ウォーキングには特別に難しいルールはない。体調が良い時に、少し汗ばむくらいの負荷で、あまり疲れない程度に、好きな場所を、好きなように歩けばいいのである。しかしルールがないといっても、やはり健康を目的とした運動である以上、それなりにコツがある。長続きするためのコツ、健康促進に向けてより効果的に歩くコツ、ウォーキングの疲れを翌日に残さないコツ……。今回は、その歩く時のちょっとしたコツをいくつか紹介する。
◆ウォームアップをしよう
サッカーや水泳など激しい運動をする時はだれでも準備体操をする。これらのスポーツでは、事前にからだを十分温めておかないと、運動中にどんな事故が起きるか分からないからだ。それに、ウォームアップには事前にからだを温めるという目的のほかに、その日の自分のからだのコンディションが良いのか悪いのかを判断できるという利点もある。
ウォーキングだって、やはりウォームアップをした方がいい。ウォームアップの方法としては、軽い柔軟体操やストレッチ体操がいいだろう。ウオーカーの中には「ウォームアップは面倒だから、最初はウォームアップ代わりにゆっくり歩いて、しだいに速歩きに移行していく」という人もいる。短時間の、負荷の軽いウォーキングならそれはそれで悪くはないが、これから長時間、負荷の大きいウォーキングに出掛けようという時は、からだの各部分をきちんとウォームアップしておくべきだろう。
ウォームアップをする時の注意点がいくつかある。まず、からだの動きの反動で無理にからだを曲げたり、反らせたりしないこと。すっかり堅くなったからだを勢いで無理やり曲げている人がいるが、これではからだに逆効果だ。ゆっくりとからだを曲げたり、反らしたりして、無理のない形で運動をする。また、曲げたり、反らしたりした時は、その状態でしばし動きを止めることも大切だ。時々、必死な形相で息を止めてストレッチをしている人がいるが、呼吸は運動に合わせてリズミカルにゆっくり行うこと。
ストレッチをする部分は、首、肩、胸、脇、ひざ、ふくらはぎ、などで、各部分をまんべんなく、ゆっくりと行う。近くに木やイスなどがあれば、それを利用してストレッチをするのも効果的だ。ストレッチの最中にからだのバランスを崩して転び、けがをするようなことを防いでくれる。
◆クールダウンも忘れずに
マラソンの選手がゴールをした後、観客に手を振りながらトラックをゆっくり歩いている姿を見たことがあるだろう。長距離を泳いだ水泳選手が、競技が終わった後、軽く流すように泳ぐ姿もよく見る。ウォーキングも終わりに近づいたら、徐々に歩く速度を落として運動負荷を減らし、脈拍や呼吸を平静時の状態に近づけたい。これがクールダウンである。長時間のウォーキングで、ふとももやふくらはぎの筋肉がかなり疲れているので、これらの筋肉に対しては、軽いストレッチをしてあげれば望ましい。
◆速すぎず遅すぎず
「ウォーキングは、ただたくさん歩けばいいのだ」と思っている人が意外と多い。しかし、だらだらと歩いていてはあまり効果がないし、また息切れするほどのペースで必死に歩く必要もない。少し汗ばむような、それでも他人と話をしながら歩けるくらいのペースが望ましい。歩く姿勢は、背筋を真っすぐに伸ばして、大股で腕を振ってやや早めに歩く。速さには個人差がある。毎日毎日歩いていると、だんだん自分のペースというものが分かってくる。毎日歩いているうちに、自分のからだの調子が少しずつ良くなってきたら、それが自分のペースということだ。
私がいつも一人でハイキングに行くのは、グループで行くと歩くペースが遅くてつまらないからで、また歩き慣れている人ばかりのグループだと、今度はペースが速過ぎてついていけないからだ。山を下りた時に「ああ今日はよく歩いたなあ」と、快い疲労感と満足感がなくては、山行の喜びも半減だ。しかし、自分の好きなペースで歩く仲間と山行、というのも現実にはけっこう難しい。
◆記録をつけよう
毎日のウォーキング記録をつけると、その成果が目で実感できて、よい励みとなる。記録内容は、日時、歩行時間、歩数、平時の血圧、体重、血中コレステロール、その日の体調など。ウエストの数値や皮下脂肪の厚さなども記録しておくと、おもしろいだろう。コレステロール値が減り、体重が減り、ウエストが細くなってくると、毎日のウォーキングにも一層熱が入ろうというものだ。
しかし、これらの数字はそう簡単に変化するものではないし、また、単に数字が減ればいいというほど単純なものでもない。それより、「以前は駅の階段を上るのに途中で息をつかなくてはならなかったのが、今では一気に上れる」とか「最近、夜ぐっすり眠れる」などといった変化の方が、実際には分かりやすいし励みになる。あまり数字ばかりに気を取られてしまうのも考えものである。
