マグネシウムは、動物・植物いずれにとっても栄養上欠かすことのできない元素(必須元素)です。私たちが日常摂取する食品中には多少なりとも含まれており、いろいろな食品を組み合わせて食べていれば、まず不足することはありません。
ところが最近、マグネシウムの少ない食事を長期にわたり続けている人では、循環器疾患とくに虚血性心疾患(心筋梗塞など)にかかる危険性が高くなることがわかってきました。そこで、マグネシウムを毎日の食事で一定量をとるべきであるということから、第4次改定日本人の栄養所要量に新しく目標摂取量が定められました。
しかしながら、現在わが国の食品成分表には、個々の食品ごとのマグネシウムの含有量は記載されていません。一般には、自分が毎日きちんとマグネシウムをとっているのかどうか、判断の目安がないわけです。
そこでここでは、私たち日本人は、マグネシウムをどのような食品からどのくらい摂取しているのか、マグネシウムを適切に摂取できるようにするためにはどのようなことに注意すべきなのか、を中心に考えてみます。
マグネシウムのはたらき
マグネシウムなど無機質(ミネラル)は、単に身体を構成する臓器の素材とか成分を提供するだけではありません。各ミネラルそれぞれに、互いに協同したり拮抗(逆の作用)したりしながら、生命活動に欠くことのできない多くのはたらきをしているのです。
1 マグネシウムの体内分布
マグネシウムは、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウムなどといった体内に存在する無機質(ミネラル)の一つです。健康な成人で、体重70kgの人ではおよそ21〜28gのマグネシウムが全身に分布しています。このうち、約半量が骨組織に、残りは筋肉その他の細胞に多く含まれます。
2 マグネシウムの体内でのはたらき
・骨の発育に関与する
骨に含まれるマグネシウムは、カルシウムやリンと共に、骨格を形づくり、骨の発育に関与します。
・生体反応の触媒として重要なはたらきをする
筋肉や脳・神経に含まれるマグネシウムは、神経・筋肉間の興奮伝達(筋肉の収縮)などに重要な役割を果たしており、共存するカルシウムと協同あるいは拮抗して働きます。
また、マグネシウムは体内の細胞中のミトコンドリア(エネルギー産生の場)に存在し、エネルギー産生にかかわる各種の酵素の作用を促進するはたらき(触媒)もしています。
このほかマグネシウムは、遺伝をつかさどる核酸の代謝やたんぱく質の合成にも必要です。
3 マグネシウムの恒常性を保つしくみ
このように、マグネシウムは生体にとって不可欠の役割をしています。そこで、食事から摂取するマグネシウム量が少なくなると、私たちのからだの中ではホメオスタシスという調節機構が働きます。心臓などの重要な臓器のマグネシウム濃度が低下してくると、骨からマグネシウムが動員され、体液(血液)中のマグネシウム濃度の恒常性を保つしくみがあるのです。
体内マグネシウム量の調節のしくみ
1 食物中マグネシウムの吸収と排泄
・吸収率は摂取量によって異なる
食物として摂取されたマグネシウムは小腸で吸収され、吸収率は20〜40%程度です。残りは、吸収されずに、そのまま大便中に排泄されます。ただし、腸管からの吸収率は、摂取量の多いときと少ないときとでは異なります。すなわち、食事中のマグネシウム含有量が少ないときは、含有量の多いときより吸収率が高まるのです。
・体内マグネシウム量の調節は腎臓で行われる
腸管から吸収されたマグネシウムは、血流にのって全身の組織に運ばれて利用されます。腎臓では、不要あるいは過剰となったマグネシウムを尿中へ排泄し、体内のマグネシウム量の恒常性(ホメオスタシス)を保ちます。
2 体内マグネシウムの過不足
いま述べたような吸収と排泄のしくみで体内マグネシウム量が一定に調節されているので、健康人が通常の食事をしていれぱ、マグネシウム不足あるいは過剰症はまずおこりません。
