『足は第2の心臓』といわれています。足は沢山の筋肉から構成され、その筋肉に酸素を供給するために、数多くの血管か集まっています。
歩くとその筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、血液を心臓へ戻すポンプの働きをします。
昔から『老化は足から始まる』といわれているように、足の筋肉が衰えると、ますます運動不足となって、成人病(生活習慣病)の引き金ともなります。
そこで、若さを保ち、現在の体力や健康を維持するためには、歩くことが大切です。
歩くことは、人問の最も基本的な動作です。そして、いつでも、どこでも気軽にできて、運動効果が高いのが『歩く』ことなのです。
『歩く』という運動を科学的に見ていきましょう。
『歩く』ことは、3つの大きな効果があります。
1 心臓血管系の働きを高める
2 全身の筋肉を適度に使う
3 エネルギーを消費する
速足で歩きだすと、呼吸や心臓の拍動が、激しくなることがあります。これは速く歩くためには体内に沢山の酸素を取り入れる必要があり、そのために心臓や肺が活気づくからです。
体内に取り入れられた酸素は、血液の成分であるヘモグロビンに結合し、体の隅々まで送られ、エネルギーの消費を容易にします。運動をすると、酸素を取り入れる能力が高まり、心臓病や高血圧、糖尿病などの予防や改善に役立ちます。
また『歩く』ことによってエネルギー代謝も盛んになるので肥満を防止します。
一般に、激しい運動でなければ運動効果が上がらないと思われがちですが決してそうではありません。例えば、体重を減らしたい場合でも、短期間で激しい運動をするよりも、軽い運動を長く続ける方がエネルギーの消費が多くなり、なによりも、皮下脂肪をより多く燃焼させることかできるのです。
私たちが普通に歩いている時の速度は、若い人で毎分75m。この場合の心拍数は毎分90くらいで、酸素は毎分500ml程度しか取り入れていません。ところが、毎分90mの急ぎ足で歩くと、心拍数は、l00〜120に上がり、酸素の取り入れは1,200mlにもなり、エネルギーの消費量が増加していきます。
歩く姿勢も大切です。背すじを伸ばし、顎を引き、お腹を引き締めて歩きましょう。
膝は十分に伸ばし、踵から着地し、爪先で蹴る要領で、歩幅を広げて歩きましょう。
正しい姿勢で歩くと疲れが少なく、また颯爽と手を大きく振って歩くとフォームも美しくなります。
スムーズに歩くためには、両足の爪先をできるだけ真っ直ぐにして歩くようにし、同じペースで安定したリズムを保つことかポイントとなります。
歩きやすい靴を選ぶことも大切です。革靴なら上側が薄くしなやかな靴、運動靴なら底が厚く、クッション効果の高い靴を選んで下さい。
最近、ジョギングやテニスなどのスポーツで、心臓や血管障害、ポックリ病など命にかかわる突発事故が起きています。
歩く場合でも、普段運動不足の人が急激に始めたり、無理して歩き過きたりすると、こうした危険を招くことがあります。歩いている時に、急に胸が痛んだり、苦しくなった場合、また高血圧などの慢性疾患のある人の場合には、必ず医師に相談して下さい。
慢性疾患がない人でも、前の晩よく眠れなかった、熱っぽく体がだるい、食欲がない、といったような場合には中止するか、普段より歩くスピードを遅くするなどのセルフコントロールが必要です。
歩行中の喫煙は禁物です。歩くとより多くの酸素が必要になりますが、たばこの中の二酸化炭素がヘモグロビンと結合して、十分に酸素を取り入れることができなくなります。また、ニコチンは血管を収縮させて、血液の流れを妨げ血圧を上昇させます。
歩くときの服装にも気を配って下さい。夏は後頭部からうなじにかけて強い日差しを受けると、日射病の症状が出ます。必ずつばのある帽子で頭を保護しましょう。
冬は、歩いているうちに体が温まるからと、最初から薄着でいますと、寒さの影響で血圧が上がり、高齢者など脳卒中を起こしかねません。あるいは心臓発作、関節障害、筋肉痛、神経痛などに襲われることも珍しくありません。
初めは十分な衣服を身につけ、体が温まってきてから脱ぐようにしましょう。特に手先や襟元などは手袋やマフラーで覆うようにして、体全体を寒さから保護して下さい。
歩く前と後には、準備運動や整理連動を行いましょう。適した運動の一つに、ストレッチングかあります。
