はじめに
歩数計は、歩数を基準に歩行距離やエネルギー消費量を算出するもので、誰 でも簡単に一日の運動量を知ることができる健康機器です。最近では、小型で軽 く、価格も手頃なものが販売されるようになったため、人気を集めています。し かし、歩数計に表示される歩数は、実歩数を正確に表していないなどの問題があ ることも報告されています。
歩数計を上手に使うには、その特性を理解して、正しく使うことが大切です 。そこで以下、歩数計は健康管理機器としてどの程度正確で、どのように使うと 健康増進に役立てることができるのかを考えてみましょう。
歩数計の普及
・歩数計の所持率は男女比8:2
現在、歩数計は15社以上から販売され、機種は70種以上、年間総販売個 数は約200万個(うちデジタル式が90%)といわれています。
従来、歩数計は歩数の計測だけのものがほとんどでしたが、最近は歩数から 歩行距離や消費カロリーなどを割り出すことができる多機能なデジタル式が多く なりました。
また、腰に装着するタイプが普及していますが、最近はファッション性を考 慮した「ベルト組み込みタイプ」、「胸、内ポケットタイプ」、「ネクタイピン タイプ」など、小型で目立たないものも商品化されています。
歩数計の所持者は男女比8:2で圧倒的に男性が多く、50〜60歳の男性 で大部分が占められています。価格は1000円台の安価なものから、1万円を 超えるものまで多種多様ですが、2000円から4000円台が7割以上を占め ているようです。
歩数計の構造
・一歩ごとの上下振動をバネで捉える
歩数計にはアナログ式とデジタル式の二種類がありますが、基本的な構造は 同じです。歩行または走行中の一歩ごとの上下振動で、内蔵のバネが伸縮し、こ のバネに連結した振り子の上下動で歩数をカウントするようになっています。
カウントの仕方は、アナログ式は振り子と連結している歯車の歯を1ピッチ ずつ回転させ、指針を動かし、時計の針のように文字盤上を移動し歩数を読み取 ります。
一方デジタル式は、歯車の代わりにスイッチが付いていて、一歩ごとに発生 する電気的な信号を数字に変換し、液晶画面上に表示するのです。
このように、歩数計は一定レベル以上の振動(加速度)が加わることで作動 する仕組みになっていますから、「振動計」と考えることができます。ですから 、歩数計の精度は、バネが検出可能な最小振動(加速度)をどの程度に設定する かで大きく影響されることになります。
歩数計はどこまで正確か
歩数計の精度については法的な規制がなく、それぞれのメーカーが独自に精 度管理をしているのが現状です。
1 速度による歩数計への影響
・歩数計はスピードが極端に速いときや遅いときに弱い
実歩数と歩数計の歩数が比較的よく一致するのは、正常歩から急歩の間(8 0〜165m/分)で、これより遅い速度では少なくカウントされ、逆に速い速 度では多くカウントされます。
このように、一つの歩数計で散歩のようなゆったりした歩行から高速度のラ ンニングを一度に測定しようとすると無理がでてきて、正確性に欠けることがわ かります。
しかし、最近はこの欠点を克服するための工夫がなされ、ジョギングや散歩 など、そのときどきの目的によって、バネの感度を調節することができるものが 販売されています。自分の使っている歩数計の長所と短所を知り、正しく使いた いものです。
2 さまざまな動作による影響
・歩き方の癖がカウントの妨げになることもある
歩数計は一種の振動感知器です。私たちのからだの動きには、歩いたり走っ たりする以外にもさまざまな振動があります。歩行や走行以外の動作によって、 歩数計にカウントされる歩数は、どのような影響を受けるのかをみてみましょう 。
反復横跳び、前後走、垂直跳びの三つの動きによる実験でわかったことは、 歩数計は横への動きや上下の動きに弱く、前後の動きには、割合正確に作動する ということです。また、人はそれぞれ歩き方に癖があり、その癖が正確なカウン トの妨げになることもわかりました。
このような影響をなくすため、使う人の歩き方に応じて作動基準を変えるこ とができるような「感度調節機能」を備えたり、一歩カウントした後に、しばら くの間、次の信号を受け付けない時間帯(オフタイム)を設置してダブルカウン トを防ぐなど、各商品とも誤差を少なくする工夫がなされています。
歩数計の装着部位はどこがよいか
・腰に付けると誤差が少ない