しかし、(極端に)マグネシウム含有量の少ない食事を長期につづけていれば、体内のマグネシウム不足をおこす可能性があります。一般には、低マグネシウム血症(血清中のマグネシウム濃度が低下する)は、なにかほかの病気にひきつづいておこることが多いようです。アルコール中毒の人、利尿剤を長期使用している人などにみられます。
また、重い腎臓の病気(腎不全)で腎臓の機能が低下しているときに、マグネシウムを含む薬剤(緩下剤や制酸剤)を大量に投与したりすると、体内のマグネシウム含有量が高まり、高マグネシウム血症がおこってきます。
マグネシウムと虚血性心疾患との関連
最近になって、マグネシウムの慢性的摂取不足が虚血性心疾患(心筋梗塞など)の危険因子になっていることを示唆する疫学的研究が出されました。そして、それがきっかけとなって、循環器疾患の予防に、マグネシウム摂取の必要性がいわれています。
マグネシウムがなぜ虚血性心疾患などの循環器疾患を予防できるのか、くわしくはまだよくわかっていません。脳や心臓に栄養を送っている動脈(脳動脈や冠状動脈)の血管細胞内のカルシウムとマグネシウムのバランスのくずれ(カルシウムが多くなる)が、血管けいれんなどをおこす原因になっているのではないかとも考えられています。
・食事中のカルシウムとマグネシウムの比率が発症に関係する
これまでの研究結果によると、食事中に含まれるカルシウム量とマグネシウム量の比率が、虚血性疾患の発症や進行に関係するようです。すなわち、マグネシウム摂取量に対してカルシウム摂取量が3〜4倍と多い国では虚血性心疾患による死亡率が高く、この比率が2倍以下と低い国では死亡率は低いと報告されています。
日本人のマグネシウム摂取状況
1 マグネシウムの目標摂取量
・カルシウム2に対しマグネシウム1程度の摂取を目標に
マグネシウムは、カルシウムとバランスよくとることが必要です。いま述べたように、カルシウム摂取量に対してマグネシウム摂取量が相対的に少なすぎる食生活をつづけていると、心臓病などにかかる危険性が高くなります。食事からのマグネシウム摂取量は、カルシウム摂取量の半分量程度が望ましいと考えられます。
そこでわが国では、平成2年度から、マグネシウムの成人1人1日当たりの目標摂取量を、カルシウムの所要量1日600mgに対して半分の300mgと定められました。
2 日本人の推定マグネシウム摂取量
ところで、私たちは、日常どのくらいのマグネシウムを食事から摂取しているのでしょうか。
・食事に偏りのない場合、成人で1日200〜300mg程度
これまでに出された報告をまとめてみますと、日本人はl日に成人で200〜300mg、平均230〜250mgのマグネシウムを摂取しています。ただし、食生活による個人差、地域差もみられるようです。あとで述べるように、マグネシウムは種実類、海藻類に多く含まれており、これらの食品をよく食べる漁・山村に比べて都市部ではやや少ない傾向があることも指摘されています。
また、これらの報告にみられる数値は、栄養素の偏りのない食事献立中のマグネシウム量を計算したものです。したがって、献立に食品の偏り(加工食品の多用など)があるときは摂取量は変わってきます。
・マグネシウムバランスについて
摂取量が1日200mg程度と少ない場合、マグネシウムバランス(摂取量と尿や便に排泄される量とを比較したもの。この値がマイナスになればからだはマグネシウム不足に傾く)からみて問題ないかどうかです。
これまでの報告によると、偏りのない食事をつづけていれば、やや少なめの摂取量でも大きな問題はないように思われます(腸管からの吸収率が上昇したり、尿や大便中への排泄量が減る)。
日本人のカルシウム摂取量は、平均して1日500〜600mgとなっています。
これは、摂取量の多い人もいれば、少ない人もいるということです。カルシウム摂取量の多い人の場合には、マグネシウムの相対的不足が問題になります。心臓病にかかる危険性を高めることなどを考えると、もうすこしマグネシウムの摂取量を増やすよう努力することが必要でしょう。
マグネシウムの上手なとり方
1 食品中のマグネシウム含有量
日本人は、どんな食品からどのくらい、マグネシウムをとっているのかをみてみましょう。
