かつて、ビタミンDの不足が引き起こす病気といえばクル病でしたが、最近では高齢者、特に閉経以後の女性に多くみられる骨粗鬆症がビタミンDに関係する病気として、多くの関心を集めています。
骨粗鬆症は、骨が大根に鬆(ス)が入ったように空洞化し、もろくなる病気です。足や腰が痛くなったり、ちょっとした動作で簡単に骨折してしまうこともあります。
そのため、高齢者は骨折が原因で寝たきりになり、老人性痴呆症に進んでしまうことも少なくありません。
この骨粗鬆症の治療や予防には、カルシウムとともにビタミンDが欠かせません。
そこでここでは、骨粗鬆症を予防し、高齢化社会を快適に過ごすために、ビタミンDについて考えることにします。
ビタミンDとはどのようなビタミンか
・ビタミンは生きるために欠かせない
ビタミン自体は血や肉やエネルギーになりませんが、私たちが毎日生きていくうえで欠かすことができません。ビタミンはからだに入った食物が胃や腸で消化・吸収・分解され、エネルギーやからだの成分などに合成される手助けをします。
ビタミンと同じようなはたらきをするものには、ホルモンがあります。ビタミンはl日あたりの必要量はごくわずかですが、体内では作られないため、必ず食物からとらなければなりません。ホルモンは体内で自力で作られるので、通常は食物からとる必要はありません。
・ビタミンDは脂溶性のビタミン
ビタミンの性質は大きく2つに分けることができます。1つは、水に溶けやすく、比較的短期間に尿中へ排泄される水溶性ビタミン。もうlつは脂に溶けやすく、ある程度の期間、からだのなかに蓄えることのできる脂溶性ビタミンで、ビタミンDはこの脂溶性ビタミンの1つです。
ビタミシDのはたらき
1 カルシウムとのかかわり
・カルシウムはビタミンDがなければ体内に吸収されない
骨や歯はカルシウムから作られますが、カルシウムが骨や歯になるためにはビタミンDが欠かせません。体重50〜60kgの成人には、約lkgのカルシウムが含まれています。そのうち99%が骨や歯に、残りのl%が筋肉や血液などに含まれています。骨のなかのカルシウムは骨塩のかたちでリンといっしょになって骨を作っています。
食物のなかに含まれているカルシウムは小腸で吸収されますが、このとき活性型ビタミンDの手助けがなければ、カルシウムは吸収されにくいのです。
・活性型になってはたらくビタミンD
ビタミンDはそのままの形では作用することはできず、からだのなかで活性型に変わることが必要です。
ビタミンDは食品から摂取するほか、皮膚でもつくられていますが、いずれも肝臓や腎臓で活性型ビタミンDになってはじめて、体内で作用することができます。
・骨は毎日生まれ変わる
骨は成人になると一生変化しないように見えますが、毎日つくり替えられています。1日に約500mgのカルシウムが骨から血液中に溶け出し(骨吸収)、同時に同じ量のカルシウムが血液中から骨へ沈着して新しい骨をつくっています(骨形成)。
ビタミンDは骨粗鬆症を防ぐ
1 高齢化社会で増加が予想される骨粗鬆症
骨粗鬆症は高齢者、とくに閉経後の女性に多いことは前にもふれました。2025年には4人にl人が高齢者となり、骨粗鬆症にかかる人がますます増えると予測されています。男女合わせた患者数は2000年には約530万人に上ることが予想されています。なかでも、女性は男性の約4倍もの患者数が予測されています。
骨粗鬆症が高齢者に多いのは、年齢とともにカルシウムやビタミンDの摂取量が減ったり、ビタミンDの活性化が十分行われなくなるためと考えられています。
表 骨粗鬆症発症数(40歳以上)
2 骨吸収と骨形成のアンバランスが骨粗鬆症の原因
・カルシウム濃度を保つために骨を溶かす
血液中のカルシウム濃度は、生命を維持していくことに大きなかかわりがあるため、常に正常(10mg/l00ml)に保たれるようになっています。
血液中のカルシウム濃度が低下して正常以下になると、副甲状腺ホルモンが直接骨にはたらいて、骨を溶かし血液中のカルシウム濃度を正常にします。そのため、食品から摂取するカルシウムやビタミンDが少なくなると、骨のなかのカルシウムがどんどん溶け出して骨がもろくなるのです。
・内臓のはたらきにも左右される
一方、食品から摂取するカルシウムやビタミンDの量は十分でも、肝臓や腎臓のはたらきがよくないため、体内でビタミンDが活性型にならず、骨吸収と骨形成のバランスがくずれることもあります。
また、高齢化とともに小腸のはたらきが弱くなり、カルシウムやビタミンDが十分吸収されなくなることもあります。
・女性はとくに骨粗鬆症に気をつけよう