歩数計は、アナログ式、デジタル式、いずれも腰に付けるものが大部分です 。
一般に、腰に取り付けた場合にもっとも誤差が少ないことが報告されている からです。
また、腰部の同じ位置に歩数計を取り付けた場合、ズボンの外側と裏側で異 なり、外では平均で約7%程度多く、裏では約2%程度少なく歩数が表示される という結果がでています。
消費エネルギーを知る
1 歩数とエネルギー消費量との関係
・階段昇降や坂道歩行などのエネルギー消費量は正確に出ない
歩数計は歩数をカウントするだけでなく、エネルギー消費量も計測できるも ののほうが人気が高いようです。
一般に歩行による消費エネルギーは、歩数・速度・歩幅・歩行距離などから 計算します。
では、歩数計が示すエネルギー消費量はどの程度信用できるのでしょうか。
歩数計によって算出されるエネルギー消費量は、カウントされた歩数をベー スにしているため、歩数が正確にカウントされているかどうかによって左右され ます。ですから、先にも述べたようにスピードが極端に速いとか遅い場合や、上 下動が激しい場合には、エネルギー消費量の計算にも限界が出てきます。また、 階段の昇り降りや坂道の歩行についてもまた、正確なエネルギー消費量を出すこ とがむずかしいといわれています。
これは、歩数計はあくまでも歩数をカウントするだけのものであり、その歩 数にかかわる運動量の大小については評価できないからです。坂道を登るときは 平坦な道を歩くよりエネルギー消費量が大きく、下るときは小さいものですが、 歩数計はこの差をうまく計算することができないのです。
2 歩幅による影響
歩いた距離は「歩幅×歩数」で求められます。しかし、複雑な動作が含まれ る日常生活の歩行では、この定義を単純に当てはめることはできません。ですか ら、歩幅を考えずに、歩数だけから正確なエネルギー消費量を求めることはでき ません。したがって、今後は歩幅に関する規定もまた必要になるでしょう。
また、歩幅が広くなれば、身体の上下動が大きくなるなどしてエネルギー消 費量が増えますが、現在の歩数計はこういう動きを読み取ることはできません。
このように、消費エネルギーを測定するという観点から見た場合、歩数計測 器としての欠点がそのままあてはまってしまいます。しかし、歩行のような単純 な動作で、一定範囲内の速度であれば、ある程度の正確性をもってエネルギー消 費量を知ることはできます。
3 上下動に強い加速度計
最近は、歩数計のほか、加速度計を使って消費エネルギーを測定する機器が 販売されはじめました。これは、加速度計が歩数計の欠点だった縄跳びなどの上 下動の測定に強いからです。
しかし他の面では、歩数計と同じ限界があります。坂道での歩行などではエ ネルギー消費量に見合った増加がみられず、歩行速度によって、誤差は平均23 %とかなり大きくなっています。
一般に加速度計もまた、坂道歩行、階段の昇り、自転車こぎなどでは、消費 エネルギーが過小に評価され、階段を降りる運動では過大に評価されるという欠 点を歩数計と同じに持っています。
とはいえ、加速度計はまだ、一般にはあまり普及していないのが現状です。
日常生活における利用
1 職場や家庭での利用について
一般に、運動量を把握するときは、心拍法や行動記録法が使われます。そこ で、心拍法と歩数計を使った運動量を比較し、歩数計によってどの程度、正確に 運動量が測定できるかを調べてみました。
すると、職場での事務的な作業におけるエネルギー消費量については、ほぼ 正確な数値が出ましたが、静的作業が多い組立作業では、歩数計による測定値は 実際の2割程度にしかなりませんでした。
また、家庭にいるときについても、歩行を含まない、動きが少ない場合は、 実際の2割程度しか測定されていませんでした。
また、階段の昇り降りは、昇りでは47%過小に、降りるときは42%過大 に評価されたという結果がでています。
いずれにせよ、歩数計は、歩行が中心の運動と1日のエネルギー消費量を大 ざっぱに把握できる計測機器という理解が必要です。多種多様な動きが含まれる 日常生活については、現在の歩数計ですべてを知ろうとするには無理があり、さ らに有効な機器の開発が待たれます。
運動管理機器としての歩数計
・成人病の管理にも使われはじめた歩数計
最近では、歩数計は健康な人はむろんのこと、病気をもっている人の運動量 やトレーニング量の測定、管理機器としても広く使われるようになってきました 。