食品成分表には、現在のところ、マグネシウムの項目はありません。そこで、新鮮な食品材料や、調理後の口に入る状態になった食べ物中のマグネシウム量を実測した報告から、主なものを示すと表のとおりです。
・マグネシウム含有量の多いもの
特にマグネシウム含有量の多い食品は海藻類(干物)、種実類です。
野菜類では、緑色の濃いものにマグネシウム含有量が多いようです。大豆製品にも比較的多く含まれます。
動物性食品では、卵・肉類などは含有量は少なく、マグネシウム供給源としては期待できません。水産物の魚介類は、動物性食品のなかでは比較的マグネシウム含有量は高くなっています。
また、みそ、しょうゆ、ウスターソースや、マスタード(からし)、そのほかインスタントコーヒーにも多く含まれるので、調味料・香辛料や、嗜好飲料などもマグネシウム供給源として無視できません。
油脂類には、マグネシウムはほとんど含まれていません。
なお、飲料水中にも、ある程度のマグネシウムが含まれています。
・精製度の高い食品では含有量は大幅に低下する
もとの食品に豊富に含まれていても、食品が加工・精製されるにつれて、ミネラル含有量は大幅に減少します。マグネシウムについても同様です。玄米中のマグネシウムは精白米では半分以下になります。
最近は、加工食品の利用が増え、また、それらの食品は、おいしく、食べやすくするために精製度が高くなってきています。日常の献立にこうした食品を利用する度合いが高くなれば、摂取できるマグネシウム量もそれだけ減ってくるわけなので注意が必要です。
・調理による損失も大きい
マグネシウムは調理(水洗いや蒸し煮)による流出損失が特に大きいことが知られています。
表を見るとわかるように、米は精白し、水洗いした段階で、マグネシウムの大部分は除かれてしまいます。これを炊飯した「めし」では、ごくわずかしか含まれていません。そばの場合は、ゆでる際にかなりのマグネシウムが失われますが、比較的多く残っています。
食品中のミネラルは、ビタミンなどのように貯蔵あるいは加熱により分解されて失われるということはありません。水洗い、あるいは蒸し煮したりするときに溶出し、その液を捨てることで損失がおこるのです。したがって、煮汁まで飲むような料理なら、マグネシウムの損失は少なくなります。
2 マグネシウムを上手にとる食生活
・いろいろな食品の量と質を考えたバランスのよい組み合わせ
日常の食生活をだれもが簡単に栄養的なものにするために、「6つの基礎食品」などが提唱されています。
こうした望ましいとされる食品群別の1日の基本的摂取量をもとに、1日にどれだけのミネラルがとれるかを計算した報告があります。それによると、各種の食品をバランスよく組み合わせた食事では、ミネラルの摂取量も、また、ミネラル同士の摂取量のバランスもうまくとれることが示されています。
・和風食のほうがマグネシウムをとりやすい
都市部の住民に比べ、農・漁村の住民ではマグネシウム摂取量が多い傾向にあるという報告については、先にちょっとふれました。また、洋風食(パンを主食にしたという意味)と和風食(米飯が主食)とを比較すると、和風食のほうがマグネシウム摂取量が多い傾向がみられます。
たとえば、牛乳とベ一コンエッグとトーストの朝食よりは、豆腐とわかめのみそ汁、しらすぼしと大根おろしにめしのほうがマグネシウム量が多くなります。
おわりに
私たちの体内では、じつにさまざまの栄養素同士が相互に影響しあっているのです。微量な栄養素を忘れずに、必要な量をとるよう心がけることはもちろん大切ですが、ひとつの微量栄養素にこだわって、そればかりをむやみにとろうと考えるのは賢明とはいえません。
日本人は昔から、米を中心に、みそ・しょうゆで調味し、魚介類や野菜類・豆類、それに海藻類もとり入れた伝統的な食事構成をつくりあげてきました。これに畜産製品を加え、エネルギー源としての油脂の利用も考えれば、各種栄養素のバランスもよく、かつ、マグネシウムなど必須ミネラルの摂取量も高くなり、より積極的な健康の保持・増進につながるといえましょう。
ダイエット・美容・健康の情報
プロテインのことならココ
ガン末期からの生還他ビデオ特集
