靴の選び方

ここでは、 靴の選び方 に関する情報を紹介しています。
ウォーキングはほとんど道具のいらないスポーツである。好きな服を着て、好きな帽子をかぶり、好きなリュックサックで出掛ければいい。でも、靴だけはしっかりしたものを選んだ方がいい。欧米人に比べて靴の歴史が浅い日本人は、ややもすると靴選びがおろそかとなりがちだ。足が痛くなったり、まめができたりしないよう、ウォーキングに適した靴の選び方を紹介する。  


◆足の動き方

 靴について説明する前にまず、自分が歩く時に足がどう動いているのかをよく知っておこう。

 元気に歩く時は、歩幅を広くしてひざを真っすぐ伸ばして歩く。そうすると、足はまず、踵から着地する。踵が地面に着地すると、からだがそれにともなって前方に移動し、からだの重心が踵から足裏の外側を通ってつま先へと移り、最後に足の指の付け根部分で地面を蹴ってその足は空中に上がり、今度は他方の足の踵が着地する、ということを繰り返す。

 この踵からつま先までの重心移動は、足の裏で地面を「こねる」ような動きとなり、一般にこの動きは「ローリング」と呼ばれる。つまり、足の運動は、着地、ローリング、キック、空中移動の4つのパターンを繰り返す。このパターンをしっかり頭に入れておくと、どのような靴が歩きやすい靴かということがよく理解できる。   

◆靴選びの一般的注意

 靴にも、ウォーキングシューズからジョギングシューズ、テニスシューズ、ゴルフシューズ、ビジネスシューズなど、数多くあり、それぞれ選ぶポイントが違う。そこでまず、どの靴を選ぶ時にも当てはまる一般的な注意事項を説明する。

 まず、靴を買いに行く時間だが、一般に午後がいいといわれている。人の足は、朝起きた時と、仕事を終えた夕方では、血流などの関係で夕方の方が大きくなっていることが多い。このため、より大きくなった足に合わせて靴を選んでおけば、後で「靴がきつい」などという後悔をしなくて済む。

 面倒だからといって、片方の足だけ履いて購入を決めてしまう人がいるが、左右両方とも履くべきだ。人間の足は左右完全に同じ大きさ、同じ形ではない。

 足長だけで選ぶのも問題だ。幅が広い足があれば、甲が高い足もある。自分の足の形に合った靴を選びたい。日本人の足は西洋人に比べて一般に甲高、幅広が多く、輸入物の靴を購入する時には特に注意したい。これはよく知られていることだが、履いた時に踵部分がぴったりとして、つま先部分に1センチくらいの余裕がある方が歩きやすい。

 足には、踵からつま先にかけての「土踏まず」に当たるアーチと、親指の付け根から小指の付け根に至る指の付け根部分のアーチがある。これがバネとなってスムーズなローリングを可能とする。土踏まずのアーチがなくなった足では疲れやすい。だから、履いた時にこのアーチにぴったりフィットする靴を選ぶことも大切。   

◆いいウォーキング靴とは

 では、ウォーキングに適した靴とは何か。簡単に言えば、長時間歩いてもからだに負担を与えない、疲れない靴である。  靴にはさまざまなタイプがあるが、足にぴったりフィットする、という観点からは靴ひもタイプがベストだ。朝はややきつめに締めて、昼から少し緩めるなどという芸当も、靴ひもタイプなら可能だ。

 歩く時の地面やコンクリートからの衝撃から足を守るためのクッション性は大切。特に着地時の踵の衝撃が大きいので、踵のクッションが十分に効いている靴を選ぼう。ジョギングではウォーキングに比べて足にかかる衝撃が大きいので、ジョギングシューズではよりクッション性が求められる。しかしクッションがありすぎては、ふわふわした感じとなり逆に歩きづらいので、適度な衝撃吸収性を持つ靴を選ぶ。

 踵を包む部分は補強材などでがっちりと作られ、踵が靴の中でぐらぐらしないことも大切。たまに、ここがフニャフニャして踵が安定しない靴があるが、これではいい靴とは言えない。

