかんでからのみ込むようにします。
また、箸やフォークで1回につまむごはんやおかずの量を少なめにし、ひと口ごとに箸やフォークをおろして、のみ込んでしまうまで次のひと口をつままないようにします。
心地よい音楽をかけたり、会話を交わすなどして、よく味わって食事を楽しむことも大切です。
・盛りつけは少量ずつ、皿数をふやす
料理を大皿に盛るのをやめ、懐石料理風に一人ずつ分量を決めて盛るようにし、ごはん茶碗は小さめのものを使用します。
おかずの盛りつけは添え野菜などでボリューム感をだし、少量でも見た目には多く見えるような工夫をこらします。
好きなものから先に食ベ、少しでも満腹感を覚えたら、惜しがらずに残すようにして、残りものは思いきって処分してしまいます。
食事が終わったらすみやかに食卓を片づけてしまうよう心がけます。
・欠食をしない
3食を決まった時間にとります。
食事の回数が減るとそれだけ効率的に体内に脂肪を蓄えるようになります。また、空腹感からよぶんな間食をとりがちになります。
・不必要な間食をすすめられても断る
会社の休憩時間に配られたり、お茶受けにすすめられたりする甘いものなどを、上手に断るように心がけます。
・食品の衝動買いをやめる
買い物の前に献立を決め、家であらかじめ必要な食料品はメモしておき、店頭ではそれ以外は購入しないようにします。
その際、食後の満腹時に、よぶんなお金を持たずに買い出しにでかけるのがコツです。
空腹時に買い物にでると、ついよぶんなものまで買ってしまいます。
・食欲を刺激するものを遠ざける
食べ物はすべて台所や戸棚のなかなど、目に見えない場所に収納し、冷蔵庫に保存するときは、好物をできるだけ奥のほうにしまいましょう。
また、外出の際には、好きな洋菓子店などの“誘惑の場”をなるべく通らないようにします。
運動する生活習慣を身につけることが大切
1 減食と運動の相乗効果
栄養のバランスを保ち、食べすぎないなど、正しい食べ方(食行動)をすることは大切です。そして、それに合わせて、よく運動する生活習慣を身につけることが必要です。
・運動は肥満になりにくい代謝状態をつくり、減食効果を高めてくれる
運動による消費エネルギーは意外に少なく、通常の生活をしている人が運動のみによって減量しようとすることは実際には困難です。
運動が必要なのは、体重減少の即効的効果をねらうのではなく、からだの代謝機能を高め、肥満になりにくい状態をつくるためです。
・適応現象を克服する効果がある
減食を始めて摂取エネルギーを減らすと、私たちのからだは体内に入ってくる少ないエネルギー量で体重を維持しようとします。これを適応現象といいます。そしてこの時期には必ず、減量がいったんとまります。
このとき、1日200〜300kcalのエネルギーを消費する運動をしていると、この適応現象をのり越えて再び減量が進んでいくのです。
・こまめにからだを動かす
家庭でも職場でも、機械化や省力化がすすみ、現代人は気をつけていないと運動不足になります。日常生活のなかでも、こまめにからだを動かす努力が必要です。
外出時には、電車やバスは一駅手前で降りてあとは歩くようにしたり、車で行く距離は自転車で、自転車で行く距離は歩くように心がけます。
外出時には、デパートなどのエレベーターやエスカレーターの利用をやめて、階段を利用するようにします。
家のなかでは、ふとんの上げ下ろしや家の掃除、洗車などを、すすんで行うのはもちろんですが、テレビのチャンネル切り替えは手動で行い、リモコンなどは用いないようにします。
おわりに
減量作戦は長期戦です。思い込んで急いで減量すると、疲れやすい、仕事に集中力がなくなる、いつも空腹でイライラするなどの症状も現れ、途中で断念することもおこりがちです。
いきりたってやるより、少しずつでもよいから気ながに、目標を決めて、ときには道草をくいながらも、最後まであきらめないのが成功のコツです。
重要なのは、減量は、今後、体重コントロールを末長く行うためのひとつのきっかけなのだということです。
長い間かけて得られた、よい食習慣や食行動を、一生にわたって続けていくことが大切です。
下記ビデオダウンロードに約7分程度の時間が必要です。
http://www.net-dream.jp/tonyo2.lzh
http://www.net-dream.jp/nyugan07804.lzh
http://www.net-dream.jp/yomei304654.lzh
http://www.net-dream.jp
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