例えば、女性の減量教室などでは、望ましい減量に必要な消費エネルギーの 値になるように一日の歩数を設定するなどして、歩数計を減量に役立てています 。減量は三日坊主に終わってしまっては何の効果もありません。歩数計を、個々 人のライフスタイルに合わせて一定の範囲内で継続しやすい値に設定すれば大変 有効に活用できるわけです。
同じように、肥満者や糖尿病患者などを対象とした歩行運動トレーニングの 運動量の把握と管理に歩数計を使うところが増えているといわれています。
よく歩く人は健康
「歩く」ことは特別な用具や場所を必要とせず、またからだへの無理な負担が なく、安全性にも優れていることから、中高年の健康づくりの運動として人気が あります。
ある調査で、歩数計を使って毎日の歩行数を1週間計ってもらい、その人の 心電図との関係を調べました。すると、1日に、1万2500歩以上歩くグルー プでは、異常があった人はゼロであったのに対して、歩行数が少ないグループほ ど異常者が増え、歩行数が最も少ないグループでは、異常者が42%にもなって います。このように、歩くことと健康には密接な関係があることが証明されてお り、成人病の予防や改善にも有効です。
日常生活で、よく歩いている人の特徴として、1.精神的ストレス少ない、 2.自分自身の人生(生き方)に満足している、3.少々のことで疲労を感じに くい、4.かぜなどに対する抵抗力がある、などの好ましい傾向があると報告さ れています。
おわりに
歩数計は、現在まだ改良途上のもので、いくつかの欠点があるのは事実です 。また、利用者の目的が「1日にどれくらい歩いたか、どれくらい運動したのか 知りたい」という単純なものなのに、多機能化によって操作が難しくなって困る という苦情もあります。
しかし、購入者それぞれが自分の使用目的にあった機種を求め、歩数計の限 界や欠点を知り、正しく有効に使えば、健康の促進や病気をもった人の健康管理 に大いに役立てることができます。歩数計をうまく使いこなし、健康な毎日を過 ごしたいものです。
http://ww.net-dream.jp
歩数計は、歩数を基準に歩行距離やエネルギー消費量を算出するもので、誰 でも簡単に一日の運動量を知ることができる健康機器です。最近では、小型で軽 く、価格も手頃なものが販売されるようになったため、人気を集めています。し かし、歩数計に表示される歩数は、実歩数を正確に表していないなどの問題があ ることも報告されています。
歩数計を上手に使うには、その特性を理解して、正しく使うことが大切です 。そこで以下、歩数計は健康管理機器としてどの程度正確で、どのように使うと 健康増進に役立てることができるのかを考えてみましょう。
歩数計の普及
・歩数計の所持率は男女比8:2
現在、歩数計は15社以上から販売され、機種は70種以上、年間総販売個 数は約200万個(うちデジタル式が90%)といわれています。
従来、歩数計は歩数の計測だけのものがほとんどでしたが、最近は歩数から 歩行距離や消費カロリーなどを割り出すことができる多機能なデジタル式が多く なりました。
また、腰に装着するタイプが普及していますが、最近はファッション性を考 慮した「ベルト組み込みタイプ」、「胸、内ポケットタイプ」、「ネクタイピン タイプ」など、小型で目立たないものも商品化されています。
歩数計の所持者は男女比8:2で圧倒的に男性が多く、50〜60歳の男性 で大部分が占められています。価格は1000円台の安価なものから、1万円を 超えるものまで多種多様ですが、2000円から4000円台が7割以上を占め ているようです。
歩数計の構造
・一歩ごとの上下振動をバネで捉える
歩数計にはアナログ式とデジタル式の二種類がありますが、基本的な構造は 同じです。歩行または走行中の一歩ごとの上下振動で、内蔵のバネが伸縮し、こ のバネに連結した振り子の上下動で歩数をカウントするようになっています。
カウントの仕方は、アナログ式は振り子と連結している歯車の歯を1ピッチ ずつ回転させ、指針を動かし、時計の針のように文字盤上を移動し歩数を読み取 ります。
一方デジタル式は、歯車の代わりにスイッチが付いていて、一歩ごとに発生 する電気的な信号を数字に変換し、液晶画面上に表示するのです。