ストレッチングは従来の柔軟体操とは異なり、反動をつけずに筋肉や腱を伸ばす運動です。
足首や膝、股関節をとりまく筋肉をゆっくり伸展させ、心地よい張りを感じるポイント(ストレッチ感)で静止させ、20秒位、その姿勢を保ちます。
歩くことは主として下半身の運動ですが首、肩、腕なども十分にストレッチングを行って下さい。
一般には、意識的にさっさと歩き続けることが、歩く健康法の秘訣ですが、歩くプログラムを組む前に、まずどれだけ歩けるかをテストしてみましょう。
12分間、できるだけ速いぺ一スで歩き続け、歩けた距離を計ります。途中で歩けなくなってしまった場合は、そこまでの時間を記録します。
この診断表に当てはめて、自分の体力を採点して下さい。まず男性です。
30歳代 40歳代 50歳代 60歳代
低い 1429m以下 1369m以下 1309m以下 1249m以下
普通 1430〜1619 1470〜1559 1310〜1499 1250〜1439
高い 1620m以上 1560m以上 1500m以上 1440m以上
次は女性です。あなたの診断結果はどうでしたか?その診断結果に基づいて、心肺機能を高めるためのプログラムを作っていきましょう。
30歳代 40歳代 50歳代 60歳代
低い 1219m以下 1159m以下 1099m以下 1039m以下
普通 1220〜1359 1470〜1559 1160〜1299 1040〜1179
高い 1360m以上 1300m以上 1240m以上 1180m以上
12分間歩けた人は、このプログラム実際編に従って、体力水準に応じて歩きましょう。各プログラムとも数週間続けて、その強さに慣れたならば、1つ高いプログラムヘ進みます。
体力水準 歩く内容
低い 普通のスピードで15分間歩き、2分休んで5〜10分間さっさと歩く。
普通 普通のスピードで15分間歩き、2分休んで15分間さっさと歩く。
高い 30分間さっさと歩き続ける。
12分間歩けなかった人は、この入門編のプログラムに従って、毎日歩きましょう。テストで5分未満しか歩けなかった人は、l週目から始めて下さい。10分位の人は3週目から始めましょう。
歩くプログラム入門編 1週目 途中で気持ちが悪くなったり、非常に疲れを覚えない限り、普段のペースで5分間歩く。
3分休んで、再び5分間歩く。
2週目 1週目よりスピードをあげ、さっさと歩く。
3週目 途中で気持ちが悪くなったり、非常に疲れを覚えない限り、普段のペースで8分間歩く。
3分休んで、再び8分間歩く。
4週目 3週目よりスピードをあげ、さっさと歩く。
5週目 途中で気持ちが悪くなったり、非常に疲れを覚えない限り、普段のペースで10分間歩く。
3分休んで、再び10分間歩く。
6週目 5週目よりスピードをあげ、さっさと歩く。
7週目 歩く時間を12分間とする。
8週目 7週目よりスピードアップして歩く。
歩くことは決して距離や順位を競うものではありません。あくまでも安全に楽しく行いたいものです。そして、なによりも大切なのは3日坊主にならないようにすることです。
3日坊主に終わらせないで、歩く意欲を持続させるために、歩数計を利用するのもよいでしょう。
自分が1日にどのくらい歩いたかを知ることは、大きな励みにもなります。ちょっと足を伸ばすと目盛りがぐーんと上がる楽しみがあり、歩くことに意欲が湧く小道具といえます。
また、忙しくて歩く時間がつくれないという人も多いでしょう。しかし、ちょっとした工夫と歩く意欲さえあれば忙しくても歩く時間はつくれるものです。
エスカレーターやエレベーターはないものと思うこと、タクシーはできるだけ使わないを原則とすること、1〜2区間ならバスにも乗らないこと、など工夫次第で歩く時間はいくらでも見付けられるはずです。
さらに、週末にはより楽しく歩く工夫をしてみましょう。
ウォークラリーなど、子供から高齢者まで参加し、楽しみながら歩こうという催しが各地で行われています。
また、自分が住んでいる町の歴史を訪ね歩いたり、
自然の中を歩くオリエンテーリングやハイキングなど、健康的な週末の楽しみ方は沢山あります。
歩くことは難しいことではありません。かつては歩くことが、毎日の生活の中で習慣になっていたのですから。
自分の健康を自分の足で作るために、ぜひ歩く習慣を身に付けましょう。
