中年から始める運動

ここでは、 中年から始める運動 に関する情報を紹介しています。
ウォーキングとジョギングのすすめ

 直立のまま歩いたり走ったりできるのは、人間だけである。この直立歩行のために2本の下肢は抗重力的に強く長くなり、筋肉が発達してからだ全体の筋肉量の約70%が腰から下方へ集中したわけである。特におしり、太もも、ふくらはぎなどの歩行や走行に必要な筋肉が著しく発達した。
 縄文時代人は、足の骨の横断面が「ひし型で太い」ことから、山野を駆けめぐっていたことが推定されている。ところが現代人の骨は「三角で細く」退化しており、文明の発達が歩行や走行を奪ってきたことが明らかにされている。
 歩行や走行が健康によいことは、すでに紀元前4〜5世紀のギリシャで医学の祖とされるヒポクラテスによって指摘されている。すなわち歩行や走行によって、重力により下肢部の静脈血管に貯留した血液を心臓へ上向移動させるいわゆる「静脈還流」が活発化し、心臓機能を円滑にして動脈硬化の予防に貢献し、心血管系の若さを保持することができるというわけだ。「人は血管とともに老い、足から衰える」といわれることから、老化予防のためには、まず足腰を強化するための基本的運動として、歩行や走行を日常生活の中に習慣化することが何よりも大切なことである。さらにこれらの運動は、筋肉の緊張筋線維を刺激して大脳の働きを活発化させる効用がある。よいアイデアは、座っているときよりも歩いているときや走行中にひらめくことは、よく経験されることだ。

ウォーキング

長年運動不足で体力レベルの低い人や肥満型の人は、ウォーキングから始めるのが適している。ウォーキングでは、足首、ひざ、および腰への衝撃度は体重の約1.2倍で、走行時の3〜4倍に比べ3分の1ですむ。
 まず自分の身長の約2分の1を目安に歩幅をできる限り広く、しっかりひざを伸ばし、かかとから踏み出し、左右の足の間隔をあまり開かず、つま先を前に向けて進む。背筋は真っ直ぐ伸ばしてリラックスし、目は数メートル前方を見ながら手を前後に振ってリズミカルに歩く。運動としての歩行は、分速90〜120mの速歩および急歩が望ましい。この時の心拍数は90〜100拍/分となり、毎分4〜8kcalのカロリー消費に相当し、60〜40分間継続(15〜10分を各4回でもよい)して300kcalの運動所要量に達することになる。

ジョギング

 血圧が高めの人などは必ず健康診断を受け、体調を確認してから行う。五分間の柔軟体操を行った後に分速120〜140m程度のジョギングを5分間行い、その後5分間ゆっくり歩くというセットを数回繰り返して、ジョギングに慣れるようにする。この種のジョギングを週2〜3回ずつ数週間行った後に、マイペースで1回2〜3km走ってみる。疲れたらウォーキングを行い、元気を取り戻したら再びジョギングをはじめるという“走−歩−走”を繰り返すのである。
 ジョギング中の心拍数は最高値の約80%の毎分130〜140拍程度で、分速140〜180m(6〜7分/km)ぐらいが適当である。この程度のジョギングでは、筋肉への酸素供給が円滑なために疲労物質の乳酸の蓄積が少なく、比較的長時間持続することができる。このジョギングでは毎分約10kcalを消費するので、約30分間継続して運動所要量の300kcalが達成される。しかも30分以上ではエネルギー源は糖質より脂質の比率が高まってくる。
 また脳内にはβ(ベータ)・エンドルフィンというホルモンが多く分泌されはじめ、“ランナーズ・ハイ”といわれる快適感を経験するようになる。走行中の脳波分析によると、左右の脳ともθ(シーター)波(浅い睡眠中に現れる高振幅、低頻度の脳波)が多く現れる。さらに脳内にはノルアドレナリンが特に多く分泌されるようになる。このことは抑うつ症などでこの種のホルモンが減少していることから、ジョギングのストレス解放と精神的セラピーの効用を意味している。
 走行中は軽く背筋を伸ばし、腰を高く保ちながら、前方へ腰を出すようにする。そのことによって脚も自然に前方へ出て、リラックスしたフォームでひざでリズムをとりながら走ることができる。呼吸は“吸−吸、呼−呼”を繰り返し、脚のリズムに合わせるようにする。
 生活の中にL.S.D.(Long Slow Distance= 長い距離をゆっくりした速度で)のウォーキングやジョギングを習慣化し、運動後の温かい汗をぬぐう爽快さを味わえるような“うるおいのある人生”にしたいものである。
http://www.net-deram.jp



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