このように、歩数計は一定レベル以上の振動(加速度)が加わることで作動 する仕組みになっていますから、「振動計」と考えることができます。ですから 、歩数計の精度は、バネが検出可能な最小振動(加速度)をどの程度に設定する かで大きく影響されることになります。
歩数計はどこまで正確か
歩数計の精度については法的な規制がなく、それぞれのメーカーが独自に精 度管理をしているのが現状です。
1 速度による歩数計への影響
・歩数計はスピードが極端に速いときや遅いときに弱い
実歩数と歩数計の歩数が比較的よく一致するのは、正常歩から急歩の間(8 0〜165m/分)で、これより遅い速度では少なくカウントされ、逆に速い速 度では多くカウントされます。
このように、一つの歩数計で散歩のようなゆったりした歩行から高速度のラ ンニングを一度に測定しようとすると無理がでてきて、正確性に欠けることがわ かります。
しかし、最近はこの欠点を克服するための工夫がなされ、ジョギングや散歩 など、そのときどきの目的によって、バネの感度を調節することができるものが 販売されています。自分の使っている歩数計の長所と短所を知り、正しく使いた いものです。
2 さまざまな動作による影響
・歩き方の癖がカウントの妨げになることもある
歩数計は一種の振動感知器です。私たちのからだの動きには、歩いたり走っ たりする以外にもさまざまな振動があります。歩行や走行以外の動作によって、 歩数計にカウントされる歩数は、どのような影響を受けるのかをみてみましょう 。
反復横跳び、前後走、垂直跳びの三つの動きによる実験でわかったことは、 歩数計は横への動きや上下の動きに弱く、前後の動きには、割合正確に作動する ということです。また、人はそれぞれ歩き方に癖があり、その癖が正確なカウン トの妨げになることもわかりました。
このような影響をなくすため、使う人の歩き方に応じて作動基準を変えるこ とができるような「感度調節機能」を備えたり、一歩カウントした後に、しばら くの間、次の信号を受け付けない時間帯(オフタイム)を設置してダブルカウン トを防ぐなど、各商品とも誤差を少なくする工夫がなされています。
歩数計の装着部位はどこがよいか
・腰に付けると誤差が少ない
歩数計は、アナログ式、デジタル式、いずれも腰に付けるものが大部分です 。
一般に、腰に取り付けた場合にもっとも誤差が少ないことが報告されている からです。
また、腰部の同じ位置に歩数計を取り付けた場合、ズボンの外側と裏側で異 なり、外では平均で約7%程度多く、裏では約2%程度少なく歩数が表示される という結果がでています。
消費エネルギーを知る
1 歩数とエネルギー消費量との関係
・階段昇降や坂道歩行などのエネルギー消費量は正確に出ない
歩数計は歩数をカウントするだけでなく、エネルギー消費量も計測できるも ののほうが人気が高いようです。
一般に歩行による消費エネルギーは、歩数・速度・歩幅・歩行距離などから 計算します。
では、歩数計が示すエネルギー消費量はどの程度信用できるのでしょうか。
歩数計によって算出されるエネルギー消費量は、カウントされた歩数をベー スにしているため、歩数が正確にカウントされているかどうかによって左右され ます。ですから、先にも述べたようにスピードが極端に速いとか遅い場合や、上 下動が激しい場合には、エネルギー消費量の計算にも限界が出てきます。また、 階段の昇り降りや坂道の歩行についてもまた、正確なエネルギー消費量を出すこ とがむずかしいといわれています。
これは、歩数計はあくまでも歩数をカウントするだけのものであり、その歩 数にかかわる運動量の大小については評価できないからです。坂道を登るときは 平坦な道を歩くよりエネルギー消費量が大きく、下るときは小さいものですが、 歩数計はこの差をうまく計算することができないのです。
2 歩幅による影響
歩いた距離は「歩幅×歩数」で求められます。しかし、複雑な動作が含まれ る日常生活の歩行では、この定義を単純に当てはめることはできません。ですか ら、歩幅を考えずに、歩数だけから正確なエネルギー消費量を求めることはでき ません。したがって、今後は歩幅に関する規定もまた必要になるでしょう。
また、歩幅が広くなれば、身体の上下動が大きくなるなどしてエネルギー消 費量が増えますが、現在の歩数計はこういう動きを読み取ることはできません。