ところが最近、マグネシウムの少ない食事を長期にわたり続けている人では、循環器疾患とくに虚血性心疾患(心筋梗塞など)にかかる危険性が高くなることがわかってきました。そこで、マグネシウムを毎日の食事で一定量をとるべきであるということから、第4次改定日本人の栄養所要量に新しく目標摂取量が定められました。
しかしながら、現在わが国の食品成分表には、個々の食品ごとのマグネシウムの含有量は記載されていません。一般には、自分が毎日きちんとマグネシウムをとっているのかどうか、判断の目安がないわけです。
そこでここでは、私たち日本人は、マグネシウムをどのような食品からどのくらい摂取しているのか、マグネシウムを適切に摂取できるようにするためにはどのようなことに注意すべきなのか、を中心に考えてみます。
マグネシウムのはたらき
マグネシウムなど無機質(ミネラル)は、単に身体を構成する臓器の素材とか成分を提供するだけではありません。各ミネラルそれぞれに、互いに協同したり拮抗(逆の作用)したりしながら、生命活動に欠くことのできない多くのはたらきをしているのです。
1 マグネシウムの体内分布
マグネシウムは、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウムなどといった体内に存在する無機質(ミネラル)の一つです。健康な成人で、体重70kgの人ではおよそ21〜28gのマグネシウムが全身に分布しています。このうち、約半量が骨組織に、残りは筋肉その他の細胞に多く含まれます。
2 マグネシウムの体内でのはたらき
・骨の発育に関与する
骨に含まれるマグネシウムは、カルシウムやリンと共に、骨格を形づくり、骨の発育に関与します。
・生体反応の触媒として重要なはたらきをする
筋肉や脳・神経に含まれるマグネシウムは、神経・筋肉間の興奮伝達(筋肉の収縮)などに重要な役割を果たしており、共存するカルシウムと協同あるいは拮抗して働きます。
また、マグネシウムは体内の細胞中のミトコンドリア(エネルギー産生の場)に存在し、エネルギー産生にかかわる各種の酵素の作用を促進するはたらき(触媒)もしています。
このほかマグネシウムは、遺伝をつかさどる核酸の代謝やたんぱく質の合成にも必要です。
3 マグネシウムの恒常性を保つしくみ
このように、マグネシウムは生体にとって不可欠の役割をしています。そこで、食事から摂取するマグネシウム量が少なくなると、私たちのからだの中ではホメオスタシスという調節機構が働きます。心臓などの重要な臓器のマグネシウム濃度が低下してくると、骨からマグネシウムが動員され、体液(血液)中のマグネシウム濃度の恒常性を保つしくみがあるのです。
体内マグネシウム量の調節のしくみ
1 食物中マグネシウムの吸収と排泄
・吸収率は摂取量によって異なる
食物として摂取されたマグネシウムは小腸で吸収され、吸収率は20〜40%程度です。残りは、吸収されずに、そのまま大便中に排泄されます。ただし、腸管からの吸収率は、摂取量の多いときと少ないときとでは異なります。すなわち、食事中のマグネシウム含有量が少ないときは、含有量の多いときより吸収率が高まるのです。
・体内マグネシウム量の調節は腎臓で行われる
腸管から吸収されたマグネシウムは、血流にのって全身の組織に運ばれて利用されます。腎臓では、不要あるいは過剰となったマグネシウムを尿中へ排泄し、体内のマグネシウム量の恒常性(ホメオスタシス)を保ちます。
2 体内マグネシウムの過不足
いま述べたような吸収と排泄のしくみで体内マグネシウム量が一定に調節されているので、健康人が通常の食事をしていれぱ、マグネシウム不足あるいは過剰症はまずおこりません。
しかし、(極端に)マグネシウム含有量の少ない食事を長期につづけていれば、体内のマグネシウム不足をおこす可能性があります。一般には、低マグネシウム血症(血清中のマグネシウム濃度が低下する)は、なにかほかの病気にひきつづいておこることが多いようです。アルコール中毒の人、利尿剤を長期使用している人などにみられます。