自分の平均歩幅を測定すれば、それに歩数を掛けて歩行距離が計算できる。世界一周に要する歩数を計算して、「○○日間で世界を一周しよう」などという目標を掲げて毎日歩いている人もいる。その人のウォーキング記録には「ただいま、イスタンブールを通過中」などというメモがあったりする。しかし日本人は生真面目な人が多いから、中には「台風の日も、風邪の日も、頑張って歩く」などという頑張り屋さんも出てくる。特に風邪などで一週間以上も全く歩かない日が続くと、「これまでの苦労が無になってしまう」という不安でイライラしてくる。そんな時は、ウォーキングの基本は「無理はしない」であることを、いつも念頭に置いてほしい。
◆好奇心で歩け
ただ歩くと言っても、何かの目的を持って歩くと楽しい。自然が大好きな人は山歩きがいいだろう。野花が好きな人は自然公園のウォーキングがいいだろう。歴史の好きな人は名所旧跡巡りがいいだろう。買い物が好きな人は、デパート巡りでも結構だ。ただその時はなるたけエレベーターやエスカレーターを利用せず、階段を使うことだ。
ビジネスマンにお勧めなのは、私がいつも実践している「出張ウォーキング」だ。出張で訪れた知らない町はウォーキングにぴったり。夕食後や朝食前などに、自由になる時間を作ってすぐホテルを飛び出す。だいたい1、2時間ほど知らない町を歩き回る。
先日、長野市に出張した時、帰途に須坂市に立ち寄り、3時間ほどウォーキングを楽しんだ。白壁の蔵が並ぶ須坂市はウォーキングにぴったりの町で、そのための地図も観光案内所にある。私はビジネスマン用のウォーキングシューズをいつも愛用しているので、いつでもどこでもウォーキングができる。一度ウォーキングをした町は、いつまでも忘れられないものである。
それから「グルメウォーキング」なんていうのもいい。駅から遠い、人通りが少ない場所に意外と安くておいしい店がある。私の大好きなタイ料理屋とかイタリア料理屋、ラーメン屋などは、ほとんどみな駅から遠い、知る人ぞ知る店ばかりだ。駅から遠くてテナント料が安いためか料金は安く、料理人の出入りが少ないためか味も変わらずにおいしい。こういう店を知っていると友人から「いい店を知っているね」などと感心され、ますます不便な所にある店を探してあちこちを歩き回るようになる。
ウォーキングが長続きする最大の秘けつは「好奇心」である。自然への好奇心、動植物への好奇心、知らない町への好奇心、歴史への好奇心、おいしいものへの好奇心…。好奇心がいつの間にか足をどんどんつき動かしてくれる。果たしてあなたの足をつき動かす好奇心とは、いったいどういう好奇心なのだろう。
http://www.net-dream.jp/
◆ウォームアップをしよう
サッカーや水泳など激しい運動をする時はだれでも準備体操をする。これらのスポーツでは、事前にからだを十分温めておかないと、運動中にどんな事故が起きるか分からないからだ。それに、ウォームアップには事前にからだを温めるという目的のほかに、その日の自分のからだのコンディションが良いのか悪いのかを判断できるという利点もある。
ウォーキングだって、やはりウォームアップをした方がいい。ウォームアップの方法としては、軽い柔軟体操やストレッチ体操がいいだろう。ウオーカーの中には「ウォームアップは面倒だから、最初はウォームアップ代わりにゆっくり歩いて、しだいに速歩きに移行していく」という人もいる。短時間の、負荷の軽いウォーキングならそれはそれで悪くはないが、これから長時間、負荷の大きいウォーキングに出掛けようという時は、からだの各部分をきちんとウォームアップしておくべきだろう。
ウォームアップをする時の注意点がいくつかある。まず、からだの動きの反動で無理にからだを曲げたり、反らせたりしないこと。すっかり堅くなったからだを勢いで無理やり曲げている人がいるが、これではからだに逆効果だ。ゆっくりとからだを曲げたり、反らしたりして、無理のない形で運動をする。また、曲げたり、反らしたりした時は、その状態でしばし動きを止めることも大切だ。時々、必死な形相で息を止めてストレッチをしている人がいるが、呼吸は運動に合わせてリズミカルにゆっくり行うこと。
ストレッチをする部分は、首、肩、胸、脇、ひざ、ふくらはぎ、などで、各部分をまんべんなく、ゆっくりと行う。近くに木やイスなどがあれば、それを利用してストレッチをするのも効果的だ。ストレッチの最中にからだのバランスを崩して転び、けがをするようなことを防いでくれる。
◆クールダウンも忘れずに
マラソンの選手がゴールをした後、観客に手を振りながらトラックをゆっくり歩いている姿を見たことがあるだろう。長距離を泳いだ水泳選手が、競技が終わった後、軽く流すように泳ぐ姿もよく見る。ウォーキングも終わりに近づいたら、徐々に歩く速度を落として運動負荷を減らし、脈拍や呼吸を平静時の状態に近づけたい。これがクールダウンである。長時間のウォーキングで、ふとももやふくらはぎの筋肉がかなり疲れているので、これらの筋肉に対しては、軽いストレッチをしてあげれば望ましい。