 それから、これはちょっと靴屋さんにいやがられるかもしれないが、靴を手にとって、靴底が足指の付け根付近でよく曲がるかどうかもチェックしてみよう。専門家はこれを屈曲性というが、これがないと、歩行時にキックしにくくて疲れる。靴底は足指の付け根でよく曲がる一方で、付け根部分から踵まではがっちりと固いことが大切。このため、各靴メーカーは、この部分には鉄板や固いプラスチックなどを入れて曲がらないようにしている。

 ウォーキングシューズを平らな所に置いて横から見ると、つま先が1センチ程度浮いている。これはトウスプリングといい、キックがしやすくなるためだ。逆にこれがないとつまずきやすい。ビジネスシューズなど、フォーマルな靴にはこのトウスプリングがないものがけっこうある。

 登山靴のようにくるぶしまで包むようなタイプをハイカットといい、くるぶしが外に出るのをローカットという。一般に、登山のように上下が激しいウォーキングならハイカットで、タウンウォーキングなら足首が自由に動くローカットといわれる。その中間程度のものもあり、自分のウォーキングスタイルに応じて選ぶといい。

 また靴の材質だが、通気性、耐久性、耐水性などを考えると、やはり革靴が一番ということになる。しかし、簡単なタウンウォーキング程度なら、別に革でなくてもいいだろう。

 そして重量。重い靴は歩いていると疲れてしまうので論外だが、軽い方がいいか、あるていどの重さがある方がいいか、については、議論が分かれる。ジョギングシューズは軽ければ軽い方がいいとされるが、ウォーキングシューズについては「ある程度の重さがある方が、足を振り上げた時に振り子の役目をして歩きやすい」という人と、「やっぱり、軽ければ軽いほど、疲労が少ない」と主張する人がいる。ここまでくると個人の好み。

 最後に、その靴を履いて靴屋さんの店内を歩いてみよう。とは言っても、実際にここまで徹底して靴を選んでいる人を私自身見たこともないし、私自身が行ったこともない。しかし、そこまで徹底して選べば、靴屋さんも喜んでくれるかもしれない。   

◆靴の減りで歩行チェック

 ついでに、靴箱から履きなれた靴を取り出して、靴底をよく調べてみよう。靴底の減り方で、自分が日常どれだけ正しい歩き方をしているかがよくわかる。

 前に説明したとおり、歩行は、着地、ローリング、キック、空中移動の4つのパターンを繰り返す。これが正しく行われているとすれば当然、靴底の踵の一番外の部分が着地運動で摩耗しているはずだ。30度位の角度で擦り減っているのなら、通常歩く時に踵が地面に対してだいたい30度の角度で着地していることになる。さらに地面をキックするつま先部も摩耗しているはずだ。また、キックする直前に体重がかかる指の付け根部分も多少擦り減っている。

 つまり歩き慣れた靴は、踵とつま先がある程度擦り減っているということだ。このため、最初から履き慣れた感覚を出すために踵部分を接地角度に合わせて削った靴を作っているメーカーもある。

 ついでに、靴の表側を見ると、指の付け根部分にしわが寄っていることに気付く。キックする度にここが、大きく曲げられているからだ。靴革の表面にしわの一つもなく、靴底が擦り減ってもいないというのは、エクササイズウォーキングという観点からは、落第ということだ。

 これが、靴底の外周がやけに減っていたり、内周が減っていたりすると、歩き方に問題あり、ということになる。また、靴底の減り方が、左右対称形でない時は、歩き方の左右のバランスが悪いと考えた方がいい。このような人は、もう一度自分のウォーキングフォームをじっくりとチェックしてほしい。   

◆靴下も忘れずに

 靴には注意する人も靴下には意外と無頓着だ。しかし、靴の中敷きと相性が悪い靴下をはくと、靴の中で足が滑ってしまい、やたらに疲れることがある。汗をよく吸う材質の靴下を選ぶことも足を守るうえで大切だ。また、長期間のウォーキングでは予備の靴下を持参し、途中ではき変えるといい。
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