また、重い腎臓の病気(腎不全)で腎臓の機能が低下しているときに、マグネシウムを含む薬剤(緩下剤や制酸剤)を大量に投与したりすると、体内のマグネシウム含有量が高まり、高マグネシウム血症がおこってきます。
マグネシウムと虚血性心疾患との関連
最近になって、マグネシウムの慢性的摂取不足が虚血性心疾患(心筋梗塞など)の危険因子になっていることを示唆する疫学的研究が出されました。そして、それがきっかけとなって、循環器疾患の予防に、マグネシウム摂取の必要性がいわれています。
マグネシウムがなぜ虚血性心疾患などの循環器疾患を予防できるのか、くわしくはまだよくわかっていません。脳や心臓に栄養を送っている動脈(脳動脈や冠状動脈)の血管細胞内のカルシウムとマグネシウムのバランスのくずれ(カルシウムが多くなる)が、血管けいれんなどをおこす原因になっているのではないかとも考えられています。
・食事中のカルシウムとマグネシウムの比率が発症に関係する
これまでの研究結果によると、食事中に含まれるカルシウム量とマグネシウム量の比率が、虚血性疾患の発症や進行に関係するようです。すなわち、マグネシウム摂取量に対してカルシウム摂取量が3〜4倍と多い国では虚血性心疾患による死亡率が高く、この比率が2倍以下と低い国では死亡率は低いと報告されています。
日本人のマグネシウム摂取状況
1 マグネシウムの目標摂取量
・カルシウム2に対しマグネシウム1程度の摂取を目標に
マグネシウムは、カルシウムとバランスよくとることが必要です。いま述べたように、カルシウム摂取量に対してマグネシウム摂取量が相対的に少なすぎる食生活をつづけていると、心臓病などにかかる危険性が高くなります。食事からのマグネシウム摂取量は、カルシウム摂取量の半分量程度が望ましいと考えられます。
そこでわが国では、平成2年度から、マグネシウムの成人1人1日当たりの目標摂取量を、カルシウムの所要量1日600mgに対して半分の300mgと定められました。
2 日本人の推定マグネシウム摂取量
ところで、私たちは、日常どのくらいのマグネシウムを食事から摂取しているのでしょうか。
・食事に偏りのない場合、成人で1日200〜300mg程度
これまでに出された報告をまとめてみますと、日本人はl日に成人で200〜300mg、平均230〜250mgのマグネシウムを摂取しています。ただし、食生活による個人差、地域差もみられるようです。あとで述べるように、マグネシウムは種実類、海藻類に多く含まれており、これらの食品をよく食べる漁・山村に比べて都市部ではやや少ない傾向があることも指摘されています。
また、これらの報告にみられる数値は、栄養素の偏りのない食事献立中のマグネシウム量を計算したものです。したがって、献立に食品の偏り(加工食品の多用など)があるときは摂取量は変わってきます。
・マグネシウムバランスについて
摂取量が1日200mg程度と少ない場合、マグネシウムバランス(摂取量と尿や便に排泄される量とを比較したもの。この値がマイナスになればからだはマグネシウム不足に傾く)からみて問題ないかどうかです。
これまでの報告によると、偏りのない食事をつづけていれば、やや少なめの摂取量でも大きな問題はないように思われます(腸管からの吸収率が上昇したり、尿や大便中への排泄量が減る)。
日本人のカルシウム摂取量は、平均して1日500〜600mgとなっています。
これは、摂取量の多い人もいれば、少ない人もいるということです。カルシウム摂取量の多い人の場合には、マグネシウムの相対的不足が問題になります。心臓病にかかる危険性を高めることなどを考えると、もうすこしマグネシウムの摂取量を増やすよう努力することが必要でしょう。
マグネシウムの上手なとり方
1 食品中のマグネシウム含有量
日本人は、どんな食品からどのくらい、マグネシウムをとっているのかをみてみましょう。
食品成分表には、現在のところ、マグネシウムの項目はありません。そこで、新鮮な食品材料や、調理後の口に入る状態になった食べ物中のマグネシウム量を実測した報告から、主なものを示すと表のとおりです。
・マグネシウム含有量の多いもの
特にマグネシウム含有量の多い食品は海藻類(干物)、種実類です。