50歳代以降の同じ年代の男性に比べて、女性に多い原因として、女性ホルモンの減少が骨吸収と骨形成のバランスをくずしているのではないかという説が有力になっています。
3 骨粗鬆症を防ぐために
・骨の量は一生変化し続ける
骨は男女ともに10〜20歳代で急速に成長して、30歳代の前半に最大骨量になり、老齢期に入ると減少し続けます。
女性の骨の量は各年代とも男性より少なく、とくに50歳以降の閉経後はいちじるしく低くなっています。しかし、ビタミンDとカルシウムを十分とって、年齢に合った運動をしている人は、老齢期の骨の減少のカーブがゆるやかであることが知られています。
・骨粗鬆症の予防にはカルシウム、ビタミンD、適度な運動が不可欠
骨粗鬆症を防ぐためには、30歳代前半に最大となる骨の量を、大きくしておくことが重要です。たくさん貯金があると、老後の生活が快適なように、最大骨量が大きいと、年とともに骨の量が減っても、残っている骨の量が多いので、骨折は起こりにくくなります。
そのためには、若いころから十分ビタミンDとカルシウムをとり、適度な運動をすることが大切です。
ビタミンDのとり方
1 ビタミンDは皮膚でも作られる
・紫外線を受けるとビタミンDになる
ビタミンは体内では作られないため、必ず食物からとらなくてはなりませんが、ビタミンDだけは体内でも作られます。
人間を含む動物の皮膚にはコレステロールが合成される途中でできる、7−デヒドロコレステロール(プロビタミンD)が存在しています。それが、日光中の紫外線を受けてビタミンDに変わり体内に吸収されるのです。
・ビタミンDをつくる日光だが、あたりすぎには注意
皮膚でビタミンDを作るために必要な紫外線は、目に刺激を与えたり、肌荒れや、弱いながらも皮膚がんの原因になったりします。
とくに、近年オゾン層の破壊による紫外線の増加と皮膚がんの問題が多くの関心を集めています。適度な日光浴は欠かせませんが、極端な日光浴は避け、海水浴など長時間紫外線にさらされる場合は、日焼け止めの対策も必要です。
2 食品に含まれるビタミンD
・魚にたくさん含まれている
ビタミンDはさまざまな食品にふくまれますが、なかでも魚に多く含まれています。
魚以外ではしいたけやきくらげなどきのこ類や、卵に含まれていますが、魚ほど多くありません。
1日に必要なビタミンDの量は成人の男性で100IU(国際単位)なので、1日の献立に魚を少し加えるだけでビタミンDは十分補給できます。また、ビタミンDは脂溶性のビタミンでからだに蓄えられるので、毎日でなくても週に2〜3回魚を献立に加えれば不足することはありません。
3 ビタミンDをとりすぎるとどうなるのか
・日常の食事では過剰症の心配はない
ビタミンDは脂溶性ですから、必要以上とるとあまったものは体内に蓄えられます。ただ他の脂溶性のビタミンと違い、活性型にならない限り作用しませんから、少しぐらい余分にとっても、過剰症の起こる心配はあまりありません。
紫外線を受けることで、皮膚で作られるビタミンDの量も、皮膚の表面にメラニン層が形成されてある一定以上には上昇しません。これは過剰症を防ぐための一種の防衛反応と考えられます。
・活性型ビタミンD剤には注意が必要
しかし、病院などで用いられるビタミンD製品には、活性型ビタミンD剤もあり、これを毎日過剰に摂取した場合には、食欲不振、体重減少、頻尿、嘔吐など過剰症の症状が出てくることがありますので注意が必要です。ひどいときには、腎臓や動脈にカルシウムが沈着して異常石灰化を起こすこともありますので、医師の指示にきちんと従い、正しく服用することが大切です。
おわりに
ビタミンDは、魚を食べる日本人にとっては比較的とりやすいビタミンです。さらに、日光に当たると皮膚でも作られますので、通常の食生活で不足することはあまりありません。
しかし、日中外出する機会の少ない高齢者や乳幼児、天候の悪い地域に住む人、日焼け止めなどを使用している女性は、心がけてとることが必要です。
骨粗鬆症は、40代以降になると誰でもかかる可能性のある病気です。しかし、老化は日常の習慣や心がけ次第で遅らせることができます。骨粗鬆症になって不自由な生活を送らないためにも、ビタミンDやカルシウムが多く含まれる食品を食べることを心がけたいものです。
また、ビタミンDは骨の病気だけでなく、さまざまな病気の治療や予防に有効であることが明らかになりつつあります。
最近では、ビタミンDとカルシウムを十分とることが、大腸がんや乳がんを予防するという研究報告が発表されています。
すべての人々の健康を守る上で、大きな期待が寄せられているビタミンDやカルシウムを含め、私たちが必要とする栄養素は、食事から上手にとるよう心がけましょう。
