Q: ストレスが関係している病気にはどんなものがありますか?
A: それはいろいろとありますね。プライマリーケアといわれる診療科に来る患者さんの3分の1が、原因の分からない身体愁訴だといわれています。これにはストレスが原因の場合もあるし、そうでない場合もあります。
問題は、単にストレスだけが原因というわけではなく、その人の体質も影響していることです。例えばストレスが加わると血圧が高くなりますが、その人の体質も大いに関係します。うつ病もそうです。そういう意味で、ストレスはいろいろな疾患に影響しているといえます。特に現在は心筋梗塞などの虚血性心疾患とうつ病が、ストレスとの関係でよく研究されています。
例えばストレスと心筋梗塞との関係ですが、ストレスで交感神経系が優位になると末梢血管が収縮します。すると血液の流れが遅くなり、血液が固まりやすくなる。それに血圧も高くなるから、当然血管壁から血液の固まりが飛びやすくなって心筋梗塞になりやすい、ということです。
Q: がんにも関係しているのですか?
A: ストレスはがんにもある程度関係しているといわれています。まじめなタイプで、人に気持ちを表さずに無理に抑え込むタイプの人はがんになりやすいという仮説があります。なぜかというと、自分の気持ちを表現できないと何となく自責的になる。そうすると免疫機能が落ちて、がん細胞に対する抵抗性が落ちる、ということです。
これを疫学調査したのが東北大学。4万人くらいの人を対象にした研究で、その結果は「がんになりやすい性格の人はいる」という報告でした。
Q: 感染症とも関係しますか?
A: そうです。そういう人は感染症にもかかりやすい。これも免疫が関係していますからね。1991年の外国の権威のある雑誌ですが、表紙にベンチに一人で座っているおじいさんの写真があり、それについていた論文は「孤独になると気持ちが落ち込み、風邪を引きやすい」というものでした。
その研究は多くの人に共同生活をしてもらい、各自のストレス度を質問紙で回答してもらう。さらに、その人たちの鼻空粘膜に風邪のウイルスを一定の濃度で塗る。その結果、風邪にかかった人とストレス度の関係がきれいな直線分布をしていたのです。さらにストレス度と抗体値も直線で相関するという、ひじょうにきれいな研究結果がでています。
私たちもうつ病の人たちの免疫力を、インターロイキンを指標に調べたことがあるのですが、やはりうつの時はかなり免疫力が落ちていました。ストレスで気持ちが落ち込むと、免疫機能が落ちて風邪をひきやすいという結果でした。
Q:同じストレスでも、人によってはストレスと感じたり、何とも感じなかったりしますね?
A: 私はもともと、パーソナリティーと精神疾患の関係が研究テーマなのですが、例えば、くよくよ考える人はストレスに弱い。また、きちょうめんな人は柔軟性がなく、落ち込みやすい。そのような一般論に加えて、ある種のパーソナリティーの人はある種のストレスに弱いということがいわれています。
人には、自立心が強くて何でも自分でやろうとするタイプと、人間関係を大切にして自分は抑えようとするタイプがあります。何でも自分でやろうとするタイプは、ものごとが達成できないというストレスに弱く、対人関係を重視するタイプは対人関係がうまくいかないとうつになりやすい。だからストレスの対処は、自分がどういうタイプの人間かということを把握して、それに応じた対処をすることが大切なのです。
社会が近代化するにしたがって、うつ病が増えています。そういう意味からいうと、時代が進むにしたがって社会のストレスが強くなっており、その対処法がますます重要になってきているといえるでしょう。
Q: でも人間にはストレスがあった方がいい、という面もありますが?
A: 「ストレスは人生のスパイス」という言葉もあるように、何もないと人間はぼんやりしてしまいます。だから、それが強過ぎると問題となる、ということなのです。
http://www.net-dream.jp
A: それはいろいろとありますね。プライマリーケアといわれる診療科に来る患者さんの3分の1が、原因の分からない身体愁訴だといわれています。これにはストレスが原因の場合もあるし、そうでない場合もあります。
問題は、単にストレスだけが原因というわけではなく、その人の体質も影響していることです。例えばストレスが加わると血圧が高くなりますが、その人の体質も大いに関係します。うつ病もそうです。そういう意味で、ストレスはいろいろな疾患に影響しているといえます。特に現在は心筋梗塞などの虚血性心疾患とうつ病が、ストレスとの関係でよく研究されています。
例えばストレスと心筋梗塞との関係ですが、ストレスで交感神経系が優位になると末梢血管が収縮します。すると血液の流れが遅くなり、血液が固まりやすくなる。それに血圧も高くなるから、当然血管壁から血液の固まりが飛びやすくなって心筋梗塞になりやすい、ということです。
Q: がんにも関係しているのですか?
A: ストレスはがんにもある程度関係しているといわれています。まじめなタイプで、人に気持ちを表さずに無理に抑え込むタイプの人はがんになりやすいという仮説があります。なぜかというと、自分の気持ちを表現できないと何となく自責的になる。そうすると免疫機能が落ちて、がん細胞に対する抵抗性が落ちる、ということです。
これを疫学調査したのが東北大学。4万人くらいの人を対象にした研究で、その結果は「がんになりやすい性格の人はいる」という報告でした。
Q: 感染症とも関係しますか?
A: そうです。そういう人は感染症にもかかりやすい。これも免疫が関係していますからね。1991年の外国の権威のある雑誌ですが、表紙にベンチに一人で座っているおじいさんの写真があり、それについていた論文は「孤独になると気持ちが落ち込み、風邪を引きやすい」というものでした。
その研究は多くの人に共同生活をしてもらい、各自のストレス度を質問紙で回答してもらう。さらに、その人たちの鼻空粘膜に風邪のウイルスを一定の濃度で塗る。その結果、風邪にかかった人とストレス度の関係がきれいな直線分布をしていたのです。さらにストレス度と抗体値も直線で相関するという、ひじょうにきれいな研究結果がでています。
私たちもうつ病の人たちの免疫力を、インターロイキンを指標に調べたことがあるのですが、やはりうつの時はかなり免疫力が落ちていました。ストレスで気持ちが落ち込むと、免疫機能が落ちて風邪をひきやすいという結果でした。
Q:同じストレスでも、人によってはストレスと感じたり、何とも感じなかったりしますね?
A: 私はもともと、パーソナリティーと精神疾患の関係が研究テーマなのですが、例えば、くよくよ考える人はストレスに弱い。また、きちょうめんな人は柔軟性がなく、落ち込みやすい。そのような一般論に加えて、ある種のパーソナリティーの人はある種のストレスに弱いということがいわれています。
人には、自立心が強くて何でも自分でやろうとするタイプと、人間関係を大切にして自分は抑えようとするタイプがあります。何でも自分でやろうとするタイプは、ものごとが達成できないというストレスに弱く、対人関係を重視するタイプは対人関係がうまくいかないとうつになりやすい。だからストレスの対処は、自分がどういうタイプの人間かということを把握して、それに応じた対処をすることが大切なのです。
社会が近代化するにしたがって、うつ病が増えています。そういう意味からいうと、時代が進むにしたがって社会のストレスが強くなっており、その対処法がますます重要になってきているといえるでしょう。
Q: でも人間にはストレスがあった方がいい、という面もありますが?
A: 「ストレスは人生のスパイス」という言葉もあるように、何もないと人間はぼんやりしてしまいます。だから、それが強過ぎると問題となる、ということなのです。
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