禁煙・分煙のすすめ

ここでは、 禁煙・分煙のすすめ に関する情報を紹介しています。
タバコは喫煙者だけに限らず、周囲の人の健康まで害する。
禁煙の重要性は繰り返し強調されているが、さて実行となると、なかなかうまくいかないもの。
一体どうすれば禁煙に成功し、健康体を取り戻せるのか。改めて考えてみたい。

タバコはなぜいけない?

 喫煙をめぐる環境は10年ほど前に比べてずいぶん変わった。交通機関では禁煙車両、禁煙席が設けられ、駅のホームは時間帯によって、あるいは全面的に禁煙、レストランや喫茶店には禁煙コーナーが区切られ、職場でも喫煙場所の指定があったりする。
 それほどにタバコの害が公認されるようになったわけだが、WHO(世界保健機関)の推定では、世界で年間約300万人がタバコが原因で死亡しているという。日本ではタバコが原因の死亡者数は年間約11万人。交通事故による死亡者数の10倍にあたる。その中には、自分ではタバコを吸わないのに煙を吸わされた受動喫煙者も含まれている。
 このようなデータを見る限り、タバコが健康に及ぼす影響はかなり深刻なものと考えられるが、臨床での状況はどのようなものなのか。国立がんセンター中央病院頭頚科斉川雅久医長は次のように語る。
 「タバコの吸いすぎによる体への影響は、咽頭、喉頭、声帯など、息の通り道に一番大きく出ます。喫煙者の中には慢性の炎症を抱えている人が多く、常に風邪をひいているような状態でゴホゴホと咳が出る人もいます。普通はそれ以上にならないのですが、喫煙者の発がんに及ぼす影響について全国的な調査を行った故平山雄博士によると、喉頭がんを発病した患者の九八%が喫煙者であり、肺がんを発病した患者の60〜70%が喫煙者だということです」
 喫煙はその他、口の中のがんをはじめ心臓や血管の病気の原因にもなるとされ、科学的には証明が難しいとしても統計的に健康に悪影響を及ぼすことは定説となっており、斉川医長は喫煙・飲酒のし過ぎはがんの発生を促進する傾向にあるとみる。
 「喉頭がんや咽頭がん、口の中のがんなど、一度がんになると、新しいがん(重複がん)が今までがんになったことのない人に比べ2.2〜7.6倍の割合でできやすくなります。ですからがんになった人には、治っても安心しないで新しいがんを避けるために、お酒やタバコを控えるようにアドバイスしています」。

受動喫煙の害

 タバコの害は喫煙によって直接吸い込まれる主流煙によるものだけでなく、火のついた部分から立ち上る副流煙によるものがある。副流煙には有害物質が2〜4倍以上多く含まれているので、これを吸うと空気中で多少薄まるとしても、喫煙と同様の害を被ることになる。これが受動喫煙で、自分ではタバコを吸わなくても、他人の吸うタバコの煙によって健康障害が起きるのである。
 先の平山博士のデータでは、夫の喫煙と非喫煙の妻の肺がん死亡率の関係は、夫が一日1〜19本吸う場合は、非喫煙者の夫の場合の1.5倍、一日20本以上の場合は1.9倍の割合で妻が肺がんによって死亡している。
 また、親がタバコを吸う場合、子供は肺炎や気管支炎などにかかりやすく、その子供も将来タバコを吸う傾向にあることがわかっているという。その他、喫煙者のいる職場など長年タバコの煙で汚染された環境では、呼吸機能が確実に低下するという報告もなされている。
 日本は国がタバコを製造・販売してきたこともあって、禁煙対策の面で世界的にまだまだ立ち後れているようだが、この実状をみると早急な対応が必要と思われる。

禁煙一年の効果

 では、実際に禁煙できたとして、その効果はどうなのか。
 (財)大阪がん予防検診センターの大島明調査部長によると、「タバコをやめると、禁煙年数に比例して肺がんや心筋梗塞にかかる危険が小さくなり、タバコを吸わない人のレベルに近づきます。WHOはタバコを『病気の原因の中で予防できる最大の単一の原因』としていますが、喫煙者にとっての健康づくりは、まず禁煙から始めるべきでしょう」とのこと。アメリカの報告では、肺がんの危険は禁煙して十年で喫煙していた場合の30〜50%に減少し、心筋梗塞の危険も禁煙後一年で50%に減少するという。
 受動喫煙者のことも考えれば、喫煙者が禁煙するか、喫煙スペース以外では喫煙しない(分煙)ようにすれば、周囲の人間も健康を回復することになる。ぜひ、実行したいものだ。

タバコはなぜやめられない?