野菜類では、緑色の濃いものにマグネシウム含有量が多いようです。大豆製品にも比較的多く含まれます。
動物性食品では、卵・肉類などは含有量は少なく、マグネシウム供給源としては期待できません。水産物の魚介類は、動物性食品のなかでは比較的マグネシウム含有量は高くなっています。
また、みそ、しょうゆ、ウスターソースや、マスタード(からし)、そのほかインスタントコーヒーにも多く含まれるので、調味料・香辛料や、嗜好飲料などもマグネシウム供給源として無視できません。
油脂類には、マグネシウムはほとんど含まれていません。
なお、飲料水中にも、ある程度のマグネシウムが含まれています。
・精製度の高い食品では含有量は大幅に低下する
もとの食品に豊富に含まれていても、食品が加工・精製されるにつれて、ミネラル含有量は大幅に減少します。マグネシウムについても同様です。玄米中のマグネシウムは精白米では半分以下になります。
最近は、加工食品の利用が増え、また、それらの食品は、おいしく、食べやすくするために精製度が高くなってきています。日常の献立にこうした食品を利用する度合いが高くなれば、摂取できるマグネシウム量もそれだけ減ってくるわけなので注意が必要です。
・調理による損失も大きい
マグネシウムは調理(水洗いや蒸し煮)による流出損失が特に大きいことが知られています。
表を見るとわかるように、米は精白し、水洗いした段階で、マグネシウムの大部分は除かれてしまいます。これを炊飯した「めし」では、ごくわずかしか含まれていません。そばの場合は、ゆでる際にかなりのマグネシウムが失われますが、比較的多く残っています。
食品中のミネラルは、ビタミンなどのように貯蔵あるいは加熱により分解されて失われるということはありません。水洗い、あるいは蒸し煮したりするときに溶出し、その液を捨てることで損失がおこるのです。したがって、煮汁まで飲むような料理なら、マグネシウムの損失は少なくなります。
2 マグネシウムを上手にとる食生活
・いろいろな食品の量と質を考えたバランスのよい組み合わせ
日常の食生活をだれもが簡単に栄養的なものにするために、「6つの基礎食品」などが提唱されています。
こうした望ましいとされる食品群別の1日の基本的摂取量をもとに、1日にどれだけのミネラルがとれるかを計算した報告があります。それによると、各種の食品をバランスよく組み合わせた食事では、ミネラルの摂取量も、また、ミネラル同士の摂取量のバランスもうまくとれることが示されています。
・和風食のほうがマグネシウムをとりやすい
都市部の住民に比べ、農・漁村の住民ではマグネシウム摂取量が多い傾向にあるという報告については、先にちょっとふれました。また、洋風食(パンを主食にしたという意味)と和風食(米飯が主食)とを比較すると、和風食のほうがマグネシウム摂取量が多い傾向がみられます。
たとえば、牛乳とベ一コンエッグとトーストの朝食よりは、豆腐とわかめのみそ汁、しらすぼしと大根おろしにめしのほうがマグネシウム量が多くなります。
おわりに
私たちの体内では、じつにさまざまの栄養素同士が相互に影響しあっているのです。微量な栄養素を忘れずに、必要な量をとるよう心がけることはもちろん大切ですが、ひとつの微量栄養素にこだわって、そればかりをむやみにとろうと考えるのは賢明とはいえません。
日本人は昔から、米を中心に、みそ・しょうゆで調味し、魚介類や野菜類・豆類、それに海藻類もとり入れた伝統的な食事構成をつくりあげてきました。これに畜産製品を加え、エネルギー源としての油脂の利用も考えれば、各種栄養素のバランスもよく、かつ、マグネシウムなど必須ミネラルの摂取量も高くなり、より積極的な健康の保持・増進につながるといえましょう。
ダイエット・美容・健康の情報
プロテインのことならココ
ガン末期からの生還他ビデオ特集
この記事のトラックバックURL
http://netdream.blog112.fc2.com/tb.php/259-7b5b9bb5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック


