▼ ストレスについて
Q: パーソナリティによってストレスの感じ方が違うということですが、そのパーソナリティと遺伝との関係は?
A: だいたいパーソナリティの50%が遺伝から、25%がその人が体験している環境、5%から10%が家族として体験する環境です。だから、一般に影響が強いと言われている「母親の影響」は10%もないということです。遺伝の仕方にも、父母からの遺伝が積み重なるタイプと、組合わさるタイプとがあります。だから兄弟でもパーソナリティにばらつきがあるのです。
最近、不安を感じやすいという性格には、生理活性物質のセロトニンの取り込みのプロセスに関する遺伝子が関係しているといわれています。この遺伝子の中にDNAの重複があり、重複が多くて遺伝子が長い人と少なくて短い人がいます。米国の研究グループはこの長い人と短い人とを比較して、短い人は不安を感じやすいと主張しています。しかし日本人で調べると、ほとんどが短いので長短の比較のしようがない。でも、もしこの説が事実とすれば、一般的に「日本人はシャイ」といわれていることの理由が、何となく説明できるような気がします。
Q: 男と女でもストレスに対する抵抗性に違いがあるのでは?
A: 確かに女性にはうつ病が多い。一生のうちでうつ病になる確率は、女性で5人から10人に一人なのに対して、男性では10人から20人に一人です。女性はどうしても社会的に孤立するケースが多く、また精神的にそうなりやすい社会環境にあるということが理由かもしれません。
また欧米の研究では、ストレスで一番強いのが配偶者の死といわれています。とくに高齢での配偶者の死。配偶者が亡くなると、残された人が半年以内に心筋梗塞などで死亡する率が高くなるといいます。これをブロークンハートシンドロームといいます。これを男女で比較すると、男性が残された場合はこれで死ぬ確率が高いが、女性の場合は身体愁訴が多くなるだけで、死ぬ確率は低いという結果があります。
Q:先生は産業医として企業で相談業務をされていますが、どういうケースが多いですか?
A:やはり、うつや不安の人が多いですね。内向的な人が営業職に行って落ち込むとか、外向的な人が内勤で数字ばかり扱っていてくさるなど。でも仕事の問題より対人関係の問題の方が多い。患者さんには20代、30代が多いですね。それから、出世競争の結果がでてくる40代や定年前の50代です。職種でいえば、管理職より部下の方がストレスが強いです。それに家族問題もストレスになっている。
カウンセリングの方法としては、本人に「それは考え方の問題」とアドバイスする場合と、会社に「仕事の内容を替えてあげてはどうか」と提言する場合の両方があります。
うつ病の人には薬物療法が基本です。うつ病になったら、脳内の神経の状態が変化しているから、もはやストレスだけを変えても病気が治るわけではありません。うつ病の人は神経伝達物質が少なくなっているのだから、これを出やすくしたり、取り込みを遅くしたりしなくてはいけません。そういう意味で薬物療法は有効です。
Q:ストレスを上手に解消する方法は?
A:ちょっとしたストレスなら、からだを休めたり、趣味など楽しいことをしたり、運動をしたりするだけでかなり対処できる。規則正しく生活することも大切。ぐっすり眠ることもいい方法ですが、ストレスがたまると寝れなくなる。だからよく寝るためには、カフェインを取らない、寝る前にからだを動かす、おなかが減っていたら少し食べたり温かい牛乳を飲む、そして寝付くのが遅くなっても起きる時間は一定にする、などです。それでもだめだったら睡眠薬を使います。
それから酒を飲み過ぎないこと。眠れないから酒を飲むという人がいるが、酒は睡眠を浅くする。それから酒はうつを引き起こす作用があるし、依存性があって酒量が増えてからだを壊す。タバコもよくないですね。運動はその人の性格に合ったものを選ぶ。その人が興味ない運動を無理にするのは逆にマイナスだと思います。
Q:くよくよ悩まないよう気分転換するコツを教えてください
A:それには三つのCが大切だと思っています。
まず初めのCはコントロール。人は「何をやってもだめだ」と思ったら何もしなくなる。だから、行動した時にその成果を認識できるように、しっかりとした目的意識を持ち、そのためにどうしたらいいかを考えることです。
次のCはコミュニーケーション。人間関係が良好な人はストレスがあっても落ち込まない。どれだけぐちをこぼしたり、相談したりできる人間関係を持てるかということです。
三番目がコグニション(認知)。これはものの見方を柔軟にしようということです。ストレスが入ると、ものの見方が狭くなるからです。ちょっとしたことで「もうだめだ」と思ってしまう。そういう時にいろいろな考えを持てるようにし、あまり悲観的にならないようにすることが大切です。
http://www.net-dream.jp
A: だいたいパーソナリティの50%が遺伝から、25%がその人が体験している環境、5%から10%が家族として体験する環境です。だから、一般に影響が強いと言われている「母親の影響」は10%もないということです。遺伝の仕方にも、父母からの遺伝が積み重なるタイプと、組合わさるタイプとがあります。だから兄弟でもパーソナリティにばらつきがあるのです。
最近、不安を感じやすいという性格には、生理活性物質のセロトニンの取り込みのプロセスに関する遺伝子が関係しているといわれています。この遺伝子の中にDNAの重複があり、重複が多くて遺伝子が長い人と少なくて短い人がいます。米国の研究グループはこの長い人と短い人とを比較して、短い人は不安を感じやすいと主張しています。しかし日本人で調べると、ほとんどが短いので長短の比較のしようがない。でも、もしこの説が事実とすれば、一般的に「日本人はシャイ」といわれていることの理由が、何となく説明できるような気がします。
Q: 男と女でもストレスに対する抵抗性に違いがあるのでは?