◆速すぎず遅すぎず
「ウォーキングは、ただたくさん歩けばいいのだ」と思っている人が意外と多い。しかし、だらだらと歩いていてはあまり効果がないし、また息切れするほどのペースで必死に歩く必要もない。少し汗ばむような、それでも他人と話をしながら歩けるくらいのペースが望ましい。歩く姿勢は、背筋を真っすぐに伸ばして、大股で腕を振ってやや早めに歩く。速さには個人差がある。毎日毎日歩いていると、だんだん自分のペースというものが分かってくる。毎日歩いているうちに、自分のからだの調子が少しずつ良くなってきたら、それが自分のペースということだ。
私がいつも一人でハイキングに行くのは、グループで行くと歩くペースが遅くてつまらないからで、また歩き慣れている人ばかりのグループだと、今度はペースが速過ぎてついていけないからだ。山を下りた時に「ああ今日はよく歩いたなあ」と、快い疲労感と満足感がなくては、山行の喜びも半減だ。しかし、自分の好きなペースで歩く仲間と山行、というのも現実にはけっこう難しい。
◆記録をつけよう
毎日のウォーキング記録をつけると、その成果が目で実感できて、よい励みとなる。記録内容は、日時、歩行時間、歩数、平時の血圧、体重、血中コレステロール、その日の体調など。ウエストの数値や皮下脂肪の厚さなども記録しておくと、おもしろいだろう。コレステロール値が減り、体重が減り、ウエストが細くなってくると、毎日のウォーキングにも一層熱が入ろうというものだ。
しかし、これらの数字はそう簡単に変化するものではないし、また、単に数字が減ればいいというほど単純なものでもない。それより、「以前は駅の階段を上るのに途中で息をつかなくてはならなかったのが、今では一気に上れる」とか「最近、夜ぐっすり眠れる」などといった変化の方が、実際には分かりやすいし励みになる。あまり数字ばかりに気を取られてしまうのも考えものである。
自分の平均歩幅を測定すれば、それに歩数を掛けて歩行距離が計算できる。世界一周に要する歩数を計算して、「○○日間で世界を一周しよう」などという目標を掲げて毎日歩いている人もいる。その人のウォーキング記録には「ただいま、イスタンブールを通過中」などというメモがあったりする。しかし日本人は生真面目な人が多いから、中には「台風の日も、風邪の日も、頑張って歩く」などという頑張り屋さんも出てくる。特に風邪などで一週間以上も全く歩かない日が続くと、「これまでの苦労が無になってしまう」という不安でイライラしてくる。そんな時は、ウォーキングの基本は「無理はしない」であることを、いつも念頭に置いてほしい。
◆好奇心で歩け
ただ歩くと言っても、何かの目的を持って歩くと楽しい。自然が大好きな人は山歩きがいいだろう。野花が好きな人は自然公園のウォーキングがいいだろう。歴史の好きな人は名所旧跡巡りがいいだろう。買い物が好きな人は、デパート巡りでも結構だ。ただその時はなるたけエレベーターやエスカレーターを利用せず、階段を使うことだ。
ビジネスマンにお勧めなのは、私がいつも実践している「出張ウォーキング」だ。出張で訪れた知らない町はウォーキングにぴったり。夕食後や朝食前などに、自由になる時間を作ってすぐホテルを飛び出す。だいたい1、2時間ほど知らない町を歩き回る。
先日、長野市に出張した時、帰途に須坂市に立ち寄り、3時間ほどウォーキングを楽しんだ。白壁の蔵が並ぶ須坂市はウォーキングにぴったりの町で、そのための地図も観光案内所にある。私はビジネスマン用のウォーキングシューズをいつも愛用しているので、いつでもどこでもウォーキングができる。一度ウォーキングをした町は、いつまでも忘れられないものである。
それから「グルメウォーキング」なんていうのもいい。駅から遠い、人通りが少ない場所に意外と安くておいしい店がある。私の大好きなタイ料理屋とかイタリア料理屋、ラーメン屋などは、ほとんどみな駅から遠い、知る人ぞ知る店ばかりだ。駅から遠くてテナント料が安いためか料金は安く、料理人の出入りが少ないためか味も変わらずにおいしい。こういう店を知っていると友人から「いい店を知っているね」などと感心され、ますます不便な所にある店を探してあちこちを歩き回るようになる。
ウォーキングが長続きする最大の秘けつは「好奇心」である。自然への好奇心、動植物への好奇心、知らない町への好奇心、歴史への好奇心、おいしいものへの好奇心…。好奇心がいつの間にか足をどんどんつき動かしてくれる。果たしてあなたの足をつき動かす好奇心とは、いったいどういう好奇心なのだろう。
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