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骨粗鬆症は、骨が大根に鬆(ス)が入ったように空洞化し、もろくなる病気です。足や腰が痛くなったり、ちょっとした動作で簡単に骨折してしまうこともあります。
そのため、高齢者は骨折が原因で寝たきりになり、老人性痴呆症に進んでしまうことも少なくありません。
この骨粗鬆症の治療や予防には、カルシウムとともにビタミンDが欠かせません。
そこでここでは、骨粗鬆症を予防し、高齢化社会を快適に過ごすために、ビタミンDについて考えることにします。
ビタミンDとはどのようなビタミンか
・ビタミンは生きるために欠かせない
ビタミン自体は血や肉やエネルギーになりませんが、私たちが毎日生きていくうえで欠かすことができません。ビタミンはからだに入った食物が胃や腸で消化・吸収・分解され、エネルギーやからだの成分などに合成される手助けをします。
ビタミンと同じようなはたらきをするものには、ホルモンがあります。ビタミンはl日あたりの必要量はごくわずかですが、体内では作られないため、必ず食物からとらなければなりません。ホルモンは体内で自力で作られるので、通常は食物からとる必要はありません。
・ビタミンDは脂溶性のビタミン
ビタミンの性質は大きく2つに分けることができます。1つは、水に溶けやすく、比較的短期間に尿中へ排泄される水溶性ビタミン。もうlつは脂に溶けやすく、ある程度の期間、からだのなかに蓄えることのできる脂溶性ビタミンで、ビタミンDはこの脂溶性ビタミンの1つです。
ビタミシDのはたらき
1 カルシウムとのかかわり
・カルシウムはビタミンDがなければ体内に吸収されない
骨や歯はカルシウムから作られますが、カルシウムが骨や歯になるためにはビタミンDが欠かせません。体重50〜60kgの成人には、約lkgのカルシウムが含まれています。そのうち99%が骨や歯に、残りのl%が筋肉や血液などに含まれています。骨のなかのカルシウムは骨塩のかたちでリンといっしょになって骨を作っています。
食物のなかに含まれているカルシウムは小腸で吸収されますが、このとき活性型ビタミンDの手助けがなければ、カルシウムは吸収されにくいのです。
・活性型になってはたらくビタミンD
ビタミンDはそのままの形では作用することはできず、からだのなかで活性型に変わることが必要です。
ビタミンDは食品から摂取するほか、皮膚でもつくられていますが、いずれも肝臓や腎臓で活性型ビタミンDになってはじめて、体内で作用することができます。
・骨は毎日生まれ変わる
骨は成人になると一生変化しないように見えますが、毎日つくり替えられています。1日に約500mgのカルシウムが骨から血液中に溶け出し(骨吸収)、同時に同じ量のカルシウムが血液中から骨へ沈着して新しい骨をつくっています(骨形成)。
ビタミンDは骨粗鬆症を防ぐ
1 高齢化社会で増加が予想される骨粗鬆症
骨粗鬆症は高齢者、とくに閉経後の女性に多いことは前にもふれました。2025年には4人にl人が高齢者となり、骨粗鬆症にかかる人がますます増えると予測されています。男女合わせた患者数は2000年には約530万人に上ることが予想されています。なかでも、女性は男性の約4倍もの患者数が予測されています。
骨粗鬆症が高齢者に多いのは、年齢とともにカルシウムやビタミンDの摂取量が減ったり、ビタミンDの活性化が十分行われなくなるためと考えられています。
表 骨粗鬆症発症数(40歳以上)
2 骨吸収と骨形成のアンバランスが骨粗鬆症の原因
・カルシウム濃度を保つために骨を溶かす
血液中のカルシウム濃度は、生命を維持していくことに大きなかかわりがあるため、常に正常(10mg/l00ml)に保たれるようになっています。
血液中のカルシウム濃度が低下して正常以下になると、副甲状腺ホルモンが直接骨にはたらいて、骨を溶かし血液中のカルシウム濃度を正常にします。そのため、食品から摂取するカルシウムやビタミンDが少なくなると、骨のなかのカルシウムがどんどん溶け出して骨がもろくなるのです。
・内臓のはたらきにも左右される
一方、食品から摂取するカルシウムやビタミンDの量は十分でも、肝臓や腎臓のはたらきがよくないため、体内でビタミンDが活性型にならず、骨吸収と骨形成のバランスがくずれることもあります。
また、高齢化とともに小腸のはたらきが弱くなり、カルシウムやビタミンDが十分吸収されなくなることもあります。
・女性はとくに骨粗鬆症に気をつけよう
50歳代以降の同じ年代の男性に比べて、女性に多い原因として、女性ホルモンの減少が骨吸収と骨形成のバランスをくずしているのではないかという説が有力になっています。