このように、消費エネルギーを測定するという観点から見た場合、歩数計測 器としての欠点がそのままあてはまってしまいます。しかし、歩行のような単純 な動作で、一定範囲内の速度であれば、ある程度の正確性をもってエネルギー消 費量を知ることはできます。
3 上下動に強い加速度計
最近は、歩数計のほか、加速度計を使って消費エネルギーを測定する機器が 販売されはじめました。これは、加速度計が歩数計の欠点だった縄跳びなどの上 下動の測定に強いからです。
しかし他の面では、歩数計と同じ限界があります。坂道での歩行などではエ ネルギー消費量に見合った増加がみられず、歩行速度によって、誤差は平均23 %とかなり大きくなっています。
一般に加速度計もまた、坂道歩行、階段の昇り、自転車こぎなどでは、消費 エネルギーが過小に評価され、階段を降りる運動では過大に評価されるという欠 点を歩数計と同じに持っています。
とはいえ、加速度計はまだ、一般にはあまり普及していないのが現状です。
日常生活における利用
1 職場や家庭での利用について
一般に、運動量を把握するときは、心拍法や行動記録法が使われます。そこ で、心拍法と歩数計を使った運動量を比較し、歩数計によってどの程度、正確に 運動量が測定できるかを調べてみました。
すると、職場での事務的な作業におけるエネルギー消費量については、ほぼ 正確な数値が出ましたが、静的作業が多い組立作業では、歩数計による測定値は 実際の2割程度にしかなりませんでした。
また、家庭にいるときについても、歩行を含まない、動きが少ない場合は、 実際の2割程度しか測定されていませんでした。
また、階段の昇り降りは、昇りでは47%過小に、降りるときは42%過大 に評価されたという結果がでています。
いずれにせよ、歩数計は、歩行が中心の運動と1日のエネルギー消費量を大 ざっぱに把握できる計測機器という理解が必要です。多種多様な動きが含まれる 日常生活については、現在の歩数計ですべてを知ろうとするには無理があり、さ らに有効な機器の開発が待たれます。
運動管理機器としての歩数計
・成人病の管理にも使われはじめた歩数計
最近では、歩数計は健康な人はむろんのこと、病気をもっている人の運動量 やトレーニング量の測定、管理機器としても広く使われるようになってきました 。
例えば、女性の減量教室などでは、望ましい減量に必要な消費エネルギーの 値になるように一日の歩数を設定するなどして、歩数計を減量に役立てています 。減量は三日坊主に終わってしまっては何の効果もありません。歩数計を、個々 人のライフスタイルに合わせて一定の範囲内で継続しやすい値に設定すれば大変 有効に活用できるわけです。
同じように、肥満者や糖尿病患者などを対象とした歩行運動トレーニングの 運動量の把握と管理に歩数計を使うところが増えているといわれています。
よく歩く人は健康
「歩く」ことは特別な用具や場所を必要とせず、またからだへの無理な負担が なく、安全性にも優れていることから、中高年の健康づくりの運動として人気が あります。
ある調査で、歩数計を使って毎日の歩行数を1週間計ってもらい、その人の 心電図との関係を調べました。すると、1日に、1万2500歩以上歩くグルー プでは、異常があった人はゼロであったのに対して、歩行数が少ないグループほ ど異常者が増え、歩行数が最も少ないグループでは、異常者が42%にもなって います。このように、歩くことと健康には密接な関係があることが証明されてお り、成人病の予防や改善にも有効です。
日常生活で、よく歩いている人の特徴として、1.精神的ストレス少ない、 2.自分自身の人生(生き方)に満足している、3.少々のことで疲労を感じに くい、4.かぜなどに対する抵抗力がある、などの好ましい傾向があると報告さ れています。
おわりに
歩数計は、現在まだ改良途上のもので、いくつかの欠点があるのは事実です 。また、利用者の目的が「1日にどれくらい歩いたか、どれくらい運動したのか 知りたい」という単純なものなのに、多機能化によって操作が難しくなって困る という苦情もあります。
しかし、購入者それぞれが自分の使用目的にあった機種を求め、歩数計の限 界や欠点を知り、正しく有効に使えば、健康の促進や病気をもった人の健康管理 に大いに役立てることができます。歩数計をうまく使いこなし、健康な毎日を過 ごしたいものです。
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