歩くとその筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、血液を心臓へ戻すポンプの働きをします。
昔から『老化は足から始まる』といわれているように、足の筋肉が衰えると、ますます運動不足となって、成人病(生活習慣病)の引き金ともなります。
そこで、若さを保ち、現在の体力や健康を維持するためには、歩くことが大切です。
歩くことは、人問の最も基本的な動作です。そして、いつでも、どこでも気軽にできて、運動効果が高いのが『歩く』ことなのです。
『歩く』という運動を科学的に見ていきましょう。
『歩く』ことは、3つの大きな効果があります。
1 心臓血管系の働きを高める
2 全身の筋肉を適度に使う
3 エネルギーを消費する
速足で歩きだすと、呼吸や心臓の拍動が、激しくなることがあります。これは速く歩くためには体内に沢山の酸素を取り入れる必要があり、そのために心臓や肺が活気づくからです。
体内に取り入れられた酸素は、血液の成分であるヘモグロビンに結合し、体の隅々まで送られ、エネルギーの消費を容易にします。運動をすると、酸素を取り入れる能力が高まり、心臓病や高血圧、糖尿病などの予防や改善に役立ちます。
また『歩く』ことによってエネルギー代謝も盛んになるので肥満を防止します。
一般に、激しい運動でなければ運動効果が上がらないと思われがちですが決してそうではありません。例えば、体重を減らしたい場合でも、短期間で激しい運動をするよりも、軽い運動を長く続ける方がエネルギーの消費が多くなり、なによりも、皮下脂肪をより多く燃焼させることかできるのです。
私たちが普通に歩いている時の速度は、若い人で毎分75m。この場合の心拍数は毎分90くらいで、酸素は毎分500ml程度しか取り入れていません。ところが、毎分90mの急ぎ足で歩くと、心拍数は、l00〜120に上がり、酸素の取り入れは1,200mlにもなり、エネルギーの消費量が増加していきます。
歩く姿勢も大切です。背すじを伸ばし、顎を引き、お腹を引き締めて歩きましょう。
膝は十分に伸ばし、踵から着地し、爪先で蹴る要領で、歩幅を広げて歩きましょう。
正しい姿勢で歩くと疲れが少なく、また颯爽と手を大きく振って歩くとフォームも美しくなります。
スムーズに歩くためには、両足の爪先をできるだけ真っ直ぐにして歩くようにし、同じペースで安定したリズムを保つことかポイントとなります。
歩きやすい靴を選ぶことも大切です。革靴なら上側が薄くしなやかな靴、運動靴なら底が厚く、クッション効果の高い靴を選んで下さい。
最近、ジョギングやテニスなどのスポーツで、心臓や血管障害、ポックリ病など命にかかわる突発事故が起きています。
歩く場合でも、普段運動不足の人が急激に始めたり、無理して歩き過きたりすると、こうした危険を招くことがあります。歩いている時に、急に胸が痛んだり、苦しくなった場合、また高血圧などの慢性疾患のある人の場合には、必ず医師に相談して下さい。
慢性疾患がない人でも、前の晩よく眠れなかった、熱っぽく体がだるい、食欲がない、といったような場合には中止するか、普段より歩くスピードを遅くするなどのセルフコントロールが必要です。
歩行中の喫煙は禁物です。歩くとより多くの酸素が必要になりますが、たばこの中の二酸化炭素がヘモグロビンと結合して、十分に酸素を取り入れることができなくなります。また、ニコチンは血管を収縮させて、血液の流れを妨げ血圧を上昇させます。
歩くときの服装にも気を配って下さい。夏は後頭部からうなじにかけて強い日差しを受けると、日射病の症状が出ます。必ずつばのある帽子で頭を保護しましょう。
冬は、歩いているうちに体が温まるからと、最初から薄着でいますと、寒さの影響で血圧が上がり、高齢者など脳卒中を起こしかねません。あるいは心臓発作、関節障害、筋肉痛、神経痛などに襲われることも珍しくありません。
初めは十分な衣服を身につけ、体が温まってきてから脱ぐようにしましょう。特に手先や襟元などは手袋やマフラーで覆うようにして、体全体を寒さから保護して下さい。
歩く前と後には、準備運動や整理連動を行いましょう。適した運動の一つに、ストレッチングかあります。
ストレッチングは従来の柔軟体操とは異なり、反動をつけずに筋肉や腱を伸ばす運動です。