3 骨粗鬆症を防ぐために
・骨の量は一生変化し続ける
骨は男女ともに10〜20歳代で急速に成長して、30歳代の前半に最大骨量になり、老齢期に入ると減少し続けます。
女性の骨の量は各年代とも男性より少なく、とくに50歳以降の閉経後はいちじるしく低くなっています。しかし、ビタミンDとカルシウムを十分とって、年齢に合った運動をしている人は、老齢期の骨の減少のカーブがゆるやかであることが知られています。
・骨粗鬆症の予防にはカルシウム、ビタミンD、適度な運動が不可欠
骨粗鬆症を防ぐためには、30歳代前半に最大となる骨の量を、大きくしておくことが重要です。たくさん貯金があると、老後の生活が快適なように、最大骨量が大きいと、年とともに骨の量が減っても、残っている骨の量が多いので、骨折は起こりにくくなります。
そのためには、若いころから十分ビタミンDとカルシウムをとり、適度な運動をすることが大切です。
ビタミンDのとり方
1 ビタミンDは皮膚でも作られる
・紫外線を受けるとビタミンDになる
ビタミンは体内では作られないため、必ず食物からとらなくてはなりませんが、ビタミンDだけは体内でも作られます。
人間を含む動物の皮膚にはコレステロールが合成される途中でできる、7−デヒドロコレステロール(プロビタミンD)が存在しています。それが、日光中の紫外線を受けてビタミンDに変わり体内に吸収されるのです。
・ビタミンDをつくる日光だが、あたりすぎには注意
皮膚でビタミンDを作るために必要な紫外線は、目に刺激を与えたり、肌荒れや、弱いながらも皮膚がんの原因になったりします。
とくに、近年オゾン層の破壊による紫外線の増加と皮膚がんの問題が多くの関心を集めています。適度な日光浴は欠かせませんが、極端な日光浴は避け、海水浴など長時間紫外線にさらされる場合は、日焼け止めの対策も必要です。
2 食品に含まれるビタミンD
・魚にたくさん含まれている
ビタミンDはさまざまな食品にふくまれますが、なかでも魚に多く含まれています。
魚以外ではしいたけやきくらげなどきのこ類や、卵に含まれていますが、魚ほど多くありません。
1日に必要なビタミンDの量は成人の男性で100IU(国際単位)なので、1日の献立に魚を少し加えるだけでビタミンDは十分補給できます。また、ビタミンDは脂溶性のビタミンでからだに蓄えられるので、毎日でなくても週に2〜3回魚を献立に加えれば不足することはありません。
3 ビタミンDをとりすぎるとどうなるのか
・日常の食事では過剰症の心配はない
ビタミンDは脂溶性ですから、必要以上とるとあまったものは体内に蓄えられます。ただ他の脂溶性のビタミンと違い、活性型にならない限り作用しませんから、少しぐらい余分にとっても、過剰症の起こる心配はあまりありません。
紫外線を受けることで、皮膚で作られるビタミンDの量も、皮膚の表面にメラニン層が形成されてある一定以上には上昇しません。これは過剰症を防ぐための一種の防衛反応と考えられます。
・活性型ビタミンD剤には注意が必要
しかし、病院などで用いられるビタミンD製品には、活性型ビタミンD剤もあり、これを毎日過剰に摂取した場合には、食欲不振、体重減少、頻尿、嘔吐など過剰症の症状が出てくることがありますので注意が必要です。ひどいときには、腎臓や動脈にカルシウムが沈着して異常石灰化を起こすこともありますので、医師の指示にきちんと従い、正しく服用することが大切です。
おわりに
ビタミンDは、魚を食べる日本人にとっては比較的とりやすいビタミンです。さらに、日光に当たると皮膚でも作られますので、通常の食生活で不足することはあまりありません。
しかし、日中外出する機会の少ない高齢者や乳幼児、天候の悪い地域に住む人、日焼け止めなどを使用している女性は、心がけてとることが必要です。
骨粗鬆症は、40代以降になると誰でもかかる可能性のある病気です。しかし、老化は日常の習慣や心がけ次第で遅らせることができます。骨粗鬆症になって不自由な生活を送らないためにも、ビタミンDやカルシウムが多く含まれる食品を食べることを心がけたいものです。
また、ビタミンDは骨の病気だけでなく、さまざまな病気の治療や予防に有効であることが明らかになりつつあります。
最近では、ビタミンDとカルシウムを十分とることが、大腸がんや乳がんを予防するという研究報告が発表されています。
すべての人々の健康を守る上で、大きな期待が寄せられているビタミンDやカルシウムを含め、私たちが必要とする栄養素は、食事から上手にとるよう心がけましょう。
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