A: 確かに女性にはうつ病が多い。一生のうちでうつ病になる確率は、女性で5人から10人に一人なのに対して、男性では10人から20人に一人です。女性はどうしても社会的に孤立するケースが多く、また精神的にそうなりやすい社会環境にあるということが理由かもしれません。
また欧米の研究では、ストレスで一番強いのが配偶者の死といわれています。とくに高齢での配偶者の死。配偶者が亡くなると、残された人が半年以内に心筋梗塞などで死亡する率が高くなるといいます。これをブロークンハートシンドロームといいます。これを男女で比較すると、男性が残された場合はこれで死ぬ確率が高いが、女性の場合は身体愁訴が多くなるだけで、死ぬ確率は低いという結果があります。
Q:先生は産業医として企業で相談業務をされていますが、どういうケースが多いですか?
A:やはり、うつや不安の人が多いですね。内向的な人が営業職に行って落ち込むとか、外向的な人が内勤で数字ばかり扱っていてくさるなど。でも仕事の問題より対人関係の問題の方が多い。患者さんには20代、30代が多いですね。それから、出世競争の結果がでてくる40代や定年前の50代です。職種でいえば、管理職より部下の方がストレスが強いです。それに家族問題もストレスになっている。
カウンセリングの方法としては、本人に「それは考え方の問題」とアドバイスする場合と、会社に「仕事の内容を替えてあげてはどうか」と提言する場合の両方があります。
うつ病の人には薬物療法が基本です。うつ病になったら、脳内の神経の状態が変化しているから、もはやストレスだけを変えても病気が治るわけではありません。うつ病の人は神経伝達物質が少なくなっているのだから、これを出やすくしたり、取り込みを遅くしたりしなくてはいけません。そういう意味で薬物療法は有効です。
Q:ストレスを上手に解消する方法は?
A:ちょっとしたストレスなら、からだを休めたり、趣味など楽しいことをしたり、運動をしたりするだけでかなり対処できる。規則正しく生活することも大切。ぐっすり眠ることもいい方法ですが、ストレスがたまると寝れなくなる。だからよく寝るためには、カフェインを取らない、寝る前にからだを動かす、おなかが減っていたら少し食べたり温かい牛乳を飲む、そして寝付くのが遅くなっても起きる時間は一定にする、などです。それでもだめだったら睡眠薬を使います。
それから酒を飲み過ぎないこと。眠れないから酒を飲むという人がいるが、酒は睡眠を浅くする。それから酒はうつを引き起こす作用があるし、依存性があって酒量が増えてからだを壊す。タバコもよくないですね。運動はその人の性格に合ったものを選ぶ。その人が興味ない運動を無理にするのは逆にマイナスだと思います。
Q:くよくよ悩まないよう気分転換するコツを教えてください
A:それには三つのCが大切だと思っています。
まず初めのCはコントロール。人は「何をやってもだめだ」と思ったら何もしなくなる。だから、行動した時にその成果を認識できるように、しっかりとした目的意識を持ち、そのためにどうしたらいいかを考えることです。
次のCはコミュニーケーション。人間関係が良好な人はストレスがあっても落ち込まない。どれだけぐちをこぼしたり、相談したりできる人間関係を持てるかということです。
三番目がコグニション(認知)。これはものの見方を柔軟にしようということです。ストレスが入ると、ものの見方が狭くなるからです。ちょっとしたことで「もうだめだ」と思ってしまう。そういう時にいろいろな考えを持てるようにし、あまり悲観的にならないようにすることが大切です。
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