足首や膝、股関節をとりまく筋肉をゆっくり伸展させ、心地よい張りを感じるポイント(ストレッチ感)で静止させ、20秒位、その姿勢を保ちます。
歩くことは主として下半身の運動ですが首、肩、腕なども十分にストレッチングを行って下さい。
一般には、意識的にさっさと歩き続けることが、歩く健康法の秘訣ですが、歩くプログラムを組む前に、まずどれだけ歩けるかをテストしてみましょう。
12分間、できるだけ速いぺ一スで歩き続け、歩けた距離を計ります。途中で歩けなくなってしまった場合は、そこまでの時間を記録します。
この診断表に当てはめて、自分の体力を採点して下さい。まず男性です。
30歳代 40歳代 50歳代 60歳代
低い 1429m以下 1369m以下 1309m以下 1249m以下
普通 1430〜1619 1470〜1559 1310〜1499 1250〜1439
高い 1620m以上 1560m以上 1500m以上 1440m以上
次は女性です。あなたの診断結果はどうでしたか?その診断結果に基づいて、心肺機能を高めるためのプログラムを作っていきましょう。
30歳代 40歳代 50歳代 60歳代
低い 1219m以下 1159m以下 1099m以下 1039m以下
普通 1220〜1359 1470〜1559 1160〜1299 1040〜1179
高い 1360m以上 1300m以上 1240m以上 1180m以上
12分間歩けた人は、このプログラム実際編に従って、体力水準に応じて歩きましょう。各プログラムとも数週間続けて、その強さに慣れたならば、1つ高いプログラムヘ進みます。
体力水準 歩く内容
低い 普通のスピードで15分間歩き、2分休んで5〜10分間さっさと歩く。
普通 普通のスピードで15分間歩き、2分休んで15分間さっさと歩く。
高い 30分間さっさと歩き続ける。
12分間歩けなかった人は、この入門編のプログラムに従って、毎日歩きましょう。テストで5分未満しか歩けなかった人は、l週目から始めて下さい。10分位の人は3週目から始めましょう。
歩くプログラム入門編 1週目 途中で気持ちが悪くなったり、非常に疲れを覚えない限り、普段のペースで5分間歩く。
3分休んで、再び5分間歩く。
2週目 1週目よりスピードをあげ、さっさと歩く。
3週目 途中で気持ちが悪くなったり、非常に疲れを覚えない限り、普段のペースで8分間歩く。
3分休んで、再び8分間歩く。
4週目 3週目よりスピードをあげ、さっさと歩く。
5週目 途中で気持ちが悪くなったり、非常に疲れを覚えない限り、普段のペースで10分間歩く。
3分休んで、再び10分間歩く。
6週目 5週目よりスピードをあげ、さっさと歩く。
7週目 歩く時間を12分間とする。
8週目 7週目よりスピードアップして歩く。
歩くことは決して距離や順位を競うものではありません。あくまでも安全に楽しく行いたいものです。そして、なによりも大切なのは3日坊主にならないようにすることです。
3日坊主に終わらせないで、歩く意欲を持続させるために、歩数計を利用するのもよいでしょう。
自分が1日にどのくらい歩いたかを知ることは、大きな励みにもなります。ちょっと足を伸ばすと目盛りがぐーんと上がる楽しみがあり、歩くことに意欲が湧く小道具といえます。
また、忙しくて歩く時間がつくれないという人も多いでしょう。しかし、ちょっとした工夫と歩く意欲さえあれば忙しくても歩く時間はつくれるものです。
エスカレーターやエレベーターはないものと思うこと、タクシーはできるだけ使わないを原則とすること、1〜2区間ならバスにも乗らないこと、など工夫次第で歩く時間はいくらでも見付けられるはずです。
さらに、週末にはより楽しく歩く工夫をしてみましょう。
ウォークラリーなど、子供から高齢者まで参加し、楽しみながら歩こうという催しが各地で行われています。
また、自分が住んでいる町の歴史を訪ね歩いたり、
自然の中を歩くオリエンテーリングやハイキングなど、健康的な週末の楽しみ方は沢山あります。
歩くことは難しいことではありません。かつては歩くことが、毎日の生活の中で習慣になっていたのですから。
自分の健康を自分の足で作るために、ぜひ歩く習慣を身に付けましょう。
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