歯周疾患の有病状況

ここでは、 歯周疾患の有病状況 に関する情報を紹介しています。
日本人の歯周疾患の有病状況を、国際的に最も広く用いられている指標(地域歯周疾患歯数=CPI)でみますと、働き盛りの年齢層の半分近くに歯周ポケットが認められます。また歯周病に関連する自覚症状を訴える人の割合も、かなり高い状況にあります。日本人の歯周疾患が増えているか否かはわかりませんが、他の国々と比較しますと、やや良好な状態を示しています。
 歯周疾患を測る指標には様々なものがありますが、ここでは、世界で最も広範囲に用いられている地域歯周疾患指数(CPI=Community Periodontal Index、以下CPI)によって評価されたデータと、歯周疾患に関連する自覚症状の保有状況について解説します。

日本人の歯周疾患の実態(「8割が歯周病」とは?)

<出典>厚労省・歯科疾患実態調査(2005年)

 CPIで評価した日本人の歯周疾患の有病状態は図1に示すとおりです。
 CPIを用いた場合、歯周疾患の有病率は、「歯周ポケットを有する人の割合」、浅いポケット+深いポケット)で示されます。この割合は年齢が上がるにつれて高くなる傾向にあります。「健康日本21」における歯周疾患の標的年齢(35〜44/45〜54歳)の歯周疾患の有病率は、それぞれ27%、43%となります。

 なお、しばしば「国民の8割が歯周病」といった謳(うた)い文句を耳にすることがありますが、これは「健全」以外の割合を指し、診査した部位(歯)のすべてが「健全」と判定された場合です。たとえば、少しでも歯石がついている場合は健全と評価されません。したがって「8割が歯周病」というのは、ウソではないものの、大げさな捉え方といえます。

歯周病は増えているのか?
 しばしば、わが国では歯周病が増加している、と言われますが、この根拠はありません。というのは、わが国の全国調査(歯科疾患実態調査)では、調査年度毎に診査基準が違っており、歯周病の増減傾向を正確に確認することができないためです。

世界に比べると?

 WHOではCPIに関する情報を各国から収集し、各調査における個人最大コードの割合の平均値が地区別に集約されています。歯周ポケットを有する割合は4〜6割程度であり、日本の状況は、世界の一般的な状況に比べると、比較的良好といえます。

歯周病の自覚症状は?

 歯周病は、よく「無自覚のまま進行する」と言われますが、歯周病に関連する自覚症状を感じている人は、決して少なくありません。図3は平成16年に行われた国民健康・栄養調査の結果で、歯周病に関連した自覚症状を有する人の割合を年齢階級別に示したものです。
 比較的若い年齢層では、歯磨き時などの出血の割合が高くなっていますが、年齢が高くなると、「歯ぐきが下がって歯の根が出ている」「歯がグラグラする」など、進行した歯周病の自覚症状を示す割合が高くなっています。なお、70歳以上の高齢者で割合が低いのは、歯のない人が増えるためです。


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