 それにしてもタバコをやめたいと思っていながら、なかなかやめられず、禁煙に何度チャレンジしてもすぐに挫折してしまう人が多いのは、なぜだろう。
 「喫煙者の70%がタバコをやめたいと思っていながら、禁煙できずにいるといわれています。禁煙を実行しようとしても、50〜70%の人が一年以内に喫煙を再開するというデータもある。なぜ、これほど禁煙が難しいのかというと、タバコに含まれるニコチンは麻薬やアルコールと同様に依存性薬物だからです。
 また、喫煙行動を繰り返すことによって、知らないうちにタバコに依存するようになる心理的依存も、禁煙を困難にしている大きな原因です」
 大島部長は、禁煙の困難さは本人の意志の弱さによるとだけみるのでなく、依存症としてとらえて、その原因を探って適切な指導を行うことが必要と説く。

禁煙にはプロセスが大事

 禁煙を思い立ってから成功させるまでには、段階を踏まなければならない。各種の行動科学の研究によって、禁煙はプロセスが大事で、「準備期」「実行期」「維持期」の3つのステージがあると考えられるようになった。
 「最も重要なのは”維持期”ですが、再発のきっかけは社会的圧力や対人関係といった様々なストレスによるものが多いようです。禁煙を維持するには、本人のこうした圧力に対抗する技術の習得のほか、周囲の協力や公共の場での喫煙制限など環境的な取り組みも必要になってきます」
 大島部長は禁煙のプロセスにはさらに、禁煙のことを考えていない「無関心期」、考えてはいるがすぐに実行しようとは思っていない「関心期」があり、禁煙者のステージは5つに分けられるとして、禁煙へのアプローチは各ステージに合ったものであることを強調。
 「無関心期に対しては禁煙したい気持ちがあるかどうか、禁煙の妨げとなる要因についても質問し、前向きに考えるよう働きかけます。関心期に対しては禁煙すべき理由や喫煙による害など、より個別化した情報を提供して禁煙の動機づけを行います。 準備期には禁煙開始日を決めて禁煙宣誓書にサインを取り交わしたり、喫煙行動の観察、禁煙すべき理由などについて助言し、準備の手伝いをします。実行期には禁煙後の、イライラする、集中力がなくなる、落ちつかないといった離脱症状を説明し、喫煙欲求のコントロール法、生活法などについて助言します。
 維持期に対しては、禁煙後一週間以内の人には禁煙できたことをほめ、禁煙による離脱症状について話し合います。また喫煙再開のきっかけやその対策について話し、禁煙の維持を支援します。そして一カ月後、経過について尋ね、禁煙の効果を確認します」
 禁煙を成功させるには禁煙の動機を高め、禁煙に伴う負担を最小限に抑えること。そのためには喫煙の健康への影響の確認を個別的にし、再発のきっかけとなる心の持ち方を変えたりすることが必要。タバコや喫煙具を処分して環境改善を行うことも大切である。

ニコチン代替療法を用いる

 禁煙を維持する方法として、ニコチン代替療法を用いる手もある。これは、喫煙がニコチン依存症であることに着目して開発され、ニコチンを薬の形で補給することによってニコチン離脱症状を緩和させるというもの。
 ニコチンガムとニコチンスキンパッチとがあり、ニコチンガムは口の中でかんで粘膜から吸収させる薬で、ニコチン依存度の高い人ほど有効という。ただ、のどや口の中がヒリヒリしたり、あごの筋肉や関節が痛いといった副作用があり、だれにでも適応できるわけではないのが難点である。
 ニコチンスキンパッチはニコチンガムの問題点を解決したもので、皮膚に貼って皮膚からニコチンを吸収させる代替療法で、医師の指導のもとに朝一回貼るだけでよく、血中ニコチンの濃度を一定に保つという点でより優れている。ニコチンガムもニコチンスキンパッチもその使用量を徐々に少なくしていくことで、禁煙効果を上げることができる。
 禁煙に何度も失敗している人は、これらの新しい療法の利用も併せて再チャレンジしてみてはどうだろうか。

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咽頭がん をサーチエンジンでマッシュアップして検索しブログでの口コミ情報を集めてみると…
2008/05/26(月) 22:49:13 | 病名・病気・医学のブログリンク集